エルパソ。
サヴァンナに迎えられたマーシーは、チャーリーを紹介する。
チャーリーは、サヴァンナの夫キャット(ハーヴェイ・カイテル)と息子のティミーに挨拶する。
サヴァンナに促され、マーシーを抱いて新居に入ったチャーリーは、小さいながらもプールもある家に満足して感激する彼女と共に喜ぶ。
その後、キャットの紹介で彼が働く国境警備隊員になったチャーリーは、相棒のホーカーと共に警備を始める。
夜になり、不法入国者の逮捕現場からある場所に向かったチャーリーは、ホーカーが銃撃されたために驚く。
呼びかけてもホーカーが返事をしないために、チャーリーは本部に連絡し、暫くしてキャットが駆け付けて銃撃戦になる。
ホーカーが死んでいることを確認したキャットは、チャーリーと共に本部に戻る。
隊長のレッド(ウォーレン・オーツ)を紹介されたチャーリーは、彼に挨拶して歓迎される。
その後、ホーカーの葬儀が行われ、チャーリーらも参列する。
国境のリオ・グランデ川にいたマリアに声をかけたチャーリーは、フアンに車のホイールを盗まれてしまう。
フアンを叱ったマリアは、ホイールをチャーリーに返す。
マリアに感謝したチャーリーだったが、彼女は姿を消してしまう。
帰宅したチャーリーは、マーシーがウォーターベッドを買ったことを知り、金額を気にする。
後払いなので心配いらないと言うマーシーは、チャーリーを誘い、ベッドで愛し合おうとする。
チャーリーは、1,589ドルという値札を確認する。
翌日、キャットと共に不法入国者を見つけたチャーリーは、逃げた男を追い捕える。
男が隠していた麻薬を見つけたキャットは、チャーリーに逮捕させる。
車に乗せられるマリアに気づいたチャーリーは、彼女に唾を吐かれ罵倒される。
本部に戻ったチャーリーは、捕えた男を留置場に入れる。
メキシコ側の協力者マヌエル(マイク・ゴメス)をキャットから紹介されたチャーリーは、連行されたマリアとフアンのことが気になる。
強制送還しても、こちら側の金持ちがまた川を渡らせるとチャーリーに話すキャットは、人生には努力しても無駄なことがあると伝える。
いい暮らしをするための方法があると言われたチャーリーは、興味がないと伝えてその場を去る。
帰宅したチャーリーは、テレビに出演したいと言うマーシーに、馬鹿げた話だと伝える。
休日に国境に向かったチャーリーは、川を渡ってメキシコ側の様子を見て回り、先日捕えた男の死体を見つける。
誕生パーティーが行われているレッドの家に向かい、キャットに死体の件を知らせたチャーリーは、男はマヌエルに引き渡したと言われる。
麻薬の運び屋だった男は彼らの掟に従い殺されたので、自分たちには関係ないと言うキャットは、珍しいことではないとチャーリーに伝える。
その件を知ったレッドは、テキサス・レンジャーに通報したと言うチャーリーに、何をしてきたのか尋ねる。
トラブルを避けるために、自分の部下にはメキシコ側に行ってほしくないと言うレッドは、楽しむようにとチャーリーに伝える。
バースデーケーキが運ばれ、レッドはロウソクを吹き消す。
数日後、同僚達と共に貨物列車に乗り込む不法入国者を取り締まったチャーリーは、マリアから離れて逃げようとして列車の下敷きになりそうなフアンを助ける。
本部に連行されたマリアらはを拘束され、マヌエルは彼女に目をつける。
マリアに声をかけた女は、彼女が顔を洗う間に子供を預かり、マヌエルの指示でその子を連れ去る。
レッドと話したチャーリーは、この場では大金が動いているので、要領よく行動するようにと言われる。
息子がいないことに気づいたマリアは取り乱し、それを知ったフアンらは、フェンスをよじ登り騒ぎになる。
それを知ったレッドは外に出て、メキシコ人をバスに乗せて強制送還する指示を出し、騒ぎを鎮める。
マリアらは無理矢理にバスに乗せられ、メキシコに向かう。
マヌエルが子供を誘拐したことを知ったキャットは、彼と話しその件を非難する。
白人の金持ちに買われた子供は何不自由なく暮らせると、マヌエルはキャットに話す。
密入国者に関わるだけで、子供や麻薬にまで手を広げる気のいないキャットは、問題を起こすなら砂漠に葬ると言ってマヌエルを脅す。
キャットは、マヌエルから商売敵の存在を知らされる。
その後も続くマーシーの浪費に、我慢の限界に達したチャーリーは、意見する彼女を殴ってしまう。
マーシーに謝罪したチャーリーはバーに向かい、先日の件を考えてもいいとキャットとに伝える。
チャーリーを連れて待合所に向かったキャットは、不法入国者の仲介者J.J.(ジェフ・モリス)を紹介する。
J.J.に母親を侮辱されたチャーリーは苛立つが、彼に銃を向けられ、キャットになだめられる。
チャーリーが気に入らないJ.J.は、警戒するようにと忠告し、キャットに現金を渡す。
その後、マーシーを満足させる生活ができるようになったチャーリーは、自宅でバーベキュー・パーティーを開く。
悪酔いしているサヴァンナを家に帰そうとしたキャットだったが、それに逆らう彼女は騒ぎを起こす。
料理を担当するチャーリーは、マーシーに指図されてウンザリしてしまう。
数日後、国境付近を監視していたチャーリーは、キャットの指示であるトラックを追う。
チャーリーが捕らえたのが商売敵だと知ったキャットは、彼を連れてその場を去る。
暫くして銃声が聴こえたため、チャーリーはキャットが男を殺したと考える。
本部に戻ったチャーリーは、その件でキャットと口論になる。
相手が銃を隠し持っていたと言われたチャーリーは、それを見逃したことを、キャットに責められる。
キャットから、ビジネスを守るためには必要だと言われたチャーリーは納得できず、絶対に殺しには関わらないと伝えて考えを変えない。
結婚した当時とは変わってしまったと言って、チャーリーの話をして嘆くマーシーは、サヴァンナに励まされる。
バーで飲んでいたチャーリーは、外にいたフアンに気づき、マリアのことを尋ねて5ドルで案内させる。
クラブに案内されたチャーリーは、マリアが、子供のために仕方なく働いていることをフアンから知らされる。
子供は浚われて、金を払えば返すと言われていることを知ったチャーリーは、店のオーナーであるマヌエルに声をかけられる。
マリアと話したチャーリーは、邪魔をしたら店を叩き壊すと言ってマヌエルを脅し、彼女を連れてその場を去ろうとする。
男たちに襲われたチャーリーは叩きのめされ、店から放り出される。
翌日、昨夜のチャーリーの件をマヌエルから知らされたキャットは、手を打たなければ問題になると言われたため、自分に任せろと伝える。
キャットの計画とは知らずに、ある男を捕らえたチャーリーは、本部に戻り、同僚のビーフ(ダーク・ブロッカー)から、男が何人連れていたか訊かれる。
車は空だったと答えたチャーリーは二人いたと言われ、現場に戻りそれを確認する。
荷台の惨殺死体を確認したチャーリーは嘔吐してしまい、ついて来たキャットは彼を気遣う。
車は確かに空だったと言うチャーリーに、死体があるのは確かであり、今回は庇ってやるので今後は自分に従えと伝えたキャットは、車を川に沈めるよう指示する。
それに従ったチャーリーは、帰宅するものの朝まで眠れず、起きて来たマーシーは彼のことを心配する。
その後、フアンを捜したチャーリーは、マリアの元に案内させる。
マリアと話したチャーリーは、国境を越えさせると言って金を渡し、案内人の住所を教える。
体で恩返ししようとするマリアに、その必要はないと伝えたチャーリーは、助けてくれる理由を訊かれる。
いい人間でいたい時もあり、子供を捜すのも手伝いたいと言うチャーリーは、意味が分かっていない彼女に微笑んで安心させ、感謝される。
翌日、本部で待機していたチャーリーは、キャッと共に川に向かう。
別の場所で、川を渡る不法入国者の取り締まりが始まるが、キャットは対岸に合図する。
マリアとフアンらは川を渡り、チャーリーはそれを監視する。
J.J.の元に向かったキャットとチャーリーは、メキシコ人の到着を待つ。
現れたマリアらはトレックに乗せられ、J.J.から金を受け取ったキャットは、彼女らを気にするチャーリーと共にその場を去る。
残したフアンらが怪しいと言うマヌエルから、それを知らされたJ.J.は、麻薬を隠していた彼らを銃撃する。
逃げたフアンはメキシコ側に向かうものの、J.J.に銃撃される。
同僚がトラックを追跡するという無線を聴いたチャーリーは、金は受け取ったので気にすることはないと言うキャットと共に本部に戻る。
キャットと別れたチャーリーは、トラックの追跡現場に向かう。
ビーフらも駆け付けて追跡に加わり、ハンドルを誤ったトラックは横転してしまう。
トラックから降ろされた、怪我をしたマリアを気遣うチャーリーは、フアンがいないことに気づく。
マリアを自宅に連れて行ったチャーリーは、彼女の傷の手当てをする。
フアンを待つことにしたチャーリーは、マーシーにマリアを任せて出かける。
銃弾を受けたものの無事だったフアンは、川を渡りメキシコに戻る。
J.J.の元に向かったチャーリーは、レッドの車に気づく。
今回の事件は運が悪かったとJ.J.に伝えたレッドは、手数料が減ったことで納得いかないと言われる。
その場に侵入して二人に銃を向けたチャーリーは、J.J.にフアンのことを訊き、メキシコに逃げたと言われる。
家に戻ったチャーリーは、メキシコにいるフアンの元にマリアを連れて行こうとする。
自分とマリアの関係を気にするマーシーに、必ず戻って来ると伝えたチャーリーは、その場を去る。
家に戻ったマリアは、その場で倒れていたフアンが亡くなっていることを知り悲しむ。
チャーリーは、フアンのために祈りを捧げるマリアを見守る。
現れたマヌエルとJ.J.に気づいたチャーリーは、発砲してきた彼らに反撃する。
脚を撃たれたJ.J.は、躓いた拍子にショットガンで自分の頭部を吹き飛ばしてしまう。
マヌエルを見つけて銃を向けたチャーリーは、子供の居場所を訊き案内させる。
子供はいい金になると言うマヌエルから、手を組むことを提案されたチャーリーは、それを無視して子供の元に向かう。
ある家に案内されて押し入ったチャーリーは、マヌエルに逃げられる。
洗濯カゴの中で泣く子供を見つけたチャーリーは、車に乗せてマリアの元に向かう。
マヌエルは、公衆電話からキャットに電話をする。
レッドとマヌエルと共にチャーリーを待ち伏せしていたキャットは、現れた彼の車を銃撃する。
車を降りたチャーリーは反撃し、レッドとマヌエルの乗った車は横転して炎上する。
チャーリーに話しかけたキャットは、ブルドーザーのタイヤを撃ち抜かれ、車体が沈んだために下敷きになり死亡する。
国境に向かいマリアの元に戻ったチャーリーは、彼女に子供を渡す。
感謝されたチャーリーは、子供を抱きながら涙するマリアを見つめながら微笑む。