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ミルク Milk (2008)

政治家そしてゲイの権利活動家でもあり”TIME”誌の”20世紀の100人の英雄”にも選ばれたハーヴィー・ミルクの半生を描く、監督ガス・ヴァン・サント、主演ショーン・ペンエミール・ハーシュジョシュ・ブローリンジェームズ・フランコ他共演の社会派ヒューマン・ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(ヒューマン)

ショーン・ペン / Sean Penn / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ガス・ヴァン・サント

製作
ダン・ジンクス

ブルース・コーエン
製作総指揮
ダスティン・ランス・ブラック

マイケル・ロンドン
ブルーナ・パパンドレア
バーバラ・ホール
ウィリアム・ホーバーグ

脚本:ダスティン・ランス・ブラック
撮影:ハリス・サヴィデス
編集:エリオット・グレアム
衣装デザイン:ダニー・グリッカー
音楽:ダニー・エルフマン

出演
ショーン・ペンハーヴィー・ミルク

エミール・ハーシュクリーヴ・ジョーンズ
ジョシュ・ブローリンダン・ホワイト
ジェームズ・フランコスコット・スミス
ディエゴ・ルナ:ジャック・ライラ
アリソン・ピルアン・クロネンバーグ

ルーカス・グラビールダニエル・ニコレッタ
ヴィクター・ガーバージョージ・モスコーニ
デニス・オヘアジョン・ブリッグス
ジョセフ・クロス:ディック・パビッチ
ハワード・ローゼンマン:デヴィッド・グッドステイン
ブランドン・ボイス:ジム・リヴァルド
ケルヴィン・ユー:マイケル・ウォン

アメリカ 映画
配給 フォーカス・フィーチャーズ
2000年製作 128分
公開
北米:2008年11月26日
日本:2009年4月18日
製作費 $15,000,000
北米興行収入 $31,838,000
世界 $53,009,740


アカデミー賞 ■
第81回アカデミー賞

・受賞
主演男優(ショーン・ペン
脚本賞
・ノミネート
作品・監督
助演男優(ジョシュ・ブローリン
編集・衣装デザイン・作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1978年11月18日、サンフランシスコ
市政執行委員ハーヴィー・ミルク(ショーン・ペン)は、自分が暗殺された時のために、メッセージをテープに録音する。

1978年11月27日。
管理委員会議長ダイアン・ファインスタインが、市長ジョージ・モスコーニハーヴィ・ミルクが暗殺されたことを発表する。
__________

1970年5月21日、ニューヨーク
40回目の誕生日を目前に、ミルクは18歳年下のスコット・スミス(ジェームズ・フランコ)と出会い結ばれる。

...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
1970年5月21日、ニューヨーク
40回目の誕生日を翌日に控え、ハーヴィー・ミルクは、18歳年下のスコット・スミスと出会い結ばれ、その後、2人はサンフランシスコに移り住む。
二人は、同性愛者が多く住むカストロ・ストリートのアパートの1階に、カメラ店をオープンする。
店は、ゲイの人々が集まる地域のコミュニティ施設のような場になり、ミルクは、”カストロ・ストリートの市長”と呼ばれるようになる。
やがてミルクは、アイルランドカトリックの住民などの差別的な会派に対抗し、地域の問題に深く関わるようになり、1973年、市政執行委員に立候補するものの落選してしまう。
戦略を変え挑んだ、次の選挙にも敗れたミルクだったが、彼は確実に支持者を増やす。
外国を放浪してきた青年クリーヴ・ジョーンズを仲間に引き入れ、再び州議会議員選挙で破れたミルクは、同性愛の封じ込めに躍起となる保守派アニタ・ブライアントなどに対抗し運動を起こし、1977年ついに市政執行委員に当選する。
同じ選挙で、ベトナム戦争の退役軍人で、警官や消防士でもあった、敬虔なクリスチャンダン・ホワイトも当選していた・・・。
__________

ガス・ヴァン・サントらしい、”骨太”なテーマを題材にした、見応えある作品。

人々から尊敬された、愛すべきキャラクターの持ち主ハーヴィー・ミルクの人物像や、当時の文化、服装、街並みなど、ニュースフィルムや実在の活動家の映像を巧みに使った、ドキュメント風の描写も実に興味深い。

ガス・ヴァン・サントの繊細な演出などに加え、ショーン・ペンの見事な演技、ダニー・エルフマンの力強い音楽も素晴らしく、映画化を実現させたスタッフの意欲が感じられる作品。

第81回アカデミー賞では、作品賞をはじめ8部門でノミネートされ、主演男優(ショーン・ペン)と脚本賞を受賞した。
・ノミネート
作品、監督、
助演男優(ジョシュ・ブローリン
編集、衣装デザイン、作曲賞

自己主張の強い国民性でありながら、冒頭で登場する、カメラを避ける同性愛者達の実写フィルムなどから、いかに彼らが、社会から疎外された存在だったかがよくわかる。

1970年代を駆け巡るストーリーだが、現在の日本に照らし合わせても、考えや主張そして行動が、当時のアメリカ社会の方が、先進的で過激にも思える。

普段気難しそうなショーン・ペンが、ハーヴィー・ミルクに風貌まで似せ、愛嬌を振りまく新鮮な演技を見せてくれる。
彼がアカデミー主演賞の授賞の際、同性愛者の権利を認めない人々を痛烈に批判し、勇気を持って作品を作り上げた芸術家を称えたスピーチが印象に残る。

ミルクのキャンペーン・マネージャーとして活躍するクリーヴ・ジョーンズ役のエミール・ハーシュミルクのライバルとして市政に関わり暗殺者となるダン・ホワイト役のジョシュ・ブローリン、主人公ミルクに、活動を始めさせるきっかけを作るスコット・スミス役のジェームズ・フランコ、同じく自殺する恋人ディエゴ・ルナ、女性参謀のアン・クロネンバーグアリソン・ピルダニエル・ニコレッタルーカス・グラビールモスコーニ市長役ヴィクター・ガーバーブリッジス上院議員デニス・オヘアなどが共演している。


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