自分を寛大だと思ってくれるアルマンを牽制するジェリーは、フランクらが帰っても残るアルマンから、潔白であることを説明させてほしいと言われる。
ルーシーから、とにかく今日は帰ってほしいと言われたアルマンは、それに従おうとする。
名演だったとジェリーに言われたアルマンは、それをジョークと捉えてその場を去る。
自分の手紙の封も開けていないと言ってルーシーを責めるジェリーだったが、フロリダ土産のはずのフルーツがカリフォルニア産だとバレてしまう。
口論になった二人は離婚申請をすることになり、ルーシーは早速、弁護士に電話をするものの、早まるべきではないと言われる。
考えを変えないルーシーは離婚を申請し、裁判所は彼女の訴えを認めて、90日後に離婚が成立することになる。
ところが、愛犬のミスター・スミス(スキッピー)の所有権が問題になり、自分の犬だと主張するルーシーは、判事に説明を求められる。
ルーシーは、ミスター・スミスを見つけたペットショップで出会ったジェリーと結婚したことを話す。
犬に決めさせることになり、主人二人に呼ばれたミスター・スミスはルーシーの元に向かい、彼女の所有権が認められる。
ミスター・スミスとの面会の許可を求めるジェリーは、判事から検討すると言われる。
その後、ホテルのパッツィの部屋で1か月を過ごしたルーシーは、他の男性と付き合うどころか外出する気にもなれなかった。
社交的なパッツィは一人で出かけようとするが、同じフロアのダニエル”ダン”リーソン(ラルフ・ベラミー)とエレベーターで出会い、意気投合して部屋に戻る。
パッツィからダンを紹介されたルーシーは、オクラホマから来たという彼が街を案内してほしいらしいと言われる。
気が進まない様子のルーシーに、向かいの部屋に母親といると伝えたダンは、石油関連の仕事をしていることを話す。
そこにジェリーが現れ、裁判所から許可が出たと言って、ミスター・スミスに会いに来たことをルーシーに伝えて書類を見せる。
ダンにジェリーが夫だと伝えたルーシーは、あと59日で離婚することをジェリーに確認する。
気まずい様子のダンに、遠慮はいらないと伝えてミスター・スミスと遊び始めたジェリーは、ルーシーとダンが話をするのをピアノを弾いて邪魔する。
憤慨したルーシーは出かけることにして、ダンとパッツィと共に部屋を出る。
ジェリーに未練がないかとルーシーに尋ねたダンは、牧場の鶏の話をして、喧嘩ばかりしているが時々、仲が良くなると伝える。
翌朝、母(エスター・デイル)から明け方帰ってきた理由を訊かれたダンは、素敵な女性に出会ったことを伝えるものの、女遊びはやめるようにと言われる。
まともな男性だと思ったダンに好意を抱いたルーシーだったが、パッツィは心配する。
ダンは、ルーシーを疑う母に彼女に夢中であることを伝える。
恋を忘れるためにする新しい恋は偽物であり危険だと、パッツィはルーシーに助言する。
最後には自分のようになってしまうと言うパッツィだったが、ルーシーは、ダンが好きであり、とっくに忘れたジェリーには、最初から愛情はなかったと話す。
クラブで歌手のディクシー・ベル・リー(ジョイス・コンプトン)とデートしていたジェリーは、現れたルーシーとダンに気づく。
席に着いたルーシーとダンは結婚の約束をして、離婚成立を待つことになる。
ルーシーの席に近づき、ダンに一緒に飲む許可を得たジェリーは、二人が結婚することを知っていたために、そのことを話す。
ディクシー・ベルに話しかけたルーシーは、彼女がこのクラブで働いていることを知る。
出番が迫るディクシー・ベルは席を外し、ジェリーは、ルーシーとダンの結婚の話をする。
ダンからオクラホマシティに住むと言われたジェリーは、ニューヨークでつまらない生活をしなくて済むとルーシーに皮肉を込めて伝える。
鉱山を所有していることを訊かれたジェリーは、ダンがその権利を買いたいことを知りる。
ディクシー・ベルがステージに上がり、ジェリーらは、ドレスが風で舞い上がる下品な演出に呆れてしまう。
ダンスが得意だと言うダンに誘われたルーシーは仕方なく踊り、苦笑いしながら二人を見つめるジェリーはウェイターを呼び、指揮者にアンコールさせるためにチップを渡す。
ダンスを終えたルーシーは席に戻ろうとするが、アンコールで再び踊ることになる。
翌日、炭鉱の資料を持ってダンの部屋を訪れたジェリーは、調査報告書はルーシーが持っていると伝える。
そこに母親が現れたため、ダンはルーシーの夫であるジェリーを紹介する。
街で噂を聞いたと言うリーソン夫人は、ジェリーとルーシーのことを皆が褒めていたと伝える。
ルーシーにはハンサムな音楽の教師がいると言うリーソン夫人は、離婚申請したのもルーシーだと聞いたが、どうでもいいことだと話しながら、その場で三人の様子を窺う。
炭鉱の話をし始めたジェリーだったが、ルーシーから、誰も聞いていないので自分の潔白を証明してほしいと言われる。
疑っているわけではないと言うリーソン夫人は、噂を否定してほしいだけだと伝えて、ジェリーが離婚申請されたのは、ルーシーの評判を守るためだったことを確認する。
馬鹿げた話を信じるべきではないと言うジェリーは、自分達の離婚は世間でよくある例と同じだと伝える。
自分のふがいなさをルーシーが悟ったと言うジェリーは、潔白は明らかだと話しながら彼女に合図を送る。
全て自分に非があると言うジェリーは、書類をダンに渡して、ルーシーを大切にしてほしいと伝えてその場を去ろうとする。
怒りを抑えるルーシーに足を蹴られたジェリーは、自分と同じ過ちを犯さないようにと言ってダンに助言し、三人で幸せになってほしいと伝えて立ち去る。
納得できたかを母に尋ねたダンは、音楽教師のことを訊かれる。
付き合っていられないルーシーは、二人で結論を出して合図のランプを窓辺に出してほしいと言って部屋を出る。
ダンは、ルーシーが気分を害したのは母親のせいだと言って責める。
部屋に戻ったルーシーは、その場にいたジェリーを非難して、必ず仕返しすると伝える。
嫉妬しているのかと訊かれたジェリーは自分は変わったと答え、帰り際に、ダンのどこがいいのかとルーシーに尋ねる。
自分には関係ないと言われたジェリーは帰ろうとするが、謝罪に現れたダンの話をドアに隠れて聞く。
怒っていないならキスしてほしいと言われたルーシーは戸惑い、初めてのキスが廊下ではまずいと伝える。
自分への気持ちを詩にしたと言われたルーシーは、それを馬鹿らしくて聞いていられないジェリーに鉛筆でくすぐられて、思わず笑ってしまう。
そこにアルマンから電話が入り、ルーシーは仕方なくダンにキスしてしまう。
感激したダンは、ディナーの支度をしてくると言って部屋に戻り、後悔して動揺するルーシーは、ジェリーから電話のことを知らされて、アルマンと明日の約束を確認して受話器を置く。
ジェリーから誰からだと訊かれために関係ないと伝えたルーシーは、まだ離婚は成立していないと言われたため、マッサージ師だと答える。
”サーカス”を見たと皮肉を言ったジェリーは、その場を去る。
翌日、アルマンのアパートに押し入ったジェリーは、歌を披露していたルーシーの前で恥をかいてしまう。
ルーシーがアルマンに抱かれていると思ったジェリーは、その場にいた人々の視線を浴びながら戸惑い、椅子から転げ落ちてしまう。
そのことをパッツィに話したルーシーは、ジェリーのことを未だに愛していることに気づき、ダンとは結婚できないと言って悩む。
結婚しない理由を手紙に書いたルーシーは、それをダンに渡すことをパッツィに頼む。
それを了解したパッツィは、ジェリーを忘れようとしたと言うルーシーに、そのためにダンにと付き合ったことを確認する。
そこにアルマンが現れ、ルーシーは、ジェリーが騒ぎを起こした際に黙って帰ったことを謝罪する。
ルーシーから、外泊した夜のことは何もなかったことをジェリーに納得させてほしいと言われたアルマンは、それを承知する。
そこにジェリーが現れ、焦ったルーシーはアルマンを奥の部屋に隠す。
ドアを開けたパッツィはジェリーの帽子を受け取り、アルマンの帽子をルーシーに投げる。
アルマンの部屋のことでルーシーに謝罪したジェリーは、彼を見ると、とにかく腹が立つと伝える。
隠したアルマンの帽子を見つけたミスター・スミスに気づいたルーシーは焦り、それを奪った彼女は鏡の裏に隠す。
その様子を見ていたミスター・スミスは、帽子を取ろうとして鏡を落としてしまう。
ミスター・スミスが噛んでいた帽子を手にしたジェリーは、帰れと言われていると思い、ルーシーをドライブに誘う。
付き合うと言われたジェリーは、車を回しておいてほしいと言われるものの、被った帽子のサイズが大き過ぎるために不思議に思う。
ダンと母親が訪ねてきたために、これ以上、迷惑を掛けたくないと言うジェリーは、ルーシーの制止も聞かずに奥の部屋に隠れる。
その場にいたアルマンに気づいたジェリーは帽子を渡し、それを払い落とす。
リーソン夫人から、疑ったことを謝罪されたルーシーだったが、奥の部屋の物音が気になる。
その時、奥の部屋から現れたアルマンが逃げ去り、それをジェリーが追いかけて廊下に向かう。
リーソン夫人は席を立ち、信用できるのは母親だけだと言うダンと共にその場を去ろうとする。
ルーシーにう促されたパッツィは、ダンに手紙を渡す。
ある朝、ミスター・スミスがジエリーの新聞記事に気づき、ルーシーは、彼が大富豪の令嬢バーバラ・ヴァンス(モリー・ラモント)と遊びまわっているということをパッツィから知らされる。
その後、交際を続けたジェリーとバーバラは、彼の離婚が成立する本日、婚約するようだと報道される。
ジェリーを訪ねたルーシーは彼を牽制するものの、幸せになることを確信していると言われる。
ダンと自分ほどではないと言われたジェリーは、正直に全てを話したら誤解が解けたと話すルーシーに、シャンパンを注いだグラス渡し、自分達の未来のために乾杯する。
二人は、互いの幸せを願うが無理だろうと言う意見で一致し、ルーシーは、永遠の愛を誓い合った時のことをジェリーに話す。
これで終わりだと言って気落ちしながら車を呼んだルーシーは、バーバラからの電話に出てしまう。
受話器を受け取ったジェリーは焦り、バーバラから電話に出た相手を訊かれ、パリから戻った妹だと伝える。
会いたいので今夜連れてくるようにと言われたジェリーは、ボクシングのグローブを持っていく気のルーシーの言葉を無視して、そのうち会えるとバーバラに伝えて電話を切る。
大変なことになったと言うジェリーに責められたルーシーは、再びかかってきたバーバラからの電話に出てしまう。
ヴァンス邸を訪れたジュエリーは、ヴァンス(ロバート・ワーウィック)と婦人(メアリー・フォーブス)に挨拶して、妹のことを訊かれる。
船旅の疲れで来られないと言うジェリーは、バーバラから、女性が電話に出れば疑っても当然だと言われる。
信頼がなければ健全な夫婦になれないと言うジェリーは、妹は式には出られない伝える。
ブライズメイドを頼もうかと思ったと言うバーバラに、直ぐにパリに戻るが会いたがっていると伝えたジェリーは、出身校を訊かれたためにスイスの学校だと答える。
プリンストン大学出身の父親の話を始めたジェリーは、そこに、妹を装ったルーシーが現れたために驚く。
戸惑うジェリーは、ヴァンス夫人とバーバラ、そしてヴァンスに”妹のローラ”を紹介する。
飲み物をもらいたいと言うルーシーは、ジェリーが大酒のみだと話し、ヴァンス夫人は執事を呼びシェリーを運ばせる。
シェリーは嫌いだと言うルーシーは執事に近づき、ジンジャーエールを大きなグラスで持ってきてほしいと伝える。
父親の話に戻したジェリーは、ルーシーが話を合わせないために戸惑う。
運ばれて来たジンジャーエールを一気に飲んだルーシーは、ジェリーとバーバラの間に座り、クラブで働いていた自分を辞めさせて、事業が軌道に乗った兄が世界中に連れて行ってくれたと話す。
バーバラから、クラブで何をしていたか訊かれたルーシーは、具体的には答えずにレコードがあるか彼女に尋ねる。
ポーチが盗まれたと言うルーシーは、それを見つけて、見張っていてほしいとジェリーに伝えて、バーバラと席を外す。
その様子を見ていたヴァンス夫妻は、不躾で品の悪いルーシーを軽蔑する。
自分の曲だと言ってレコードを見つけたルーシーは、バーバラにそれをかけてもらう。
ジェリーの制止も訊かないルーシーは、風が吹く場面は想像してほしいと伝えて、クラブで見たディクシー・ベルの曲を歌い始める。
バーバラやヴァンス夫妻の呆れる姿を見たジェリーは、ルーシーを連れてその場を去る。
ルーシーを車に乗せたジェリーは、自分が運転しようとするが、ラジオをつけてボリュームを最大にした彼女は、スイッチを外して捨ててしまう。
現れた警官に注意されたジェリーは、ラジオの音量を下げようとして、騒ぎを起こしながら、何とかラジオを止める。
ルーシーを送るジェリーは、再びラジオが鳴り始めたために苛立ち、バイクのパトロール警官に止められてしまう。
警官から音量を下げろと言われても無理だと答えたジェリーは、車を降りる。
配線をチェックしようとする警官をからかうルーシーは、彼らとジェリーが車から離れた隙に、ブレーキを解除してしまう。
下り坂を走り出した車は土手に落ちてしまい、ルーシーからパッツィのキャビンに送ってほしいと言われた警官は、仕方なく彼女とジェリーをバイクに乗せる。
キャビンに着いた警官は、現れたルーシーの父親(ジョージ・ピアース)に、連れて来たのがウォリナー夫妻であることを確認する。
警官に感謝したルーシーは、父からパッツィはいないと言われ、ジェリーとは別の部屋で眠ろうとする。
続き部屋だったドアが壊れていることに気づいた二人は、互いを意識して眠れない。
その後、風の振動でドアが開いてしまい、それを締めようとしたジェリーは、その上にある時計を見て11時半であることを確認する。
あと30分で離婚が成立すると言うジェリーは、おかしな気分だとルーシーに伝える。
気持ちは同じなのにと言うルーシーは、気持ちが違えば状況も変わっていたと伝える。
状況が違えば気持ちは同じだと伝えたルーシーは、ジェリーから、原因を作ったのは自分だと言われる。
そう思っているだけで何も変わっていないと言うルーシーは、あなたが変わらなければ関係は元には戻らないと伝える。
おやすみと言われたジェリーは、部屋に戻るものの眠れず、窓を開けて風を入れてドアを開けようとする。
ドアの前に猫がいたためにそれが開かないことに気づかないジェリーは、隙間からルーシーの部屋を覗こうとしてかがむ。
猫に気づいたルーシーはそれを追い払い、かがんでいたジェリーは、ドアが開いたためにそれを閉める。
ルーシーから混乱しているのかと訊かれたジェリーは、否定せずに君はどうかと尋ねる。
混乱していないと言うルーシーに、状況は変わり自分はもう愚か者ではないと伝えたジェリーは、元に戻せると思わないかと尋ねて、もう疑わないと伝える。
一つ気になることがあると言うジェリーは、開いたドアの鍵のことを訊き、ルーシーから、それならば椅子を使って閉めておけばいいと言われる。
それに従ったジェリーは、ルーシーから”おやすみ”と言われて戸惑う。
時計は真夜中の時報を伝える。