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死者を利用した脳研究の専門家が行う実験を描く、監督ジョージ・シャーマン、主演ヴェラ・ラルストン、リチャード・アーレン、エリッヒ・フォン・シュトロハイム他共演のホラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョージ・シャーマン
原作:カート・シオドマク”ドノヴァンの脳髄”
脚本
デイン・ルシエ
フレデリック・コーナー
撮影:ジョン・アルトン
編集:アーサー・ロバーツ
音楽:ウォルター・シャーフ
出演
ジャニス・ファレル:ヴェラ・ラルストン
パトリック・コーリー博士:リチャード・アーレン
フランツ・ミュラー教授:エリッヒ・フォン・シュトロハイム
クロエ・ドノヴァン:ヘレン・ヴィンソン
フェイム夫人:メアリー・ナッシュ
ユージン・フルトン:シドニー・ブラックマー
クラブの歌手:ジャネット・マーティン
ロジャー・コリンズ:ウィリアム・ヘンリー
グライムズ:チャールズ・ケイン
メアリー・ルー:ファニタ・クイグリー
メアリー・ルーの祖母:ジョセフィン・ディロン
本人:アントニオ・トリアナ
本人:ローラ・モンテス
アメリカ 映画
配給 リパブリック・ピクチャーズ
1944年製作 86分
公開
北米:1944年4月17日
日本:未公開
■ ストーリー ■
アリゾナ。
フランツ・ミュラー教授(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)は、”城”と呼んでいる、砂漠に建設した最先端科学研究所を所有していた。
人間の脳の研究を専門とするミュラー教授は、脳組織を用いた実験を行い、脳は死後も維持できて、死者の脳の知識は、別の人間に受け継がれると信じていた。
ミュラーは、それを証明するために、助手で科学者のパトリック・コーリー博士(リチャード・アーレン)と、チェコスロバキア系アメリカ人女性ジャニス・ファレル(ヴェラ・ラルストン)と共に研究を続けていた。
パトリックとジャニスは恋仲だったが、ミュラーもジャニスに惹かれていた。
それに気づいていたジャニスだったが、ミュラーは、亡き父の代わりに見守り、パトリックの経歴を知らないので、相手として心配しているだけだと彼女に伝える。
ミュラーは、パトリックに深夜の仕事を任せたりして、2人の恋の邪魔をしようとする。
ある夜、ジャニスと外出していたパトリックは、研究所の付近に飛行機が墜落したという、ミュラーから連絡を受けて現場に向かう。
パトリックは、事故原因を調査する隊員から生存者がいることを知らされ、マーティン医師に連絡して、城で治療することを頼まれる。
生存者の男性は城に運ばれ、ミュラーが様子を見ていたが、到着したマーティン医師は、男性の死亡を確認する。
マーティン医師は、死亡診断書をミュラーに渡して記入を求め、その場を去る。
ミュラーは、脳の維持に関する自らの理論を検証するために、遺体を利用して実験しようとするのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1942年に発表された、カート・シオドマクのSF小説”ドノヴァンの脳髄”を基に製作された作品。
ジョン・ウェインと組んだ多くの低予算西部劇などで知られるジョージ・シャーマンが監督し、主演はヴェラ・ラルストン、リチャード・アーレン、エリッヒ・フォン・シュトロハイムなどが共演した作品。
死者を利用した脳研究の専門家が行う実験を描くホラー。
チェコスロヴァキア出身で、フィギュアスケート選手として活躍した主演のヴェラ・ラルストンにとっては、演技者としての初めての作品であり、死者の脳に操られる、恋人である科学者を救おうとする助手を魅力的に演じている。
SF的な研究が行われる奇抜なアイデアで物語は進行に、主人公の恋や遺産問題、そして事件に犯罪が絡む内容など、見どころの多い作品。
主人公と惹かれ合う科学者で、死者の脳に操られるリチャード・アーレン、2人の協力を得て脳の研究をする科学者を異様な雰囲気で演ずるエリッヒ・フォン・シュトロハイム、亡くなった銀行家の妻で、夫の遺産を狙うヘレン・ヴィンソン、その恋人であり、彼女と共に遺産を手に入れようとする弁護士シドニー・ブラックマー、ミュラー(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)の家政婦メアリー・ナッシュ、クラブの歌手ジャネット・マーティン、殺人犯のウィリアム・ヘンリー、クロエ(ヘレン・ヴィンソン)と弁護士に雇われる調査員チャールズ・ケイン、犯罪の目撃者である少女ファニタ・クイグリー、その祖母ジョセフィン・ディロン、本人役でダンサーのアントニオ・トリアナ、ローラ・モンテスなどが共演している。