朝鮮戦争下、先の大戦で伝説のパイロットと言われた男の戦いに生きる思いと叶わぬ恋を描く、製作、監督ディック・パウエル、主演ロバート・ミッチャム、ロバート・ワグナー、リチャード・イーガン、メイ・ブリット、リー・フィリップス他共演の戦争ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ディック・パウエル
製作:ディック・パウエル
原作:ジェームズ・ソルター”The Hunters”
脚本:ウェンデル・メイズ
撮影:チャールズ・G・クラーク
編集:スチュアート・ギルモア
音楽:ポール・ソーテル
出演
クリーヴ・サヴィル少佐:ロバート・ミッチャム
エド・ペル少尉:ロバート・ワグナー
”ダッチ”イミル大佐:リチャード・イーガン
クリスティナ”クリス”アボット:メイ・ブリット
カール・アボット中尉:リー・フィリップス
コロナ中尉:ジョン・ガブリエル
曹長:ジョン・ドーセット
日本人局員:ノブ・マッカーシー
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1958年製作 108分
公開
北米:1958年8月26日
日本:1958年10月4日
製作費 $2,440,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1952年、朝鮮戦争下、日本、伊丹エアベース(現大阪国際空港)。
到着したアメリカ空軍少佐クリーヴ・サヴィル(ロバート・ミッチャム)はバーに向かい、部下となるカール・アボット中尉(リー・フィリップス)を紹介されて話をする。
サヴィルは、飲み過ぎて泥酔するアボットを車で待たせ、レストランで彼を待つ女性クリスティナ”クリス”(メイ・ブリット)を迎えに行く。
クリスと車に向かい別れようとしたサヴィルだったが、彼女に手を貸してほしいと言われて同行する。
アボットの家に着き彼を部屋に運んだサヴィルは、戦闘で疲れ酒を飲むようになったというアボットを心配するクリスの話を聞く。
サヴィルは、そこで初めてクリスがアボットの妻だと知り驚き、その場を去る。
朝鮮。
アボットらと共に基地に向かったサヴィルは、第二次大戦の空の英雄同士でもある”ダッチ”イミル大佐(リチャード・イーガン)に歓迎される。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1952年、朝鮮戦争下。
日本に到着した第二次大戦で活躍した伝説のパイロット、クリーヴ・サヴィル少佐は、部下となるアボット中尉の妻クリスに惹かれてしまう。
クリスは、戦闘の過酷さで酒に溺れる夫が結婚当初とは変わってしまったことで悩んでいた。
朝鮮に向かい、アボットと共に戦友イミル大佐の部隊に加わったサヴィルは、訓練を行い一旦、日本に戻る。
クリスに会ったサヴィルは、彼女の悩みを聞きつつ心通わせ、二人の思いは一つになりかけるのだが・・・。
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1956年に発表された、ジェームズ・ソルターの小説”The Hunters”を基に製作された作品。
前年の戦争映画の快作「眼下の敵」(1957)のディック・パウエルとロバート・ミッチャムが再び組んだ戦争ドラマ。
プライバシーがほとんど語られない戦いに生きる主人公が、部下の妻に惹かれ叶わぬ恋について考えながら信念を貫くという、その生き様を力感溢れるタッチで描くディック・パウエルの演出が見どころの作品。
大筋は当然、戦争ドラマであり、アメリカ空軍全面協力による、当時の最新鋭ジェット戦闘機”F-86 セイバー”や”MiG-15”を実際に使った空中戦は、スピード感、迫力共に見応え十分。
更に、微妙なタッチの恋愛が絡む展開、観る者の心を複雑にさせるラストなど実に興味深い。
日本が舞台として登場するが、風景のロケ以外は役者が現地で演じていることはなかったようで、殆どが日本風のセットという感じだ。
伝説のパイロットとして登場し、周囲とは一線を引く主人公を演ずるロバート・ミッチャムは、独特のゆったりした物腰で他を圧倒する存在感を示す。
心強い上官としての貫録と、女性に対しての包み込むような優しさを感じさせる実に雰囲気のある役者だ。
生意気な若造風のエリート・パイロットから、主人公と行動を共にして成長する少尉ロバート・ワグナー、指揮官である大佐のリチャード・イーガン、主人公に惹かれるパイロットの妻を魅力的に演ずるメイ・ブリット、その夫リー・フィリップス、墜落死する士官ジョン・ガブリエル、曹長ジョン・ドーセット、日本人の局員ノブ・マッカーシーなどが共演している。