バトラーとスーは、経済的に困窮するこの地で上質なシェールガスの埋蔵が確認されているため、土地を相場よりも安く買い占めることを目的として派遣されたのだった。
ドリュー・スコット(ティム・ギニー)の農場を訪れたバトラーは、採掘権を売れば月に数万ドルが入り、最上級ガスのリース契約では数百万ドルになることを伝える。
同じ頃スーも他の家で、子供に最高レベルの教育を受けさせる大切さを訴え、土地を売ることを勧める。
出足好調の初日を終えた二人はモーテルに向かい、本社からのメールを受けたバトラーは、土地管理部長のポストを言い渡されたことでスーに祝福される。
翌日、対話集会の責任者である地元の役人で、管理委員会委員ジェリー・リチャーズ(ケン・ストランク)に会ったバトラーは、採掘により1500~2000万ドルは町に入ることを知らせる。
天然ガスについてを調べていたリチャーズは、環境被害などが気になることをバトラーに質問し、町民の意見をまとめる自分が大きな影響力を持つことを伝える。
賄賂を要求されたバトラーは3万ドルを提示し、それに納得しないリチャーズに対し、この土地の埋蔵量の評価額3000万ドルの0.1%が相場だと伝える。
このような交渉は何度も経験している言うバトラーは、撤退も口に出し、他の町が全て契約した後に再び現れ、何も渡さずにただで採掘権を奪っていくと脅しをかけてリチャーズを納得させる。
その夜、バーで教師のアリス(ローズマリー・デウィット)と出会ったバトラーは、翌日が誕生日だという彼女に促され、バーテンダーと酒代を賭けて勝負する。
翌朝、彼女の家で目覚めたバトラーは、スーの着歴が何度もあったことを確認し、集会に遅れそうだと気づき焦る。
アリスに礼を言ったバトラーは、酔っていたため何もしなかったことを知り、スーと共に集会場に向かう。
集会は始まり、リチャーズがガスについての説明を始めるが、参加者の老人フランク・イェーツ(ハル・ホルブルック)がしつこく質問を始める。
農場主ドリューはガスが町を救うために必要だと意見するが、フランクは反論して”水圧破砕法”に大きな問題があることを指摘する。
戸惑うリチャーズを見かねたバトラーがフランクの質問に答え、彼が環境保護団体関係ではないことを確認し、高校の科学教師であることを知る。
バトラーも自己紹介して話を進めるが、膨大で詳細な情報を持つフランクは、あくまで水圧破砕法が完璧でないことを訴える。
それを認めるバトラーの曖昧な答えを聞いてスーは焦る。
まともな回答ができる者はいないのかと質問を続けるフランクは、複雑な問題であることを指摘したかったと言って多数決を提案する。
フランクに賛成する者は立ち上がり、天然ガスが町の再建のための得策だという考えに対し意見しに来たと言うフランクは、あくまで多数決を求める。
土地の評価額が1億5000万ドルだと指摘するフランクは、それを聞いて驚くリチャーズと顔をしかめるバトラーの様子を窺う。
その金額に驚くリチャーズは自分を騙したバトラーに失望し、投票することで話をまとめる。
憤慨するスーはバトラーの言動を批判し、今後は徹底的なローラー作戦を展開することを伝える。
その夜、上司チャーチルに連絡したバトラーとスーは、フランクがMITの工学修士、コーネル大学の物理学博士、ボーイングに32年も勤務して引退した身であり、単なる教師でないことを知らされる。
担当を交代させるとチャーチルに言われたバトラーは、町の意見を必ずまとめることを約束するものの頭を抱えてしまう。
翌日バトラーは、レストランのウエイトレスから人々の多くはフランクの話を信じていないと言われ、その帰りに環境保護団体の者らしき男を見かける。
環境保護団体のダスティン・ノーブル(ジョン・クラシンスキー)はフランクを訪ねて協力を申し出て、ガスの悪影響による証拠写真を提示する。
ロブの店で買い物をしたスーは、歌がうまそうだと言われてバーで歌うよう勧められる。
車でスーを待っていたバトラーは、ノーブルに気づき声をかけようとするが無視されてしまう。
自分達が考える町民に訴える作戦は効果がないとロブに言われたスーは、一気に攻めるためにバーで騒ぐことが必要だと言われる。
ノーブルが環境保護団体の者だと考えるバトラーは、バーで歌うことを決めたスーにそれを伝える。
バトラーとバーに向かったスーはロブの席に向かい、ステージに上がり歌い始める。
アリスに会ったバトラーは、彼女から電話番号を教えてもらい、歌い終わったスーに一応、拍手する。
その後、ステージにノーブルが上がり、自分が環境保護団体の者だと言って、グローバルのせいで故郷の農場の環境が破壊されたことを話す。
話を終えたノーブルは、客に促されて仕方なく歌い始める。
バトラーはアリスの元に向かい、自分は悪人ではないことを伝えてその場を去る。
モーテルでノーブルを待ったバトラーとスーは、戻った彼と話して町民を混乱させていると伝え、団体への寄付だと言ってスーが彼に賄賂を渡す。
ノーブルは、何も語らずにそれを受け取る。
翌朝バトラーとスーは、昨晩のことを無視してグローバルの排除活動を行うノーブルに気づく。
バトラーはノーブルに近づき考えを聞くが、受け取った金は寄付として有効に使い、自分は使命を果たすと答える。
土地の60%は買収済みだと言うバトラーに対し、ノーブルは住民の考えが全てを動かし金の問題ではないと伝えて相手にしない。
ノーブルの活動は激しさを増し、アリスのクラスに招かれた彼は、過激な実験をして、子供達にグローバルがしようとしていることの危険性を知らせる。
住民の態度が変わったことを気にしながら各家庭を回るバトラーは、自分を歓迎する青年ポール・ギアリー(ルーカス・ブラック)の家に招かれる。
即、契約すると言うポールに、バトラーは採掘に期待が持てると言ってしまう。
ジェフ・デノン(スクート・マクネイリー)から、都会の人間が考える田舎の農場の価値を語られたバトラーは、土地は決して売らないと言われる。
落ち込むバトラーは、人々の心を捉えるためにイベントを企画しようとする。
ある家を訪ねたバトラーは、そこがアリスの家だと知り、以前来た時には二日酔いだったため憶えていないことに気づく。
アリスが大地主だと知ったバトラーは、彼女から土地のことなどを聞き、仕事の話はしなかった。
バーで飲んでいたバトラーは、客の男達に質問されるものの答える気にならない。
言い寄ってきた男達に、貧しい生活を全て金で解決できるにも拘らず、それを理解しないと言って侮辱したため殴られてしまう。
その後、イベント会場を準備するバトラーとスーは、ポールらとの契約を交わして人々との交流も深める。
ロブらとバーに向かったバトラーは、その場にいたノーブルに話しかけられ、イベントのアイデアが良かったと言われる。
今の仕事に向いていて才能もあると言うノーブルが、アリスと付き合い始めていることを知ったバトラーは驚く。
バーを出たバトラーは、契約をしただけで高級車を購入したポールが、大富豪気取りだということを知る。
イベント当日。
悪天候のため何もできないまま帰ろうとしたバトラーとスーは、通りがかったフランクの家の食事に招かれる。
考えこむバトラーはフランクに故郷のことを聞かれ、地元にあった企業”キャタピラー”の工場が閉鎖され、町は廃墟となったことなどを語る。
現在のこの土地と同じ状況となった場合、自分ならどうするかを聞かれたバトラーは、金を配られたらそれを受け取り町を出ると答える。
どこに行くかとフランクに聞かれたバトラーは、言葉を返せずに席を外す。
ポーチで佇むバトラーに話しかけ、彼を善人だと認めたフランクは、現在の仕事に就いていることを残念に思うと伝える。
金で人々を救おうとする気持ちは理解するが、土地を失った自分達には何が残るのかを語るフランクは、尊厳をもって死ねる年の者はいいが、それでも町が心配であることをバトラーに伝える。
モーテルに戻ったバトラーは、本社の調査部の資料受け取り、ノーブルの証拠写真が中西部のネブラスカ州であるにも拘らず、灯台が写っていることを知りそれをスーに伝える。
バトラーは、嘘をついたノーブルを追放できることを確信して、そのことをリチャーズとアリスに知らせる。
自分が悪人でないことだけを伝えて帰ろうとするバトラーは、誘っていたらという問いに受けたと答えるアリスの言葉を確認して立ち去る。
町を出るノーブルに言い寄るバトラーは、自分達が結局は負けると言われて驚く。
住民に求められて、するべき行動をしただけだと言うノーブルは、知らないはずのルイジアナ州の農場をグローバルが潰したと口にしてしまう。
それを不審に思ったバトラーは、目的は投票阻止だと言うノーブルがグローバルの者だと気づく。
投票を認めてしまった時点で信頼を失った自分に、会社が全てを任せると思うかと尋ねられたバトラーは、誰も信用しない危機管理能力があるから大企業が存在すると言われる。
今回の件を陰で動かしたとのは自分だとノーブルに言われたバトラーは、自分が単なる駒に過ぎなかったことを知らされる。
潰した農場のことなどを気にするバトラーだったが、全て計画通りの世界であり、適任者として最善を尽くすよう、ニューヨークでの幸運も祈るとノーブルに言われる。
スーは、呆然とするバトラーと立ち去るノーブルの様子を見ながら、笑えるし賢い話だと呟く。
翌日、投票を待つバトラーは、その場でレモネードを売る少女に金を渡し、お釣りはいらないと伝える。
表示価格以上はもらわないと言う少女にお釣りを渡されたバトラーは、司会をするリチャーズに紹介される。
バトラーは、ノーブルが使ったものと同じ調査部から送られてきた拡大写真を見せて、その場所が海の近くだったことを確認してもらう。
自分が育った農場の話をして物を大切にすることを祖父から教わったと語るバトラーは、ノーブルが嘘をついていたことを伝える。
深刻な表情で話すバトラーが何を話すかが気がかりで見ていられないスーは、席を外す。
バトラーは、ノーブルがグローバルの者だったとも人々に語り、自分達の思い通りに事は進むと確信している会社の考えと行動を批判して、全てが嘘だと付け加える。
住民に謝罪したバトラーは、土地が汚染されているかについての答えはできないと語る。
土地は失うべきでないと言って話を締めくくったバトラーは、会場の外にいたスーから、自分が解雇されたことを知らされる。
スーは呼び戻されることになり、どこかに送るかをバトラーに尋ねる。
バトラーはバーで歌うことを伝え、スーは仕事だったと呟く。
スーは、祖父から受け継ぐ古いブーツを履き続けるバトラーに、新しい物を買うようにと言い残して車を出す。
ロブの店に寄ったスーは、ガムだけを買おうとして、金を受け取らない彼に”これで終わり”と伝えて立ち去る。
その後、バトラーはアリスの家を訪ね、笑顔の彼女に招き入れられる。