ロシア革命により滅亡するロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世と皇后アレクサンドラと家族の運命を描く、製作サム・スピーゲル、監督フランクリン・J・シャフナー、主演マイケル・ジェイストン、ジャネット・サズマン、ローレンス・オリヴィエ、ジャック・ホーキンス他共演のドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:フランクリン・J・シャフナー
製作:サム・スピーゲル
原作:ロバート・K・マッシー
脚本:ジェームズ・ゴールドマン
撮影:フレディ・ヤング
編集:アーネスト・ウォルター
美術・装置
ジョン・ボックス
アーネスト・アーチャー
ジャック・マックステッド
ギル・パロンド
ヴァーノン・ディクソン
衣装デザイン:イヴォンヌ・ブレイク
音楽:リチャード・ロドニー・ベネット
出演
マイケル・ジェイストン:ニコライ2世
ジャネット・サズマン:アレクサンドラ
ローレンス・オリヴィエ:ヴィッテ伯爵
ジャック・ホーキンス:フレデリクス伯爵
マイケル・ブライアント:レーニン
ジャームズ・ハゼルディン:スターリン
ブライアン・コックス:トロツキー
トム・ベイカー:ラスプーチン
リン・フレデリック:タチアナ
ロデリック・ノーブル:アレクセイ
フィオナ・フラートン:アナスタシア
アイリーン・ワース:マリア・フョードロヴナ
ハリー・アンドリュース:ニコラエヴィッチ公爵
マイケル・レッドグレーヴ:サゾノフ
スティーヴン・バーコフ:パンクラトフ
ジャン=クロード・ドルオ:ギリアード
イアン・ホルム:ヤコヴィエフ
クルト・ユルゲンス:スクラーツ領事
ジュリアン・グローヴァージュリアン・グローヴァー:ガポン神父
エリック・ポーター:ストルイピン
ジョン・マケナリー:ケレンスキー
ダイアナ・クイック:ソニア
イギリス 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1971年製作 188分
公開
イギリス:1971年11月29日
北米:1971年12月13日
日本:1972年4月
■ アカデミー賞 ■
第44回アカデミー賞
・受賞
美術・衣装デザイン賞
・ノミネート
作品
主演女優(ジャネット・サズマン)
作曲・撮影賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1904年8月12日。
ロシア帝国皇帝ニコライ2世(マイケル・ジェイストン)と皇后アレクサンドラ(ジャネット・サズマン)との間に、待望の皇太子アレクセイが誕生する。
ロシアでは、アレクセイを皇位に就けようとするニコライと、労働者階級の間に意見の違いが生じ始め、日露戦争も勃発し国内が混乱し始めていた。
ロンドン。
亡命中のレーニン(マイケル・ブライアント)、スターリン(ジャームズ・ハゼルディン)、トロツキー(ブライアン・コックス)らは、労働者を蜂起させ、ボルシェビキを誕生させてロマノフ王朝 を倒そうとする。
その後、皇太子アレクセイが血友病であることがわかり、治療方法が見つからないまま、怪僧ラスプーチン(トム・ベイカー)がニコライとアレクサンドラの前に現れる。
そしてラスプーチンは、超能力でアレクセイの病気を治し奇跡を起こす。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1904年8月12日。
ロシア皇帝ニコライ2世と皇后アレクサンドラとの間に、待望の皇太子アレクセイが誕生する。
その頃ロシアでは、アレクセイを皇位に就けようとするニコライと、労働者階級の間に意見の違いが生じ、日露戦争も勃発して、国内が混乱し始めていた。
同じ頃、ロンドン亡命中のレーニン、スターリン、トロツキーらは、労働者を蜂起させボルシェビキを誕生させ、ロマノフ王朝を倒そうとしていた。
その後、血友病と診断された皇太子アレクセイの治療方法が見つからずにいたが、ニコライとアレクサンドラの前に、怪僧ラスプーチンが現われて奇跡を起こす。
貧困、労働者の弾圧を許可した首相のヴィッテを解任したニコライは、ストルイピンを新首相に任命する。
ストルイピンは期待に応えるが、ラスプーチンを信用し過ぎる、アレクサンドラの様子を心配したニコライは、彼を追放してしまう。
その後、ストルイピンがボルシェビキに暗殺され、ニコライは労働者の弾圧を始める。
やがて、第一次大戦が勃発し、オーストリアを制圧しようとしたニコライの思惑は外れ、ロシアはドイツに宣戦布告され、一層の国内の混乱を招いてしまう。
その結果、国民の怒りは頂点に達し、遂に国会は皇帝の退位を要求し、ニコライはそれに同意する。
300年続いたロマノフ王朝は幕を閉じ、そして、ニコライ一家は、革命家らによってシベリアに送られることになる・・・。
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1955年に発表された、ロバート・K・マッシーの著書”The Romanovs: The Final Chapter”を基に製作された作品。
前年「パットン」(1970)でアカデミー監督賞を受賞したフランクリン・J・シャフナーと、「戦場にかける橋」(1957)や「アラビアのロレンス」(1962)などのサム・スピーゲルが製作した3時間を超える歴史超大作。
第44回アカデミー賞では、美術、衣装デザイン賞を受賞した。
・ノミネート
作品
主演女優(ジャネット・サズマン)
作曲・撮影賞
フランクリン・J・シャフナーの、妥協を許さない丁寧な演出で、歴史の重みを感じさせてくれる見事な仕上がりを見せ、アカデミー賞を受賞した、美術、衣装の際立つ美しさとその映像は秀逸だ。
かなり歴史に忠実な感じを受ける作品で、ラスプーチン暗殺場面などは、怪僧、怪人らしくなかなか息絶えなかったという、彼の強烈なイメージがよく伝わるシーンだった。
気弱で優柔不断だったという、ニコライ2世を見事に演じ切ったマイケル・ジェイストン、対照的に意志の強い皇后アレクサンドラを演じ、アカデミー主演賞候補にもなったジャネット・サズマン、気弱な皇帝を操ろうとするヴィッテ首相演ずるローレンス・オリヴィエ、忠実な皇帝の侍従役ジャック・ホーキンス、革命の指導者であるレーニン演ずるマイケル・ブライアント、スターリンのジャームズ・ハゼルディン、そしてトロツキー演ずる、現在もハリウッドで活躍するベテランで、若き日のブライアン・コックス、怪僧ラスプーチン役トム・ベイカー、皇帝の側近ハリー・アンドリュース、その他、出番は少ないが名優クルト・ユルゲンスやイアン・ホルム、神父役のジュリアン・グローヴァーども共演し豪華共演陣も見ものだ。