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アフリカ珍道中 Road to Zanzibar (1941)

ビング・クロスビーボブ・ホープによる大ヒットコメディ”珍道中シリーズ”の第2作。
詐欺師まがいの見世物芸人コンビが詐欺師の女性2人に騙されながらアフリカの旅で巻き起こす騒動を描く、共演ドロシー・ラムーア、監督ヴィクター・シャーツィンガーによる大爆笑コメディ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


コメディ


スタッフ キャスト ■
監督:ヴィクター・シャーツィンガー

製作:ポール・ジョーンズ
原作
ドン・ハートマン
サイ・バートレット

脚本
フランク・バトラー

ドン・ハートマン
撮影:テッド・テズラフ

編集:アルマ・マクローリー
音楽:ヴィクター・ヤング

出演
チャック・リアドン:ビング・クロスビー

ヒューバート”フィアレス”フレイザー:ボブ・ホープ
ドナ・ラ・ツアー:ドロシー・ラムーア
ジュリア・クインビー:ウナ・マーケル
チャールズ・キンブル:エリック・ブロア
クララ・キンブル:ノーマ・ヴァルデン
奴隷商人:ダグラス・ダンブリル
ダンサー:アイリス・エイドリアン
ルベック:ライオネル・ロイス

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1941年製作 91分
公開
北米:1941年4月11日
日本:1950年10月21日


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
アフリカ
詐欺師まがいの見世物芸人、アメリカ人のチャック・リアドン(ビング・クロスビー)とヒューバート”フィアレス”フレイザー(ボブ・ホープ)は、”砲弾男”の芸で火事を起こしてしまい逃亡する。

その後、ヒューバートは負傷しながらも各地で芸を続け、遂には、チャックから大ダコと格闘することを強要される。

チャックはヒューバートを必死に説得するが、彼はそれを拒絶する。

そんな時二人は、クラブでダイヤ鉱山のオーナーであるチャールズ・キンブル(エリック・ブロア)から、シャンパンを贈られる。
...全てを見る(結末あり)

そこに、チャックとヒューバートを捜す警官が現れ、二人はステージに上がり、それを逃れようとするものの、結局は逮捕されてしまう。

二人は、キンブルのお陰で釈放され帰国しようとするが、彼と再会したチャックが、ヒューバートと貯めた5000ドルを鉱山に出資してしまう。

それを知ったヒューバートは驚いてしまい、キンブルから金を取り戻そうとする。

キンブルを信用していたチャックだったが、彼が何にでも署名してしまう変人だと知りショックを受ける。

二人はキンブルを追うが、彼のヨットは出港してしまい、憤慨したヒューバートはチャックを見限ってしまう。

その夜、ヒューバートはチャックの元に戻り、バーで鉱山の権利を5000ドルで売ってきたと言って仲直りする。

そこに、鉱山を買ったルベック(ライオネル・ロイス)が、大男の用心棒連れて現れて、7000ドルでそれを買ったことをチャックに伝える。

チャックは、ヒューバートが2000ドルを懐に入れようとしたことを知り彼の顔色を窺う。

ルベックは、ヒューバートに鉱山への案内をさせようとするが、二人は彼らを叩きのめしボートに飛び乗り逃亡する。

ある町で、二人はジュリア・クインビー(ウナ・マーケル)というアメリカ人女性に呼び止められる。

ジュリアは、親友のドナ・ラ・ツアー(ドロシー・ラムーア)が奴隷商人に捕まってしまったことを伝え、二人に助けを求める。

二人は、奴隷市場で競売にかけられるドナを競り落とし、彼女を救う。

チャックは、ドナが気に入り意気投合するのだが、実は彼女は、ジュリアと奴隷商人(ダグラス・ダンブリル)とで、裏で手を組んだ詐欺師だった。

まんまと二人から金を巻き上げたジュリアは、食べ物を買ってドナの元に戻る。

ドナは、二人が7000ドル持っていることをジュリアに伝え、二人はその金を何とか奪うことを企む。

その頃、チャックとヒューバートは、サファリ旅行をするのが逃亡の最良の方法だと考え、ドナとジュリアを連れて旅立つ。

その夜、野営をした一行だったが、ドナがヒューバートに言い寄り好意を示す。

ドナに惹かれるヒューバートは、彼女が何かを企んでいるとチャックに伝え、二人を引き離そうとする。

翌日、ジャングルの奥地に入った一行は、その後も道なき道をさ迷いながら旅を続ける。

ある日、チャックはヒューバートを鎮静剤で眠らせ、ドナとのデートに成功し、得意の歌などで彼女の心を掴む。

しかし、億万長者と結婚する予定だったドナは、それを忘れないようにジュリアに忠告される。

翌日ドナは、自分には好きな人がいて、チャックを勘違いさせてしまったとヒューバートに相談する。

ヒューバートは、その相手が自分だと思い込み、チャックには、もうそのことを伝えたと言ってドナを安心させる。

その後ジュリアは、ドナと億万長者の結婚のことを、チャックとヒューバートに話してしまう。

そして、チャックとヒューバートは、自分達がドナとジュリアに騙され、利用されたことにようやく気づき、彼女達を出身地のブルックリンに帰そうとする。

ドナを捜した二人は彼女の叫び声を聞き、引き裂かれていた服を発見する。

二人は、ドナがヒョウに食い殺されてしまったと思い込み、彼女の服を埋めて葬儀を始める。

水浴をしていただけのドナは、チャックが自分への恨みを捨てたことを知り、二人の前に現れる。

しかし、二人はドナの顔を見た途端に、自分達を騙した彼女を非難して追い払ってしまう。

その後、一行は、チャックとヒューバートを置いて旅立ってしまい、二人は別行動をとり、骸骨が転がっているある村落にたどり着く。

二人がそこにあった太鼓を叩き始めると、それを聞いた原住民が村に現れる。

原住民に囲まれた二人は覚悟を決めるが、なんと神だと思われ、それを確かめることになる。

ヒューバートが檻に入れられ、巨大なゴリラと戦うことになり、彼は叩きのめされてしまい、二人は料理されることになる。

しかし、二人は喧嘩を始める前のいつものパフォーマンス”パティ・ケーキ”で危機を逃れ、それが先住民に受けている間に逃亡する。

ヨレヨレの状態で、ある町にたどり着いた二人だったが、ヒューバートが神と崇められた時に受け取った、金の飾り物を持っていたためそれを質に入れる。

船の切符を買いに行ったチャックが、帰ってこないことをヒューバートは心配する。

その後チャックが、結婚が流れてしまったドナとジュリアを伴い現れる。

ヒューバートは一応喜ぶものの、ドナはチャックが意中の人だと分かり、4人分の切符が買えないことも嘆いてしまう。

そこで、チャックに新しいアイデアが思い浮かび、4人で見世物芸を始めることにする。


解説 評価 感想 ■

参考:
・「シンガポール珍道中」(1940)
・「アフリカ珍道中」(1941)
・「モロッコへの道」(1942)
・「アラスカ珍道中」(1946)
・「南米珍道中」(1947)
・「バリ島珍道中」(1952)
・「ミサイル珍道中」(1962)

*(簡略ストー リー)

アフリカで見世物芸をするアメリカ人のチャックとヒューバートは、芸が失敗してサーカスで火事を起こしてしまい、追われることになる。
その後チャックは、二人で貯めていた5000ドルをダイヤ鉱山に出資してしまい、それがまともな取引でなかったことを知り、ヒューバートに見限られてしまう。
ヒューバートは、その権利をある男に7000ドルで売ることに成功するのだが、再び追われるはめに・・・。
ある町で奴隷として売られそうになっていたドナを、親友のジュリアに頼まれて助けたチャックとヒューバートは、彼女らに感謝される。
しかし、実はドナとジュリアは、二人を騙し、金を奪い取ろうとしている、本当の詐欺師だった。
チャックとヒューバートは、そんなこととは知らずに、ドナを気に入り奪い合うことになるのだが・・・。
__________

ドン・ハートマンとサイ・バートレットの原作を基に製作された作品なのだが、筋書きが1939年の映画”Stanley and Livingstone”に似ている作品でもある。

前作で大受けした珍コンビのキャラクターと、同じパターンで展開する恋の争奪戦、随所で登場するビング・クロスビーの甘い歌声、三枚目役のボブ・ホープのギャグとボケ、そしてドロシー・ラムーアの魅力が絶妙に絡み合う、今見ても実に新鮮に思える、大いに楽しめる作品。

ヴィクター・ヤングらしい、流れるような音楽も印象に残る。

いつものように飄々としたとぼけた雰囲気のビング・クロスビーが、悪人には見えないまでも、大胆に人を騙そうとする姿が実に可笑しい。

一方、必死の行動がいつも報われないボブ・ホープも、笑いのツボを押さえた見事なパフォーマンスで大奮闘する。

どの国で登場してもマッチするエキゾチックな魅力のドロシー・ラムーアと、彼女を強かに操るウナ・マーケルの、女詐欺師ぶりも楽しい。

ダイヤ鉱山のオーナー、エリック・ブロア、その妻ノーマ・ヴァルデン、奴隷商人ダグラス・ダンブリル、ダンサーのアイリス・エイドリアン、主人公達に鉱山の権利を買わされるライオネル・ロイスなどが共演している。


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