修道院で育った女性と僧院から逃亡した男性の恋を描く、製作デヴィッド・O・セルズニック、監督リチャード・ボレスラウスキー、主演マレーネ・ディートリヒ、シャルル・ボワイエ、ベイジル・ラスボーン、C・オーブリー・スミス他共演の恋愛ドラマ。 |
・マレーネ・ディートリッヒ / Marlene Dietrich / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:リチャード・ボレスラウスキー
製作:デヴィッド・O・セルズニック
原作:ロバート・ヒッチェンス”The Garden of Allah”
脚本
W・P・リップスコーム
リン・リッグス
ウィリス・ゴールドベック(クレジットなし)
撮影
ヴァージル・ミラー
W・ハワード・グリーン(クレジットなし)
ハロルド・ロッソン(クレジットなし)
編集
ハル・C・カーン
アンソン・スティーヴンソン(クレジットなし)
音楽:マックス・スタイナー
出演
ドミニ・エンフィルデン:マレーネ・ディートリヒ
ボリス・アンドロヴスキー:シャルル・ボワイエ
フェルディナンド・アンテオーニ伯爵:ベイジル・ラスボーン
J・ルービエ神父:C・オーブリー・スミス
バトゥーシュ:ジョセフ・シルドクラウト
占い師:ジョン・キャラダイン
ド・トレヴィニャック大尉:アラン・マーシャル
修道院長マザー・ジョセフィン:ルシル・ワトソン
ハジ:ヘンリー・ブランドン
イレーナ:ティリー・ロッシュ
アメリカ人女性観光客:アイリーン・フランクリン
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1936年製作 79分
公開
北米:1936年11月19日
日本:1937年4月15日
製作費 $2,200,000
■ アカデミー賞 ■
第9回アカデミー賞
・受賞
特別賞(カラー)
・ノミネート
助監督(エリック・G・ステイシー)・作曲賞
■ ストーリー ■
修道院で育ったドミニ・エンフィルデン(マレーネ・ディートリヒ)は、父親が亡くなり介護から解放され、遺産を相続して北アフリカの砂漠で心を癒すことを考える。
”トラピスト会”の修道士ボリス・アンドロヴスキー(シャルル・ボワイエ)は、誓いを守らなければならないことにプレッシャーを感じ、僧院から逃げ出してしまう。
僧院の名物であるリキュール”ラガルニーヌ”のレシピを知るのはボリスだけだった。
そんなドミニとボリスは、ベニ・モラに向かう列車で出会い、やがて恋に落ちるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1904年に発表された、ロバート・ヒッチェンスの小説”The Garden of Allah”を基に製作された作品。
ロバート・ヒッチェンスの小説”The Garden of Allah”を、デヴィッド・O・セルズニックが、1930年代に入りハリウッドに招かれたポーランド出身のリチャード・ボレスラウスキーを起用して映画化した作品。
ヒッチェンスのこの原作は、1916年と1927年にサイレント映画として2度製作された。
主人公を演ずるマレーネ・ディートリヒとシャルル・ボワイエの共演も話題になった。
修道院で育った女性と、僧院から逃亡した男性の恋を描く恋愛ドラマ。
スリー=ストリップ・テクニカラーで撮影された初期のカラー作品であり、砂漠の映像の美しさは印象に残る。
ロケはカリフォルニア州の砂丘バターカップで行われ、アリゾナ州のユマでも撮影された。
その見事な撮影と映像は高く評価され、第9回アカデミー賞では、特別賞(カラー撮影)を受賞した。
*ノミネート
助監督(エリック・G・ステイシー)、作曲賞。
カラー映像により、さらに美しさ際立つ主演のマレーネ・ディートリヒは、疲弊した心を癒す目的が悲恋の旅となってしまうものの、悲しい現実と向き合いながら生きようとする女性を見事に演じている。
信仰の道で挫折した元僧侶を演ずるシャルル・ボワイエは、苦悩しながら人生を見つめ直す男性を魅力的に演じている。
主人公の2人に関わる伯爵ベイジル・ラスボーン、主人公の2人を温かく見守る神父C・オーブリー・スミス、主人公の案内人である自称詩人のジョセフ・シルドクラウトとヘンリー・ブランドン、主人公を占う砂の占い師ジョン・キャラダイン、ボリス(シャルル・ボワイエ)の過去を知る大尉アラン・マーシャル、修道院長のルシル・ワトソン、酒場の妖艶な踊り子ティリー・ロッシュなどが共演している。