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アラスカ珍道中 The Road to Utopia (1946)

ビング・クロスビーボブ・ホープによる大ヒットコメディ珍道中シリーズの第4作。
監督ハル・ウォーカー、共演ドロシー・ラムーア他による、シリーズ最高作との呼び声が高い爆笑コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ハル・ウォーカー

製作:ポール・ジョーンズ
脚本
ノーマン・パナマ

メルヴィン・フランク
撮影:ライオネル・リンドン
編集:スチュアート・ギルモア
音楽:リー・ハーライン

出演
ビング・クロスビー:デューク・ジョンソン/ジュニア・フートン
ボブ・ホープ:チェスター・フートン
ドロシー・ラムーア:サル・ヴァン・ホイドン
ダグラス・ダンブリル:エース・ラーソン
ヒラリー・ブルック:ケイト
ジャック・ラ・ルー:ルベック
ロバート・バッラット:スペリー
ネスター・ペイヴァ:マガーク
ロバート・ベンチリー:ナレーター

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1946年製作 89分
公開
北米:1946年2月27日
日本:1949年2月21日


アカデミー賞 ■
第19回アカデミー賞

・ノミネート
脚本賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
富豪チェスター・フートン(ボブ・ホープ)と妻サル(ドロシー・ラムーア)の元に、旧友デューク・ジョンソン(ビング・クロスビー)が訪ねてくる。

35年ぶりの再会を果たした三人は、昔話に花を咲かせる。
__________

19世紀末。
ゴールドラッシュに沸くサンフランシスコ
サル・ヴァン・ホイドン(ドロシー・ラムーア)の父親の金鉱の地図が、悪党の二人組み、スペリー(ロバート・バッラット)とマガーク(ネスター・ペイヴァ)に盗まれる。

サルは、父の友人である、アラスカスカグウェイのエース・ラーソン(ダグラス・ダンブリル)の元に向かう。

同じ船に乗ろうとしていたスペリーとマガークは、それに乗り遅れてしまい、仕方なく街に戻る。

イカサマ芸人のデュークとチェスターは、客を騙して大金を手に入れる。

その劇場にいたスペリーとマガークが、警察に追われてステージの仕掛けを見せてしまい、デュークとチェスターはその場から逃げ出す。

カード占いに従い、アラスカに行こうとするデュークと、今まで損な役回りばかりさせられたと言い、金を独り占めにしてニューヨークに向かおうとするチェスターは別れることになる。
...全てを見る(結末あり)

しかし、デュークはチェスターの財布を盗み、結局、二人はアラスカに行くことになる。

しかし、チェスターがの大金を誤って海に捨ててしまい、一文無しになった二人は、船の仕事をしながらアラスカに向かう。

その後、船上で賞金のかかった演芸会に出場したデュークとチェスターだったが、賞金10ドルを獲得することは出来なかった。

アラスカスカグウェイ
その頃、ラーソンの元を尋ねたサルは、協力を約束されて彼の酒場で働くことになる。

しかし、ラーソンは、情婦ケイト(ヒラリー・ブルック)と共に、盗まれた金鉱の地図を奪うことを企む。

船内では、客室を掃除中だったチェスターが、金鉱の地図を見つけてしまう。

そこにスペリーとマガークが現れ、デュークとチェスターは彼らに痛めつけられそうになるが、逆に二人を縛り上げ、彼らに扮してアラスカに上陸する。

凶悪犯”スペリーとマガーク”が現れたことはたちまち知れ渡り、町に人影がなくなってしまう。

サルは、デュークとチェスターが悪漢だと思い込み、騙し易すそうなチェスターに接近する。
チェスターから、地図を半分に破りデュークも持っていると聞いたサルは、今度は彼に言い寄る。

デュークが帽子に地図を隠していることまで、チェスターから聞き出していたサルは、それをラーソンの部下ルベック(ジャック・ラ・ルー)に盗ませる。
地図をラーソンに渡したサルは、デュークとチェスターを誘うが、そこに、ようやく脱出したスペリーとマガークが現れる。

それに気づいたデュークとチェスターは、サルを残して犬ぞりで北に逃れ、サルも彼らの後を追う。

ドーソン・シティ
地図が半分だったと分かったラーソンは、情婦ケイトをデュークとチェスターに接近させる。

サルも二人に追いつき、4人はとりあえず近くの小屋に向かう。

ケイトはサルに、地図を奪えない場合は彼らを殺すことになることを伝える。

そんなことも知らずに、デュークとチェスターは自分達の恋の行方ばかりを考え、呑気に時を過ごす。

チェスターを、散歩に誘い探りを入れるサルだったが、彼は地図をどこに隠しているかを教えない。

その頃、スペリーとマガークも、二人を追い犬ぞりを走らせていた。

小屋に戻ったサルは、チェスターが、下着に地図を隠していることをデュークから聞きだす。

サルは、二人が悪党でないことを知り、地図は自分の父親のものだということをデュークに話す。

次第にデュークに惹かれていくサルは、彼が命を狙われていることを知らせるが、それを信じてもらえない。

しかしケイトは、ラーソンを裏切ることは許されないことをサルに伝え、彼女に地図を奪うよう命ずる。

夜中に地図を盗んだサルは、翌朝ケイトと共に二人を残して姿を消す。

その後、スペリーとマガークに襲われたデュークとチェスターだったが、再び彼らを縛り上げてサルとケイトを追う。

小屋から脱出したスペリーとマガークは、そりを奪いデュークとチェスターの後を追う。

雪山に逃れたデュークとチェスターは、雪崩を起こした隙に二人の追跡を逃れ町に戻ろうとする。

サルは、デュークとチェスターが人違いだったことをラーソンに伝えるが、彼はそれを聞き入れず二人を抹殺しようとする。

町に着いたデュークとチェスターは、酒場でラーソンに会い正体がばれてしまう。

二人はその場を逃れ、サルがラーソンらに捕らえられるのを目撃する。

ラーソンの部屋の金庫を開けたデュークは、地図を取り戻し、ダイナマイトで彼らを脅しサルを助ける。
そこに現れたスペリーとマガークに、デュークとチェスターは銃を向けられる。

しかし、デュークとチェスターは、スペリーとマガークを罠にかけ、地図があると言ってダイナマイトを置いた部屋に向かわせる。

建物は爆破され、その場を逃れたデュークとチェスター、そしてサルは、そりで北に向かう。

ラーソンらも追ってくるが、その時、氷が裂けて、サルとチェスターは、デュークと別れることになってしまう。

デュークは、ラーソンらを食い止めると言ってチェスターに地図を渡し、二人に別れを告げる。
そしてデュークは、ラーソンと部下の十数人に立ち向かう。
__________

それから35年。
デュークが、アラスカで、いかに悪漢を倒したか自慢話をしていると、そこにチェスターの息子が現れる。

その息子(ビング・クロスビー)は、なんとデュークにそっくりだった。

すかさずチェスターは、”これは養子なんだよ”と説明する。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「シンガポール珍道中」(1940)
・「アフリカ珍道中」(1941)
・「モロッコへの道」(1942)
・「アラスカ珍道中」(1946)
・「南米珍道中」(1947)
・「バリ島珍道中」(1952)
・「ミサイル珍道中」(1962)

*(簡略ストー リー)
イカサマ芸人のデューク・ジョンソンとチェスター・フートンは、ひょんなことからアラスカに向かうことになる。
その頃、父の金鉱山の地図を、悪党スペリーとマガークに盗まれたサルもアラスカに向かう。
デュークとチェスターは船上でスペリーとマガークの地図を見つけた二人を縛り上げて、彼らに扮しアラスカに上陸する。
アラスカで父の友人ラーソンに会ったサルは協力を約束されるが、彼はその地図を奪うことを画策する。
サルは、ラーソンの酒場で働きながら、到着したデュークとチェスターを悪漢と思い込み、地図を奪おうと接近するのだが・・・。
__________

楽屋落ち的なギャグが、やや観客にはわかり難いところはあるが、シリーズの中でも、傑作との呼び声高い。

第19回アカデミー賞では、脚本賞にノミネートされた。

相変わらず要領の良いビング・クロスビーと、ドジな楽天家のボブ・ホープが、お決まりのドロシー・ラムーアを巡っての恋の行方で大いに笑わせてくれる。

ボブ・ホープの芸のネタもと、ノーマン・パナマが脚本を担当しているだけあり、いつもよりもボブ・ホープの芸が冴えている。
今回は、ラムーアを手に入れたかと思いきや、生まれた子供はビング・クロスビーにそっくりだったという落ちが最高に可笑しい。

もちろん3人の歌や踊りも盛り込まれ雪のアラスカのセットも結構大掛かりで、特撮なども駆使された凝った作になっている。

主人公が、観客に向かって問いかけたりする場面が随所に挿入され、エッセイストであるロバート・ベンチリーがナレーターで登場し、いちいち映画に横槍を入れてくるところも笑わせてくれる。

映画の始まりでなく、途中アラスカの山が、突然パラマウントのトレードマークに変る珍しいシーンもある。

地図を狙うアラスカの悪党ダグラス・ダンブリル、その情婦のヒラリー・ブルック、部下ジャック・ラ・ルー、凶悪犯役のロバート・バッラットネスター・ペイヴァなどが共演している。


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