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ドリアン・グレイの肖像 The Picture of Dorian Gray (1945)

1890年に発表された、オスカー・ワイルドの小説”ドリアン・グレイの肖像”を基に製作された作品。
呪われた肖像画に翻弄される男性の運命を描く、監督、脚本アルバート・リューイン、主演ジョージ・サンダースハード・ハットフィールドドナ・リードアンジェラ・ランズベリーピーター・ローフォード他共演のスリラー。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


スリラー/ホラー


スタッフ キャスト
監督:アルバート・リューイン
製作:パンドロ・S・バーマン
原作:オスカー・ワイルドドリアン・グレイの肖像
脚本:アルバート・リューイン
撮影:ハリー・ストラドリング
編集:フェリス・ウェブスター
音楽:ハーバート・ストサート

出演
ヘンリー・ウォットン卿:ジョージ・サンダース
ドリアン・グレイ:ハード・ハットフィールド
グラディス・ホールワード:ドナ・リード
シビル・ヴェイン:アンジェラ・ランズベリー
デヴィッド・ストーン:ピーター・ローフォード
バジル・ホールワード:ローウェル・ギルモア
ジェームズ・ヴェイン:リチャード・フレイザー
アレン・キャンベル:ダグラス・ウォルトン
エイドリアン・シングルトン:モートン・ローリー
ロバート・ベントレー卿:マイルズ・マンダー
ヴェイン夫人:リディア・ビルブルック
レディ・アガサ:メアリー・フォーブス
トーマス卿:ロバート・グレイグ
公爵夫人:モイナ・マクギル
レディ・ハーバラ:アニタ・シャープ=ボルスター
マルヴォリオ・ジョーンズ:ビリー・ビーヴァン
ケイト:リリアン・ボンド
ナレーター:セドリック・ハードウィック(クレジットなし)
ウェイター:ミッチェル・ルイス(クレジットなし)
ジョージ・ファーマー卿:レジナルド・オーウェン(クレジットなし)

アメリカ 映画
配給 MGM
1945年製作 110分
公開
北米:1945年3月3日
日本:1949年5月24日
製作費 $3,500,000
北米興行収入 $1,399,000
世界 $2,975,000


アカデミー賞
第18回アカデミー賞
・受賞
撮影賞(白黒)
・ノミネート
助演女優(アンジェラ・ランズベリー
美術賞(白黒)


ストーリー
1886年、ロンドン
ヘンリー・ウォットン卿(ジョージ・サンダース)は、友人の画家バジル・ホールワード(ローウェル・ギルモア)の屋敷を訪ねる。
青年貴族ドリアン・グレイ(ハード・ハットフィールド)の肖像画を描いていたバジルと話をしたヘンリーは、そこに本人が現れたために挨拶する。
ヘンリーは、”神々は与えたものをすぐに奪ってしまうので、快楽に時間を捧げることだけが価値ある人生だ”とドリアンに話す。
バジルは、完成した肖像画を前にして、ドリアンに恋い慕う幼い姪のグラディスに、署名の横に”G”と書かせる。
ドリアンは、自分の代わりに肖像画が歳をとってくれればいいと考え、神秘的な力を持つとされる、エジプトの猫像を前にそれを願う。
それ以降、ドリアンは下町に足を運ぶようになり、ある酒場で歌手シビル・ヴェイン(アンジェラ・ランズベリー)の歌を聴き、彼女に惹かれる。
シビルと結婚することを決めたドリアンは、ヘンリーとバジルを連れて酒場に向かい、彼女の歌を聴く。
シビルの心を捉えたドリアンだったが、自分の理想とは違い、心を動かすこともなくなったことを彼女に手紙で伝える。
その後ドリアンは、肖像画が変化し始めていることに気づく。
ドリアンは、訪ねて来たヘンリーから、シビルが自殺らしき死に方をしたことを知らされる。
やがてドリアンは、肖像画を子供時代の勉強部屋に保管してしまう。
時は流れ、40歳になったドリアンは以前と同じ若さを保ち、悪い噂が流れる中、彼は美しく成長したグラディス(ドナ・リード)の存在を意識し始めるのだが・・・。


解説 評価 感想

オスカー・ワイルドの小説”ドリアン・グレイの肖像”を基に、脚本を兼ねたアルバート・リューインが監督し、ジョージ・サンダースハード・ハットフィールドドナ・リードアンジェラ・ランズベリーピーター・ローフォードが共演した作品。

呪われた肖像画に翻弄される男性の運命を描く、ファンタジック・タッチでもあるサスペンス・スリラーの秀作。

本作の他、原作は「ドリアン・グレイ/美しき肖像」(1970)、「ドリアン・グレイ」(2009)として映画化され、テレビでもドラマ化された。

モノクロで撮影された本作だが、ドリアン・グレイの肖像画がカラーで描写されるシーンが何度かあり、おぞましい姿に変貌する絵(イヴァン・オルブライト作)の映像はかなりショッキングだ。
*「ジェニーの肖像」(1948)のラストを思い出す。

第18回アカデミー賞では撮影賞(白黒)を受賞した。
・ノミネート
助演女優(アンジェラ・ランズベリー)、美術賞(白黒)。

逆説的な見識の皮肉屋であり、ドリアン・グレイに影響を与える貴族ジョージ・サンダース、彼の言葉に惑わされる青年貴族を好演するハード・ハットフィールド、幼い頃から彼を恋い慕うドナ・リード、ドリアン・グレイに心を寄せるものの結局は捨てられる歌手を、短い登場場面ながら印象的に演ずるアンジェラ・ランズベリー、グラディス(ドナ・リード)に惹かれる青年ピーター・ローフォード、ドリアンの肖像画を描く画家ローウェル・ギルモア、シビル(アンジェラ・ランズベリー)の弟リチャード・フレイザー、ドリアンの友人であり科学者で、殺した画家の処置を強要されるダグラス・ウォルトン、ドリアンの友人モートン・ローリー、貴族のマイルズ・マンダー、シビルの母親リディア・ビルブルック、ヘンリー(ジョージ・サンダース)の叔母メアリー・フォーブス、議員のロバート・グレイグ、公爵夫人モイナ・マクギル、貴族のアニタ・シャープ=ボルスター、ヘンリーの叔父レジナルド・オーウェン、酒場の女リリアン・ボンド他、ビリー・ビーヴァンミッチェル・ルイス、そしてナレーターはセドリック・ハードウィックが担当している。


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