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パットン Patton (1970)

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スタッフ・キャスト/製作年/製作費/上映時間/興行収入
アカデミー賞
全ストーリー(結末あり)
解説(簡略ストーリー)
5star

第二次世界大戦下のヨーロッパ侵攻(ノルマンディー上陸作戦)以後、アメリカ陸軍第3軍を率いて、陸軍史上最大の戦果をあげたジョージ・S・パットン将軍の、1943年の北アフリカ戦線赴任から生涯を閉じることになる、1945年の第二次大戦終結直後までを描く、人間ドラマ、そして戦争スペクタクル超大作にして映画史上に残る不朽の名作。
監督フランクリン・J・シャフナー、脚本フランシス・フォード・コッポラ、主演ジョージ・C・スコットカール・マルデン他。


ドラマ(戦争)


スタッフ キャスト ■
監督:フランクリン・J・シャフナー
制作:フランク・マッカーシー
原作
ラディスラス・ファラーゴ:Patton: Ordeal and Triumph
オマー・N・ブラッドリー:A Soldier’s Story
脚本
フランシス・フォード・コッポラ

エドマンド・H・ノース
撮影:フレッド・コーネカンプ
編集:ヒュー・S・フォウラー
美術・装置
ユリー・マックリアリー

ギル・パロンド
アントニオ・マテオス
ピエール=ルイ・セヴェネット
音楽 :ジェリー・ゴールドスミス

軍事アドヴァイザー:オマー・N・ブラッドリー

出演
ジョージ・S・パットン米陸軍大将:ジョージ・C・スコット

オマー・N・ブラッドリー米陸軍元帥:カール・マルデン
ウォルター・ベデル・スミス米陸軍大将:エワード・ビンズ
チャールズ・R・コッドマン米陸軍大佐:ポール・スティーヴンス
ルシアン・トラスコット米陸軍中将:ジョン・ドーセット
バーナード・モントゴメリー英陸軍元帥:マイケル・ベイツ
エルヴィン・ロンメル独陸軍元帥:カール・ミヒャエル・フォーグラー
アルフレート・ヨードル独陸軍上級大将:リヒャルト・ミュンヒ
オスカル・シュタイガー独陸軍大尉:ジークフリート・ラオヒ
ホバート・カーヴァー米陸軍准将:マイケル・ストロング
ヘンリー・ダヴェンポート米陸軍中佐:フランク・ラティモア
ハロルド・アレキサンダー英陸軍元帥:ジャック・グウィリム
アーサー・カニンガム英空軍元帥:ジョン・バリー
アーサー・テッダー英空軍大将:ジェラルド・フルード
チェスター・ハンセン米陸軍大尉:スティーヴン・ヤング
リチャード・N・ジェンソン大尉:モーガン・ポール
チャールズ・クール伍長:ティム・コンサイディン
*階級は退役時

アメリカ 映画
配給 20世紀フォックス
1970年製作 169分
公開
北米:1970年2月4日
日本:1970年6月27日
製作費 12,000,000
北米興行収入 $61,749,765


アカデミー賞 ■
第43回アカデミー賞
・受賞
作品・監督
主演男優(ジョージ・C・スコット)/受賞拒否
脚本・音響・美術・編集賞
・ノミネート
撮影・作曲・特殊視覚効果賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1943年2月、第二次世界大戦下の北アフリカ戦線
チュニジアのカセリーヌ峠の戦いで、フレデンドール少将指揮下のアメリカ第2軍は、エルヴィン・ロンメル将軍率いるドイツ・アフリカ軍団に大敗を喫した。

新たに第2軍に赴任したオマー・N・ブラッドリー少将(カール・マルデン)は、士気の低下している軍団の立て直しを図る。

ブラッドリーは、既にトーチ作戦によりモロッコ入りしていた指揮官、希代の猛将として恐れられるジョージ・S・パットン少将(ジョージ・C・スコット)を呼び寄せる。

赴任後、中将に昇進したパットンは、ブラッドリーを副官に付け、徹底した兵士教育と乱れた軍規の改善を語る。
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解説 評価 感想 ■

ラディスラス・ファラーゴの”Patton: Ordeal and Triumph”とオマー・N・ブラッドリー”A Soldier’s Story”を基にした、フランシス・フォード・コッポラエドマンド・H・ノースによる脚本で製作された作品。

*(簡略ストー リー)
1943年。
北アフリカ戦線に赴任したジョージ・S・パットン少将は、ブラッドリー将軍を参謀にして、士気の低下した部隊を立て直し、ロンメル将軍指揮下のドイツアフリカ軍団を撃破する。
パットンは、連合軍シシリア島侵攻作戦に参加するものの、政治的配慮を優先させる司令部の命令を無視し、名誉と戦果のために、多大な犠牲を払いながら拠点のメッシーナを落とす。
度重なる命令違反と兵士への暴力で、司令官を解任されたパットンは、ノルマンディー上陸作戦にも参加できずにいた。
しかし、盟友であり司令官になっていたブラッドリーに呼び寄せられたパットンは、破竹の猛進撃を開始して、連合軍を勝利へ導く原動力になる。
そして、終戦を迎え、命よりも好きな戦いの場がなくなったパットンは、再び外交的な失態で司令官を解任されてしまう・・・。
__________

2003年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第43回アカデミー賞では、10部門でノミネートされ、作品賞をはじめ7部門で受賞した。
しかし、圧倒的な評価を受け主演賞を受賞したジョージ・C・スコットは、受賞を拒否してしまう。
・受賞
作品・監督
主演男優(ジョージ・C・スコット)/受賞拒否
脚本・音響・美術・編集賞
・ノミネート
撮影・作曲・特殊視覚効果賞

また、1986年に、ジョージ・C・スコットが同じパットン役を演じ、彼が交通事故に遭い生涯を閉じるまでを描くテレビ・ドラマ”The Last Days of Patton”が製作された。

当時としては破格の製作費1200万ドル、北米興行収入も約6200万ドルという大ヒットとなった。

貴族の出身ながら粗野で暴力的、桁外れの勇気とタカ派のパットンを、歴史を愛するロマンチストとして描いた、単なる戦争映画でない人間ドラマの傑作でもある。

チュニジアに赴任して早々、カルタゴの遺跡で古代の戦闘に対しての詩を読むシーンなどはパットンの人間性を象徴している。

自身も第二次世界大戦に従軍した、監督のフランクリン・J・シャフナーの演出は、主人公を演じて、共にアカデミー賞を獲得したジョージ・C・スコット(受賞拒否)の完璧な演技を引き出し、人間パットンの特異な人物像を、その性格や、とてつもない行動力まで、余すとこなく見事に描き切っている。

弱冠30歳で書き上げた天才的とも言えるフランシス・フォード・コッポラの脚本は、戦争映画というより、クラシック音楽を聴いているような、重厚で流れるようなストーリー展開だ。
(アカデミー脚本賞受賞)

ファンファーレなどを使った、ジェリー・ゴールドスミスの勇ましいの音楽も、物語をを大いに盛り上げる。

アフリカモロッコから始まる物語のロケは、その戦闘場面がスペインで行われ、チュニジアエルゲタールの戦いの再現の迫力も、CGなどない時代、映画史上に残る物量作戦で撮影された。

実はパットンは、ジョージ・C・スコットのようなだみ声ではなく、容姿に似合わない甲高い声だったということだ。
育ちが良いはずなのに、歯並びが悪いところなども、細かいメイクで再現している。
ジョージ・C・スコットは、荒っぽい性格の割には、お洒落で人情味もありユーモアや茶目っ気なども兼ね備えるパットン像を見事に演じている。

本作の軍事アドバイザーも勤めたオマー・N・ブラッドリー将軍(退役時:陸軍元帥)役カール・マルデンも、司令官の中で数少ないパットンの理解者を好演している。

パットンの扱いを心得ている副官のコッドマン大佐のポール・スティーヴンスパットンに手を焼く参謀本部高官ウォルター・ベデル・スミス将軍役のエワード・ビンズシシリアパットンに無謀な攻撃を命ぜられる部下ルシアン・トラスコット将軍役のジョン・ドーセットパットンの”宿敵”バーナード・モントゴメリー将軍役のマイケル・ベイツハロルド・アレキサンダー将軍役ジャック・グウィリムドイツ軍エルヴィン・ロンメル元帥カール・ミヒャエル・フォーグラーアルフレート・ヨードル将軍リヒャルト・ミュンヒ、そして、パットンの研究調査を命ぜられる若き将校ジークフリート・ラオヒなどが共演している。
ジークフリート・ラオヒは、「栄光のル・マン」(1971)でスティーブ・マックイーンのライバルドライバー役を演じている。

ラストで、荷車に轢かれそうになブラッドリーと夕食の約束をしたパットンが、愛犬ウィリーと去っていく後姿は、その後、交通事故に遭い1945年12月に他界する彼の死を暗示している。

同じくラストの、
”古代ローマの征服者は、華やかな凱旋のパレードで誇らしさの絶頂に達している時に、後に従う奴隷に囁かれる。
「全ての栄光は、いずれ消え去る・・・」 ” というナレーションが、パットンの歴史を愛し、武勲に執着した生涯を象徴している。

冒頭の兵士を前にしたパットンのスピーチは、ノルマンディー上陸作戦(1944/6/6)前に行われたものを基にしていると言われるが、映画では既に大将(四つ星)に昇進している。
しかし、実際は1945年4月14日にパットンは大将に昇進しているので、これは彼の功績に対する賛辞を込めたものだ。
パットンが受けた殊勲十字章名誉負傷勲章バス勲章大英帝国勲章他、多数の勲章と共に”四つ星”を映し出して、彼へのオマージュと一族への敬意を込めたシーンとなっている。

パットンは、アメリカでは、英雄か野蛮人かで意見が分かれ、その性格から、荒っぽい主人公が登場する映画に、名前や写真が登場することが多い。

例えば、
ケープ・フィアー」(1991)では、ロバート・デ・ニーロ扮する婦女暴行犯が出所する際、監房の壁にパットンの勇ましい軍服姿の写真が貼られている。
異常者の主人公が、パットンを崇拝しているのが分かる。

また、「小さな恋のメロディ」(1971)で、ロンドン市内で上映されいる、映画「パットン」の看板が目に付いたのも思い出す。

自分自身、20年ほど前に、毎晩、本作ビデオで観ないと眠れなかったほど、本作には思い入れがある。

この映画史上に残る傑作に、「大戦車軍団」なる幼稚なタイトルを付けられる無神経さには呆れてしまう。
製作関係者に対して失礼だ。
私のサイト及び映画紹介では、当然”パットン”としか明記しないことに決めている。


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