荒れ果てた屋敷に向かい、ローレルと息子のロブ(ブレット・ケリー)に迎えられたジャックは、その夜、町の人々の好意により歓迎の祝宴を開いてもらう。
捕虜になり看守に手を踏まれて怪我をしたことなどを話すジャックは、使用人のジョセフ(フランキー・フェイソン)から挨拶される。
ダンスが始まり、オーリンが義足であるために踊れないことを知ったジャックは、楽しい時間を過ごしてローレルと共に家に入る。
北軍に全てを奪われたと言うローレルは、形見のブローチだけは守り通したとジャックに話す。
別の寝室に向かったジャックはローレルの部屋に現れ、戻れたら髭を剃ると決めていたと彼女に伝える。
髭を剃ってもらったジャックは、ローレルと別々の部屋で眠る。
翌日、農場を見に行くジャックが出かけた後、オーリンと彼のことを話したローレルは、結婚の約束は守れないと伝える。
納得するものの、ジャックが手を上げた時には許さないと伝えたオーリンは、ローレルから、その話はやめてほしいと言われる。
愛犬のジェスロが死んでいることに気づいたロブは悲しむ。
荒れ果てた農場を見て来たジャックは、ロブを慰めてジェスロを埋葬する。
その後、畑を見て綿花の栽培は無理だと判断したジャックは、その場を耕すオーリンに感謝する。
ローレルのためだと言われたジャックは、彼女が君を選んでいたら自分はこの場にはいないとオーリンに伝える。
オーリンとは、来年、結婚する約束をしていたとジャックに話したローレルは、彼との愛を確認する。
その夜、ローレルが9年前に作ってくれた服を着たジャックは、なくした記憶は多いが、つまらないことは覚えていると伝える。
子供ができて以来、別々の部屋で寝るようになったことを話したローレルは、今はそうは思っていないはずだと伝えて、ジャックをベッドに誘う。
様々なことがよく思い出せないとローレルに伝えたジャックは戸惑い、無理しなくてもいいと言うローレルと愛し合う。
翌日、ロブに馬車の乗り方を教えたジャックはディックの店に向かい、以前より足の2サイズが小さくなっいると言われる。
間違いだろうと言うジャックは、読んでいた新聞を手にしながら未来が見えたと考える。
タバコの栽培を住人に提案したジャックは、自分の土地と農具や肥料を提供して皆の取り分は作物の半分と決めて、残りは土地抵当の返済に充てる考えを話す。
完済したら希望者には土地を安く売ると言うジャックは、小作人生活をやめられるチャンスだと皆に伝える。
ジョセフから、黒人にも売るつもりがあるか訊かれたジャックは、誰でも土地は手に入れられると伝えるものの、住人達の中には反発する者もいた。
オーリンから、高価な種を買う資金のことを訊かれたジャックは、家にある貴重品を持ち寄り、それを売って購入することを提案し、協力し合う以外、町を立て直す方法はないと伝える。
ローレルは、1000ドルはするルビーのブローチを提供すると言って皆に協力を求める。
人々は貴重品を提供し合い、ジャックは、それに相当する土地購入の権利書を渡す。
皆の貴重品を預かったジャックは、ローレルに別れを告げて、ロブからヘビの皮とナイフを受け取り、高く売ると伝えて旅立つ。
人々はタバコを植える準備を始めて、ジャックの帰りを待つ。
戻ったジャックは、バージニアまで行っていたことをローレルに伝えて、種を見せて彼女と愛し合う。
その後、種がまかれて苗が育ち、人々は期待に胸膨らませる。
苗を畑に植えて肥料を撒く日々が続き、働き詰めのローレンだったが、以前は裕福でもつまらない人生だったが、今は貧しくても充実して幸せだとジャックに伝える。
翌日、畑で気を失ったローレルは、エヴァンス医師(リチャード・ハミルトン)の診察を受ける。
ローレルが妊娠していることを知ったジャックは喜び、彼女は静養することになる。
育ったタバコの葉にイモムシがついていることに気づいたジャックは、ジョセフから、オーリンなら駆除する方法を知っていると言われるものの、彼に頼る気はなかった。
その後、仕事を求める放浪者の男達と揉めたジャックは、彼らを追い払う。
その様子を見ていたローレルは、相手が誰だったのかジャックに尋ねるものの、答えようとしないジャックは、心配するならイモムシの被害のことを考えるようにと声を荒げる。
その頃オーリンは、ジャックと揉めていた男達と話をする。
イモムシを石鹸水で駆除する方法をジャックに教えたオーリンは、それを教えてくれたのはセイヤーだと伝える。
セイヤーは亡くなっていたのだが、それを知らないジャックは、彼に会ったらお礼を言うつもりだった。
ローレルと話したオーリンは、流れ者の男に会ったことを伝える。
”ジャック”と名乗る男が”ジャック”ではないことを知って流れ者が殴られたと言うオーリンは、本物のジャックは、彼らがつけた傷が胸にあるということだったと話す。
更に、”ジャック”が親友のセイヤーのことを知らなかったと言うオーリンは、自分がいるにも拘らず、よそ者の男と知りながら夫として認めて、彼の子を身篭った理由をローレルに問う。
神に背く行為だとローレルを責めるオーリンは、堕落の象徴だと言ってバケツのイモムシを捨てて、それをよく見れば理解できると伝えてその場を去る。
その夜、ジャックから、自分が誰であっても愛していると言われたローレルは、夫を殺したのかを彼に問い、銃を向けて出て行くようにと伝える。
やっとの思いで帰れたので出て行くつもりはないジャックに、ローレルは夫ではないと伝えるものの、もしそうなら天罰が下ると言われる。
夜中に目覚めたジャックは、十字架に火を点ける”KKK”の男達に気づき、”白ツバキ団”だと言われる。
痛めつけたジョセフを馬から落とし、黒人には土地は与えないと言われたジャックは、銃を向けた男に立ちはだかる。
その中の一人がバックだと気づいたジャックは、もう一人の男の義足も確認する。
バックはマスクを取り、ローレルが外に出てロブも騒ぎ始めたために男達はその場を去る。
ジョセフから土地のことを訊かれたジャックは、金を払えば約束通りに売ると答える。
ロブに本を読んで聞かせるジャックに寄り添うローレルは、彼を信頼する気になる。
翌日、納屋でタバコの葉を乾かす準備をしていたジャックは、現れたオーリンから、吠えて迎えたジェスロに偽物と見破られたために殺したと言われる。
正体を知ろうとするオーリンは松明に火を点け、ローレルの夫だと言うジャックに嘘つきだと伝えるものの、昨夜の襲撃のことを問われる。
オーリンを殴ったジャックはワラに落ちた松明の火を消し、格闘になるものの、現れたロブから子供が産まれたことを知らされる。
ローレルの元に向かい生まれた女の子と対面したジャックは、レイチェルと名付けることを彼女に伝える。
その後、タバコの葉が順調に育ったことを喜ぶジャックは、皆と共に収穫を始める。
50キロにつき8ドルで売れる見通しを立てたジャックは、教会の塔の修復ができることをパウエル牧師に伝える。
数日後、パウエル牧師は、ジャックとローレルの長女レイチェルに洗礼を授ける。
教会の外で皆から祝福されジャックだったが、現れた保安官から、チャールズ・コンクリンの殺人容疑で逮捕すると言われる。
ローレルから真実を話してほしいと言われたジャックは、自分は殺していないと伝えて信用してもらえる。
連行されるジャックは、皆に励まされながら家族と共にナッシュビルに向かう。
黒人のバリー・コンラッド・アイザックス判事(ジェームズ・アール・ジョーンズ)の下で裁判は始り、殺人の目撃者に質問した検事のドーソン(モーリー・チェイキン)は、ジャックがコンクリンを殴り倒して射殺して逃げたという証言を聞く。
証人はジャックが犯人だと言って指差し、他の証言も聞いたドーソンは、ジャックがサインしたホテルの宿帳と抵当書類のサインが一致することを確認してもらい、証拠として判事に提出する。
閉廷後も法廷に残り考え込むローレルは、守りに来たと言うオーリンから、このままだと死刑は確実だと考える彼から、ジャックを救う方法を提案される。
ジャックに面会したローレルは、正体を明かせば釈放されると伝える。
自分は”ジャック・サマースビー”だと言われたローレルは席を立ち、彼を罵倒してその場を去る。
オーリンの部屋に向かったローレルは、条件をのむことを伝える。
翌日、ジャックの弁護士ウェッブ(レイ・マッキノン)は、ローレルを証人として尋問する。
ホテルの宿帳と抵当書類のサインが夫のものであることを確認したローレルをは、夫はこの場にいないと伝える。
ローレルに止めるようにと伝えたジャックは、アイザック判事に着席を命ぜられる。
法廷を混乱させる発言だと言うドーソンは異議を申し立てるものの、却下される。
ローレルに被告が夫でないことを確認した判事は、尚も異議を申し立てるドーソンに、被告が当人でない場合は裁判が成立しないことを伝える。
尋問を続けたウェッブは、いつ別人だと気づいたかをローレルに問い、戦争から帰還した者に違和感を感じるのは誰もが同じだと彼女は答える。
物忘れが酷く犬も吠え立てたと言うローレルは、被告は敬愛する父親のことも話さなかったと伝える。
ベッドを共にして別人だと確信したと言うローレルは、妻には夫が分かると伝え、判事から、それを黙っていた理由を訊かれる。
皆が彼の無事を望み、そこに似た人物が現れ夫の振りをしたために、信じるのは容易だったと話すローレルは、皆が気づいてもいいはずだったと伝える。
靴屋に保管してある夫の足型より、被告は2サイズも小さかったと言うローレルだったが、ジャックを庇おうとする傍聴席のディックは、足型が違っていただけだと意見する。
夫を知る流れ者は、胸の傷がないために別人だと言い張って痛めつけられたと話すローレルは、ウェッブから、ジョセフの土地売買書を見せられ、手の怪我を理由に字体を変えていると証言する。
判事から、証人の主張を証明できるか訊かれたウェッブは、農場経営者のフォルソム(ポール・オースティン)の証人として尋問する。
被告の名はホーレス・タウンゼントであり、子供が教わった教師だったが、言葉巧みに新校舎の建設を提案し、集めた1200ドルを持ち逃げしたとフォルソムは証言する。
被告がタウンゼントであると証言したフォルソムは、他にも悪事を繰り返した彼が、ウソつきで泥棒であり脱走兵だと伝える。
誤認逮捕だということが十分に証明されたと言うウェッブだったが、ジャックが発言を求める。
それが許可されないジャックはウェッブを解任するが、判事から、既に裁判の無効は決定的だと言われる。
自分の存在を否定されては得るものはないと伝えたジャックは、判事から、命が得られると言われる。
名無しのままでは生きていけないと言うジャックは、発言を許可される。
フォルソムが”KKK”の”白ツバキ団”のメンバーだと気づいていたジャックから、黒人に土地を売らせないための証言だと言われたため、フォルソムは彼を罵る。
言葉に気をつけるようにと注意する黒人の判事を侮辱したフォルソムは、法廷侮辱罪で禁固30日を言い渡される。
尚も判事を罵倒するフォルソムは、禁固60日を言い渡されて連行される。
フォルソムの証言を削除するよう指示した判事は、改めて自分は”サマーズビー”だと名乗るジャックに、その証拠を求める。
ジャックは、ヴァイン・ビルから来た人々に自分が”サマーズビー”であることの証言を求め、ローレル以外はそれを認める。
ローレルに証言を求めたジャックは、別人だと言う彼女に、それを黙っていた理由を尋ねる。
夫でいてほしかったと答えるローレルは、仕事に疲れて息子には父親が欲しかったと伝える。
最初から疑っていたと言うローレルは、ジャックから、自分が冷淡だったからかと訊かれ、その逆であり、夫は冷淡だったと答える。
異議を申し立てるドーソンは、主旨の逸脱だと言って、殺人罪を裁く裁判だと主張する。
被告の身元が不明確である状況では審理は進められないと言う判事は、ドーソンを着席させる。
売買契約が無効なら詐欺行為と同じだと言うジャックは、自分がジャックでなかった場合には、子供達はどうなるか考えたかをローレルに問う。
泥棒の愛人と私生児を連れて町に戻れるか訊かれたローレルは、ジャックから、1年間、町の人々を欺いていたのかと言われる。
分かっていないのは自分とオーリンだけだと言われたローレルは、二人で何かを取引したのかと訊かれる。
ローレルに頼まれてオーリンがフォルソムを連れて来たと言うジャックは、彼とどんな約束をしたのかを問う。
全てを元に戻すことだと答えるローレルに、自分が戻る前の結婚する約束を守ることだとジャックは確認する。
自分はタウンゼントの詐欺罪をかぶり投獄されると話すジャックは、ローレルから死刑よりはましだと言われる。
それは抹殺されるのと同じだと伝えたジャックは、自分が大切だと認めるローレルから、ジャックのふりはやめるようにと言われる。
ジャックではないと分かる理由を問われたローレルは、夫よりあなたを愛しているからだと答える。
自分達は夫婦かと訊かれたローレルは、その通りだと答え、ジャックから感謝される。
その一部始終を見ていたオーリンは、法廷を去る。
ジャックは尋問を終えて、ドーソンもそれ以上の追求はしなかった。
判事から、見事な弁論であり、身元は証明されて有罪は確定的になったと言われたジャックは、何も語らなかった。
その後、町のタバコは落札され、獄中のジャックは、総額が1万ドルになったことをローレルから知らされて喜ぶ。
ホーレス・タウンゼントの話をしたジャックは、法廷での彼のことは事実であり、収容所で出会い、異母兄弟のように自分と似ていた彼と同じ房で4年間過ごしたとローレルに伝える。
自分が殺したのではないと言うジャックは、タウンゼントはコンクリンの仲間に刺されて死んだと話す。
丘の上に自分が葬ったと言うジャックは、ローレルから、それはジャックだったのかと訊かれ、タウンゼントだと答える。
アイザック判事に放せば分かってくれると考えるローレルだったが、ジャックはそれを拒む。
ジャックは、ローレルから、今後も自分を抱きしめ、父親そして夫として生きてほしいと言われる。
そうしたいと言うジャックは、自分がタウンゼントなら家族が帰る家はないと伝える。
構わないと言われたジャックは、自分は嫌だとローレルに伝えて、二度とタウンゼントになる気はないと言い張る。
死にたいのかと言われたジャックは、そうではなく、”ジャック”として家に帰りたいと伝える。
考えを変えないジャックは、自分のような男が君といられるのは奇跡だと思ったとローレルに伝える。
夫になれたことが、自分の人生で唯一、誇れることだと伝えたジャックは、ローレルが結婚した当時、作ってくれた服に着替える。
傍にいてくれれば立派に振る舞えると、涙しながら語るジャックに服を着せたローレルは、死ぬ姿など見ていられないと伝える。
処刑台に連れて行かれるジャックから謝罪されたローレルは、最初に会った時からあなただけを愛していたと伝える。
ジャックを見送ったローレルは、彼から渡された指輪を指にはめる。
絞首台でローレルを捜すジャックは、ここにいると言う彼女を確認して笑顔を見せ、ヴァイン・ビルの人々に見守られながら処刑される。
その後、ヴァイン・ビルの教会の塔やローレルの屋敷は、町の人々の手により修復される。
ローレルのは、丘の上の墓に眠るジャックに花を手向ける。