計画実行の日、午前10時直前。
いつものように銀行に配達に来たジョーは、女性にぶつかり注意され、謝罪して中に花を持ち込む。
現金輸送車が到着した直後に配達を終えたジョーは去り、ミスター・ビッグらは、花屋と同型の車を銀行の前に止める。
現金を銀行から運ぶ2人に襲いかかったミスター・ビッグらは、現金を持ち去り逃走する。
捜査を始めた警察は、3人のマスクをした男が乗った”花屋”の車を捜す。
車をトレーラーの荷台に乗せたミスター・ビッグらは、街を離れる。
警官に追われて車を止めたジョーは、荷台を開けるよう指示され、何もなかったために、現金をどこで降ろしたか訊かれる。
500キロほど走った場所でミスター・ビッグは、4枚のキングのカードを半分に破り、ピートとボイドに渡す。
ほとぼりが冷めてから金は分けると言うミスター・ビッグは、2人を納得させて札束を1つ渡し、それぞれ違う外国に向かい、場所と時間を連絡するまで待つよう指示する。
金を支払うまでマスクを外すなと伝えたミスター・ビッグは、2人をトラックから降ろす。
逮捕されたジョーは、マーティン刑事(カールトン・ヤング)らの取り調べを受け、前科やギャンブルの借金があることで犯人だと決めつけられる。
保険会社のスコット・アンドリュース(ハワード・ネグリー)から、情報を提供すれば奪われた120万ドルの1/4を払ってもいいと言われたジョーは、やっていないことに対して何も話すことができない。
雇い主からも解雇するしかないと言われたジョーは、その後、痛めつけらながら何度も尋問されるものの、何も話さなかった。
地方の警察が、犯行に使われたと思われるトレーラーと同型の車を発見したことで、ジョーに謝罪したマーティンは彼を釈放する。
仕事に復帰したジョーは、新聞の一面に自分が犯人だという記事が掲載されたため、自ら犯人を捜そうと考える。
仕事を失ったジョーは、バーテンダーの友人エディの協力で、裏社会のリックから情報を得る。
自分をハメたと思われるピート・ハリスが、メキシコのティフアナにいることを知ったジョーは、”クラップス”にはまっている、おかしな目つきのヘビースモーカーを捜せと言われ、金を渡してくれたエディに感謝してその場を去る。
リックは、戦争の英雄であるジョーが、硫黄島でエディの命を救ったことを知り、見込みがある男だと思う。
その頃ミスター・ビッグは、ティフアナのピートに電報を送る。
タクシーでメキシコに入国したジョーは、運転手のディアス(ドン・オルランドー)に、ギャンブルのできる場所に案内してもらう。
何軒か回り、クラップスを楽しむピートらしき男を見つけたジョーは、彼に警戒されるものの尾行する。
路地でピートに銃を向けられたジョーは、動ずることなく彼の追及をかわし、さらに尾行してホテルに向かう。
部屋に押し入ったジョーは、ピートを殴り銃を奪い、事件のことを聞き出そうとして金を探す。
マスクを見つけたジョーは、ナイフを手にしたピートを叩きのめし、ボラドス行きの飛行機の切符やキングのカードの半分を確認し、それが30万ドルになることを知る。
観念したピートだったが、全員がマスクをしていたために、仲間のことは知らないとジョーに伝える。
今度は自分がピートを利用して仲間を探そうとするジョーは、彼と共に空港に向かう。
チケットを購入したジョーは、現れた警察官が、別の事件で指名手配犯中のピートに気づき逮捕しようとしたために様子を見る。
警官に気づいたピートは、銃を手にしようとして銃撃される。
瀕死のピートから、警官が話を聞こうとしたためにジョーは焦る。
ピートは息絶え、それを確認したジョーは飛行機で飛び立つ。
ボラドス。
ボイド、そしてトニーは、既に到着していた。
女好きのトニーは、ホテルの土産物店の店員テレサ(ドナ・ドレイク)に言い寄る。
支配人のトマソ(マリオ・シレッティ)と話したボイドは、トニーのことが気になる。
そこに現れたティム・フォスター(ミスター・ビッグ)は、トマソからボイドを紹介され、トニーとも簡単な言葉を交わす。
その後、船を桟橋につけたフォスターは、現れた友人のアンドリュースを歓迎し、弁護士を目指す娘ヘレン(コリーン・グレイ)の話をする。
20年間、警察官だったフォスターは、納得できない強制解雇の件をアンドリュースに話し、例の銀行強盗事件の解決につながる情報がないことを知る。
強盗団に心当たりがあると言うフォスターの話が信じられないアンドリュースは、この付近に、宝石強盗で指名手配中のボイドやトニーがいることを知る。
顔見知りでないようなふりをしている2人に加え、もう1人も到着するはずだと伝えたフォスターは、奪った現金の受け渡しがあるはずだとアンドリュースに話し、連絡するまで姿を見せるなと指示する。
報酬が保険会社から25%支払われると、アンドリュースはフォスターに伝える。
ヘレンと共にタクシーを相乗りしてホテルに着いたジョーは、ピート・ハリスの名でチェックインし、宿帳を見たトニーがそれを確認する。
テレサに部屋に案内されたジョーは、ボイドとトニーについて彼女から話を聞く。
ヘレンが来ていることを知り驚いたフォスターは、市長に陳述書を送り、監察官に事件を再検討してもらえたと言われ、警察に戻る気はないものの、彼女の気持ちを嬉しく思い感謝する。
ヘレンから、一緒に来た男性”ピート・ハリス”に興味があると言われたフォスターは驚く。
その夜、フォスターらと共にポーカーをしたジョーは、隣りに座ったトニーを牽制しながらゲームを続け、席を離れる際にキングのカードをテーブルに落とす。
それを見たトニーとボイドは、ジョーが仲間の1人だと気づき、フォスターはピートに扮しているジョーの考えを探る。
部屋に戻ったジョーは、マスクと電報を引き出しに隠し、外に出て様子を見る。
ジョーの部屋に忍び込んだトニーは、マスクと電報を見つけるものの、戻って来たジョーに殴られて銃を奪われる。
トニーからキングのカードを見せられたジョーは、仲間だったことを確認し、彼が運転を担当したことを知る。
銃を返したジョーはトニーに謝罪し、カードを見ていたボイドも仲間だろうと言われ、分け前も受け取れるか分からないと伝える。
ジョーの部屋を監視していたフォスターは、トニーが帰った後で、ジョーがヘレンに話しかけられたために様子を見る。
ヘレンは、自分のことをあまり話さないジョーをからかい、明朝、プールで会い話をする約束をする。
翌朝、フォスターは、プールにいるジョーとヘレンが気になる。
電報を受け取ったフォスターは、ティフアナで射殺された男の指紋がピートと一致したことを知る。
ヘレンと話したジョーは、彼女が法律を学んでいることを知り、トニーの姿が見えたために、タバコを取りに行くと言って部屋に戻ろうとする。
ジョーの職業が気になるヘレンは、彼が落とした拳銃に気づく。
途中、フォスターと話したジョーは、再びポーカーに誘われるものの、弁護士とデートだと伝える。
勉強しなくては弁護士になれないと言われたジョーは、フォスターと食事の約束をする。
部屋に戻ったジョーは、トニーとボイドに襲われて抵抗するものの、叩きのめされる。
ピートとポーカーをしたことがあるボイドは、ジョーが何者か知ろうとする。
そこにヘレンが現れ、トニーとボイドを紹介したジョーは、彼女から銃を受け取る。
ボイドとトニーはその場を去り、ヘレンは、ジョーが何事も正直に語らないために気分を害して立ち去る。
船に向かう途中で、ガソリン缶が倒れたことに気づいたフォスターは、車を止める。
フォスターは、荷台にこぼれたガソリンをふき取り、その下に隠してあった現金のことを気にする。
船の棚に現金を隠したフォスターは、明日の夜明けに桟橋で会うという手紙を3人に書き、キングのカードを同封する。
3人はトマソから手紙を受け取り、フォスターとヘレンと共に食事をしていたジョーは、家族からだと伝える。
食事を終えたジョーは、ボイドとトニーを気にしながら席を立つ。
フォスターは、ピート(ジョー)のことは忘れるようにとヘレンに伝える。
何も知らないとフォスター伝えたヘレンは、自分も同じだと言われて言葉を返せない。
トニーと外に出たジョーは彼に襲い掛かって銃を奪い、現れたボイドに銃を捨てさせようとする。
銃を井戸に捨てさせたジョーは、ボイドとトニーにピートの金を奪うと伝えて、彼が警察に射殺されたことを知らせる。
はめられた自分に協力することを約束させたジョーは、部屋に向かうよう2人に指示する。
その場に現れたヘレンはジョーを気遣い、力になろうとして父が元警官だったことを伝える。
ヘレンを危険な目に遭わせたくないジョーは、彼女の協力を拒み突き放す。
アンドリュースと電話で打ち合わせをしたフォスターは、警察の船で待機し、互いのサインで行動することを確認する。
フォスターは船に向かい、現金の戸棚のドアを開けてその場を去る。
部屋に戻ったフォスターと話したヘレンは、ピート(ジョー)が窮地に陥ていることを伝る。
助けてほしいと言われたフォスターは、危険なので関わるなと忠告し、理由を訊かれたために、ピートは前科者だと伝える。
納得できないヘレンに理解してもらえないフォスターは、苦悩する。
翌早朝、フォスターは銃を持って出かける。
ボイドとトニーが外にいることに気づいたジョーは、背後から二人に迫り声をかける。
ジョーは襲われるものの、そこに車に乗ったフォスターが現れ、釣りに誘われたジョーらは彼と共に桟橋に向かう。
助手席に座ったジョーは、トニーが銃を手にしていることに気づき、フォスターに話しかけて、警官だったことを確認する。
桟橋に着きジョーらを降ろしたフォスターは、警察の船に合図を送る。
船に乗ったジョーは、隙を見て部屋に入りドアの鍵を閉める。
現金を確認したジョーは棚の扉を閉めて、押し入ってきたボイドとトニーに銃を向けられる。
ボイドが外に出たために、ジョーは、金の在りかを知っているとトニーに伝えて、戸棚の中の現金を確認させる。
120万ドルを2人で山分けすることをジョーに提案されたトニーは、戻って来たボイドを射殺する。
金を独り占めしようとしたトニーだったが、現れたフォスターに銃を向けられる。
トニーが捨てた銃を拾ったフォスターは、正体を知っていることをジョーに伝えて、ピートが殺されてことを話してしまう。
ジョーから、ピートを知っている人物は電報で指示した者だであり、強盗に関与していなければ、報酬を受け取れると言われたフォスターは焦る。
ジョーに突き倒されたトニーは、フォスターを銃撃する。
トニーはジョーと格闘になるものの、フォスターに射殺される。
ジョーを撃たなかったフォスターは、この件をヘレンには秘密にしてほしいと伝える。
フォスターは、警官と共に現れたアンドリュースに、ジョーの指示ですべてうまくいったと言いながら、第三の男はティフアナで射殺されたピートだと伝える。
誰かに報酬を渡すならジョーにとアンドリュースに伝えたフォスターは、医者を呼ぼうとするジョーを制止する。
ヘレンを頼んだとジョーに伝えて感謝したフォスターは、息を引き取る。
その後、ヘレンに事件のことを話したアンドリュースは、フォスターが事件の解決に貢献してくれたことを伝える。
アンドリュースは、昔は色々なことがあったジョーは好青年であり、会社が彼に報酬を払うことを伝える。
父を理解しようとしてきたとアンドリュースに伝えたヘレンは、愛を伝えてほしいという言葉を、父が言い残してくれたことを知る。
外でヘレンの様子を気にするジョーは、自分の話をしておいたと言うアンドリュースに促され、彼女の元に向かい愛を確かめる。