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スポットライト Spotlight (2015)

聖職者による性的虐待を調査した日刊紙”ボストン・グローブ”の”スポットライト”チームによる執念の取材を描く、監督、脚本トム・マッカーシー、出演マーク・ラファロマイケル・キートンレイチェル・マクアダムスリーヴ・シュレイバージョン・スラッテリースタンリー・トゥッチビリー・クラダップリチャード・ジェンキンス他共演の実録社会派ドラマの秀作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(社会派)


スタッフ キャスト
監督:トム・マッカーシー

製作
マイケル・シュガー
スティーヴ・ゴリン
ニコール・ロックリン
バイル・ペイゴン・ファウスト
製作総指揮
ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
ピエール・オミダイア
マイケル・ビーダーマン
バード・ドロス
トム・オーテンバーグ
ピーター・ローソン
ゼイヴィア・マーチャンド
脚本
ジョシュ・シンガー
トム・マッカーシー
撮影:マサノブ・タカヤナギ
編集:トム・マカードル
音楽:ハワード・ショア

出演
”スポットライト・チーム”
マイケル・レゼンデスマーク・ラファロ
ウォルター”ロビー”ロビンソンマイケル・キートン
サーシャ・ファイファーレイチェル・マクアダムス
マーティ・バロンリーヴ・シュレイバー
ベン・ブラッドリーJr.ジョン・スラッテリー
マット・キャロル:ブライアン・ダーシー・ジェームズ

ミッチェル・ガラベディアン:スタンリー・トゥッチ
スティーヴン・カークジャン:ジーン・アモローソ
ジム・サリヴァン:ジェイミー・シェリダン
エリック・マクリーシュ:ビリー・クラダップ
アイリーン・マクナマラ:モーリーン・キーラー
リチャード・サイプリチャード・ジェンキンス
ピート・コンリー:ポール・ギルフォイル
バーナード・ロウ枢機卿:レン・キャリオー
フィル・サヴィアノ:ニール・ハフ
ジョー・クロウリー:マイケル・シリル・クレイトン
コンスタンス・スウィーニー判事:ローリー・ハイネマン
ビル・カメザ理事長:ティム・プロゴシュ
ピーター・カネロス:ダグ・マーレイ

アメリカ 映画
配給 オープン・ロード・フィルムズ
2015年製作 129分
公開
北米:2015年11月6日
日本:2016年4月15日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $44,988,200
世界 $88,346,470


アカデミー賞
第88回アカデミー賞

・受賞
作品・脚本賞
・ノミネート
監督
助演男優賞(マーク・ラファロ
助演女優賞(レイチェル・マクアダムス
編集賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー
1976年、マサチューセッツ州、ボストンボストン警察署、11分署。
神父が子供にいたずらする事件が起きる。

地方検事が到着して、被害者の子供の母親と話す司祭に声をかける。

司祭は、問題を起こした神父と共に警察署を離れる。

2001年、”ボストン・グローブ”。
”スポットライト”欄の責任者であるベテラン記者のウォルター”ロビー”ロビンソンマイケル・キートン)は、新任の編集局長マーティ・バロンリーヴ・シュレイバー)に会い話をする。

調査チームのスポットライトに関して訊かれたロビンソンは、総括部長はベン・ブラッドリーJr.ジョン・スラッテリー)で、他の三人と共に極秘で取材していることを話す。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想

*(簡略ストー リー)
マサチューセッツ州、ボストン
日刊紙”ボストン・グローブ”の新任編集局長マーティ・バロンは、取材チーム”スポットライト”の責任者ウォルター”ロビー”ロビンソンと総括責任者ベン・ブラッドリーJr.に、読者が興味を抱く紙面を作る更なる努力を求める。
バロンは、同社コラムで取り上げた、ゲーガン神父による児童性的虐待を、バーナード・ロウ枢機卿が黙殺した事件をロビンソンに徹底調査させる。
ロビンソンは、スポットライト・チームのレゼンデスファイファー、キャロンと共に取材を始める。
読者の半数はカトリック教徒であることや、強大な権力組織である教会の妨害に遭うことを覚悟しながら、ロビンソンらは徹底的な極秘調査を進めるのだが・・・。
__________

2002年1月に”ボストン・グローブ”が報じた、カトリック教会の神父による児童への性的虐待及び組織的な隠蔽の報道に至るまでを描く、実録社会派ドラマの秀作。

この報道は、2003年、ピューリッツァー賞(公益部門)を受賞した。

本作は各方面で絶賛され、第88回アカデミー賞では、作品、脚本賞を受賞し、監督、助演男優賞(マーク・ラファロ)、助演女優賞(レイチェル・マクアダムス)、編集賞にノミネートされた。

ボストン・グローブ”の”スポットライト”チームの執念の調査取材が淡々と進行する地味な展開など、報道機関の地道な努力の積み重ねをリアルに描く、俳優としても活躍するトム・マッカーシーの演出手腕と見事な脚本でドラマに引き込まれる。

アメリカ事件報道史上に残る”ウォーターゲート事件”の取材を描く、傑作ドラマ「大統領の陰謀」(1976)の内容を思い出す主人公達の行動なども興味深い。

”スポットライト”の情報を提供する、心理療法士のリチャード・サイプリチャード・ジェンキンス/電話の声のみ)が、「大統領の陰謀」でキーマンとなる情報源”ディープ・スロート”と同じような雰囲気で登場するのも、同作へのオマージュではないだろうか。

また、本作で”スポットライト”の取材をも見守る総括部長ベン・ブラッドリーJr.は、”ウォーターゲート事件”でカール・バーンスタインボブ・ウッドワード両記者を支えた”ワシントン・ポスト”の当時の主幹ベン・ブラッドリーの息子である。

カトリック教会の聖職者による性的虐待という、”矛盾”を感じる事件を扱ったドラマなのだが、欧米の映画などでは度々、登場する大きな社会問題で、本作を観ていると、その現実に驚かされるというのが正直な感想だ。
これが組織的”犯罪”だと報道されながら、それが放置されている事実にもやはり”矛盾”を感じる。

主演が特定されていない配役の中で、ベテランのマイケル・キートンが、”スポットライト”チームの責任者として、現実と将来を見据えた取材を指示するウォルター”ロビー”ロビンソンを好演し、実力派豪華スター競演のドラマは見応え十分だ。

”スポットライト”チームのマイケル・レゼンデスを熱演するマーク・ラファロ、淡々と取材を続けるサーシャ・ファイファーレイチェル・マクアダムス、温厚な雰囲気ではあるが、信念を感じさせる編集局長マーティ・バロンリーヴ・シュレイバー、総括部長ベン・ブラッドリーJr.ジョン・スラッテリー、チームの記者ブライアン・ダーシー・ジェームズ、”スポットライト”に協力する、聖職者による性的虐待被害者の弁護士でスタンリー・トゥッチ、”ボストン・グローブ”の記者スティーヴン・カークジャンのジーン・アモローソ、ロビンソンの友人である教会側の弁護士ジェイミー・シェリダン、聖職者による性的虐待被害者の弁護士で、それをビジネスとしか考えないビリー・クラダップジョン・ゲーガン神父事件をコラムにした記者アイリーン・マクナマラのモーリーン・キーラー、”スポットライト”の情報を提供する心理療法士のリチャード・サイプリチャード・ジェンキンス(電話の声のみ)、教会支持者であるの街の名士ポール・ギルフォイルバーナード・ロウ枢機卿のレン・キャリオー”SNAP/聖職者虐待被害者の会”のニール・ハフ、同じく被害者マイケル・シリル・クレイトン、判事ローリー・ハイネマン、高校の理事長ティム・プロゴシュ、記者ダグ・マーレイなどが共演している。


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