犯罪者の脱獄した青年と出会った女性との恋を描く、製作ジョン・ハウスマン、監督ニコラス・レイ、主演キャシー・オドネル、ファーリー・グレンジャー、ハワード・ダ・シルヴァ、ジェイ・C・フリッペン他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ニコラス・レイ
製作:ジョン・ハウスマン
原作:エドワード・アンダーソン”Thieves Like Us”
脚本:チャールズ・シュニー
撮影:ジョージ・E・ディスカント
編集:シャーマン・トッド
音楽:リー・ハーライン
出演
キャサリン”キーチー”モブリー:キャシー・オドネル
アーサー”ボウイ”バウワーズ:ファーリー・グレンジャー
チカマウ”ワン=アイ”モブリー:ハワード・ダ・シルヴァ
ヘンリー”T=ダブ”マンスフィールド:ジェイ・C・フリッペン
マティ:ヘレン・クレイグ
モブリー:ウィル・ライト
農夫の青年:ウィリアム・フィップス
ホーキンス:イアン・ウルフ
ハーゲンハイマー:ハリー・ハーヴェイ
歌手:マリー・ブライアント
宝石商:ウィル・リー
シュライバー:ジェームズ・ノーラン
ハッベル:チャールズ・メレディス
アルヴィン:テディ・インファー
ランバート:バイロン・フォルガー
配管工:ガイ・ビーチ
アメリカ 映画
配給 RKO
1948年製作 95分
公開
北米:1949年11月5日
日本:1988年4月23日
製作費 $808,400
■ ストーリー ■
16歳で起こした殺人事件により服役中だった23歳のアーサー”ボウイ”バウワーズ(ファーリー・グレンジャー)は、銀行強盗のチカマウ”ワン=アイ”モブリー(ハワード・ダ・シルヴァ)とヘンリー”T=ダブ”マンスフィールド(ジェイ・C・フリッペン)と共に脱獄する。
3人は、農夫の青年(ウィリアム・フィップス)を脅して車で逃走するもののパンクして停車する。
チカマウは青年を殴り倒し、3人はその場を離れる。
脚を怪我していたボウイに迎えに来ることを伝えたチカマウは、兄モブリー(ウィル・ライト)の家に向かう。
夜になり、モブリーの娘キャサリン”キーチー”(キャシー・オドネル)が車で迎えに来たため、ボウイはそれに乗って家に向かう。
気難しい愛想のないキーチーと共に家に着いたボウイは、徐々に打ち解けた彼女から、刑務所に戻るべきだと言われるものの、チカマウとT=ダブに従うことにする。
T=ダブは、モブリーが連れて来た義妹のマティ(ヘレン・クレイグ)に、監禁されている弟を助け出すことを約束する。
ボウイは、チカマウとT=ダブが計画する銀行強盗に加わる。
3人は目的の町に着き、ボウイは、キーチーのために宝石店で時計を買い、釣りがないと言う店主(ウィル・リー)と共に銀行に向かい、内部の様子を監察する。
3人の強盗計画は成功するが、車を運転していたボウイは事故を起こし、チカマウは現場に駆けつけた警官を銃撃してしまう。
その場から逃走して家に戻ったチカマウは、怪我をしたボウイをキーチーに任せ、別の町に向かったT=ダブとは別れる。
やがてボウイとキーチーは恋仲になり、マスコミがボウイを大袈裟に報道し、強盗の首謀者のように伝え始める。
その後、愛し合うボウイとキーチーは一緒に逃亡することを考え、バスに乗り旅立つのだが・・・。
1937年に発表された、エドワード・アンダーソンの小説”Thieves Like Us”を基に製作された作品。
製作ジョン・ハウスマン、監督ニコラス・レイ、キャシー・オドネル、ファーリー・グレンジャー、ハワード・ダ・シルヴァ、ジェイ・C・フリッペン他が共演した作品。
ニコラス・レイにとっては監督デビュー作であり、キャシー・オドネルとファーリー・グレンジャーは、アンソニー・マン作品「サイド・ストリート」(1950)でも共演している。
本作を基に製作されたのが、ロバート・アルトマン監督、脚本による「ボウイ&キーチ」(1974)。
犯罪者である脱獄した青年と出会った女性との恋を描くフィルム・ノワール。
犯罪映画ではあるが、青春ロマンスのような雰囲気を漂わせるニコラス・レイの演出と映像は実に新鮮であり、その後の作品に影響を与え、それに応え主人公の2人を見事に演じたキャシー・オドネルとファーリー・グレンジャーの演技は絶賛された。
脱獄した銀行強盗犯を雰囲気ある演技で演ずるハワード・ダ・シルヴァ、その仲間のジェイ・C・フリッペン、彼の義妹であるモーテルの経営者ヘレン・クレイグ、ヒロインの父親ウィル・ライト、脱獄した3人の逃亡に協力させられる農夫の青年ウィリアム・フィップス、主人公2人の簡易結婚を行うイアン・ウルフ、クラブ歌手のマリー・ブライアント、宝石商のウィル・リー、コミッショナーのチャールズ・メレディス、ロッジのオーナー役バイロン・フォルガー、その見習いの少年テディ・インファー他、ハリー・ハーヴェイなどが共演している。