恋人がいながらある国の王女に見初められた中尉の恋の行方を描く、製作、監督エルンスト・ルビッチ、主演モーリス・シュヴァリエ、クローデット・コルベール、ミリアム・ホプキンス他共演のミュージカル・コメディ。 |
・コメディ
■ スタッフ キャスト ■
監督:エルンスト・ルビッチ
製作:エルンスト・ルビッチ
原作
”Nux der Prinzgemahl”(小説)
ハンス・ミュラー=アイニゲン
”ワルツの夢”(オペレッタ)
レオポールド・ジャコブソン
フェリックス・ドルマン
脚本
アーネスト・ヴァイダ
サムソン・ラファエルソン
エルンスト・ルビッチ(クレジットなし)
撮影:ジョージ・フォルシー
編集:メリル・G・ホワイト
音楽
クリフォード・グレイ
オスカー・ストラウス
出演
ニコラウス”ニキ”フォン・プレイン中尉:モーリス・シュヴァリエ
フランジー:クローデット・コルベール
アンナ王女:ミリアム・ホプキンス
マックス:チャーリー・ラグルス
アドルフ15世:ジョージ・バービア
ニキの伝令者:ヒュー・オコンネル
ビル・コレクター:グランヴィル・ベイツ(クレジットなし)
フランツ・ヨーゼフ皇帝:コーネリアス・マックサンデー(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1931年製作 89分
公開
北米:1931年8月1日
日本:1931年11月
■ アカデミー賞 ■
第5回アカデミー賞
・ノミネート
作品賞
■ ストーリー ■
ウィーン。
ニコラウス”ニキ”フォン・プレイン中尉(モーリス・シュヴァリエ)は、同僚将校のマックス(チャーリー・ラグルス)が惹かれたと言うバンドリーダーでバイオリニストのフランジー(クローデット・コルベール)の演奏を聴きに行く。
一目でフランジーに惹かれたニキは、彼女と恋に落ちて付き合い始める。
来訪したフラウゼンタウム王家を讃えるパレードが行われ、歓迎のため部隊を指揮して整列したニキは、見物人の中にいたフランジーにに微笑みウィンクする。
しかし、フラウゼンタウム王アドルフ15世(ジョージ・バービア)の王女アンナ(ミリアム・ホプキンス)にしたウィンクと思われたニキは、それを問題視する国王に呼ばれる。
ニキは、魅力的なアンナの美しさのあまり微笑んだと弁明する。
国王は納得しなかったものの、アンナはニキに惹かれ、彼との結婚を許可してくれなければ、アメリカ人と結婚すると国王に伝える。
皇帝フランツ・ヨーゼフ(コーネリアス・マックサンデー)に連絡した国王は、アンナとニキの結婚が両国の発展につながると考え、2人の結婚を許可する。
ショックを受けたフレンジーは、仕方なく身を引きニキの元を去る。
フラウゼンタウムに向かいアンナと結婚したニッキは、フレンジーのことが忘れられずに、夜になると街をさ迷い、彼女を捜し求めるのだが・・・。
1905年に発表された、ハンス・ミュラー=アイニゲンの小説”Nux der Prinzgemahl”を基にした、レオポールド・ジャコブソンとフェリックス・ドルマンによる、1907年に上演されたオペレッタ”ワルツの夢”の映画化。
製作、監督エルンスト・ルビッチ、モーリス・シュヴァリエ、クローデット・コルベール、ミリアム・ホプキンスによる話題作。
エルンスト・ルビッチとミリアム・ホプキンスがコンビを組んだ3作の中で最初の作品。
トーキー黎明期ということもあり、まだ試行錯誤という雰囲気が感じられる作品で、サイレント映画的な作風で進行しながら、ミュージカル仕立てにしているというところが実に興味深い。
第5回アカデミー賞では作品賞にノミネートされた。
主演のモーリス・シュヴァリエは、表情豊かで実にいい味を出して主人公を好演し、見事な歌声も披露してくれる。
主人公と愛し合うミュージシャンをコケティッシュな魅力で演ずるクローデット・コルベール、主人公に恋する王女をコミカルに演ずるミリアム・ホプキンス、主人公の同僚将校チャーリー・ラグルス、フラウゼンタウム国王のジョージ・バービア、主人公の伝令者ヒュー・オコンネル、フランツ・ヨーゼフ皇帝のコーネリアス・マックサンデー他、グランヴィル・ベイツなどが共演している。