ジョーカー Joker (2019)

スタジオにいたアーサーは、マレーに指名されて発言が気に入られて脚光を浴びる妄想を抱く。

翌日アーサーは、襲われたことに同情してくれた同僚のランドル（グレン・フレシュラー）から、拳銃と弾丸を渡される。

小人症の同僚ゲイリー（リー・ギル）からエージェントのホイト・ヴォーン（ジョシュ・パイス）が呼んでいると言われたアーサーは、彼のオフィスに向かう。

楽器店からの苦情をアーサーに伝えたホイトは、看板を返すよう指示し、彼の言い訳を聞こうとしない。

さらにホイトは、同僚が迷惑して、気味が悪いて言っていることをアーサーに伝える。

アーサーは、帰り道の路地で怒りを抑えきれずに考え込み、アパートに戻り、エレベーターで、娘ジジを連れた同じ階のソフィー・デュモンド（ザジー・ビーツ）に出くわし、彼女が気になる。

相変わらず手紙のことを気にするペニーは、30年前に雇ってくれていたウェインが、必ず力になってくれると信じていることをアーサーに話す。

その後アーサーは、ランドルから受け取った拳銃をいじっている最中に暴発してしまい、寝室にいたペニーを驚かせる。

翌日アーサーは、ソフィーを尾行するものの途中で諦める。

その夜アーサーは、部屋に訪ねて来たソフィーにその件を追及され、それを認めて自分はコメディアンだと伝え、彼女をライブに誘う。

小児病棟で子供たちの相手をしていたアーサーは、所持していた拳銃を床に落としてしまい問題になる。

ホイトに電話をしたアーサーは、小道具だと弁解しても許してもらえず、ランドルから銃を買おうとしたと言われて解雇される。

ランドルに裏切られたアーサーは、ショックを受けながら地下鉄に乗っていた。

アーサーは、3人の酔った証券マン（ベン・ウォーハイト/マイケル・ベンツ/カール・ルンドステッド）が、女性をからかう様子を見て見ぬふりしていたが、発作で笑いが止まらなくなる。

女性は車両を移り、3人に絡まれたアーサーは、病気だと言っても信じてもらえず、彼らに痛めつけられる。

発砲したアーサーは2人を射殺し、停車した車両から助けを求めて逃げたもう1人も殺す。

動揺するアーサーはその場から走り去り、公衆トイレに駆け込む。

アーサーは、今まで体験したことがない感覚を感じながらアパートに戻り、ソフィーの部屋に向かい彼女と愛し合う。

翌日、仕事場に向かったアーサーは荷物をまとめ、ランドルの前で、彼の銃だったと同僚たちに話し、笑いながらその場を去る。

その夜アーサーは、ペニーと共に地下鉄殺人のニュースを見ながら、殺した3人がウェインの会社の社員だったことを知る。

インタビューを受けるウェインは、世間では富裕層への不満が高まり、貧困層には、ピエロのマスクを被っていたと言われる犯人を指示する声もあるという質問に対し、仮面なしでは人を殺せない卑怯者だと意見する。

弱者、落伍者を容赦なく批判するウェインは、彼らは単なるピエロだと付け加える。

翌日セラピーを受けたアーサーは、自分の話を聞いていないソーシャルワーカーの態度を不満に思う。

アーサーは、市の予算削減でこの場が閉鎖され、薬の処方も打ち切られることを知る。

何度か来ていたクラブ”pogo’sでのライブが実現したアーサーは、緊張したために、発作が起きて笑い始めてしまうものの、客には受けて、その場にいたソフィーもそれを喜ぶ。

ソフィーと共にアパートに戻る途中でアーサーは、地下鉄の殺人ピエロが人々のヒーローになっていることを知る。

アパートに戻ったアーサーは、ペニーがトーマスに書いた手紙を読んでしまい、自分がトーマスの隠し子だという内容であったために、真実を隠す母を責める。

翌日、ウェイン邸に向かったアーサーは、門の内側にいたウェインの息子ブルース（ダンテ・ペレイラ＝オルソン）の前でおどけてみせる。

ブルースに話しかけるアーサーに気づいたウェイン家の執事アルフレッド・ペニーワース（ダグラス・ホッジ）は、彼がペニーの息子だと知り驚く。

アルフレッドは、秘密を知っているのでウェインに会いたいと言う、トーマス・ウェインを父親だと思っている彼を相手にしない。

門越しにアルフレッドの首を絞めたアーサーは、手を離してその場から走り去る。

アパートに戻ったアーサーは、倒れたペニーが救急車で病院に運ばれることを知り、それに付き添う。

アーサーは、話しかけてきた刑事のギャリティ（ビル・キャンプ）とバーク（シェー・ウィガム）がペニーに質問していたことを知り、小児病棟の銃所持のことなどを訊かれる。

その後アーサーとソフィーは、脳卒中で意識不明となったペニーに付き添う。

病室のテレビではマレーの番組が始まり、アーサーは、彼が自分のクラブでのライブ映像を話題にしたために驚く。

しかし、マレーが自分のジョークを皮肉ってネタにしたために、アーサーはショックを受ける。

その後、市民の怒りは頂点に達し、多くの人々はピエロのマスクをして、富裕層やウェインなどに怒りをぶつけてデモを行う。

映画館の貸切イベントに忍び込んだアーサーは、上映される”モダン・タイムス”を鑑賞していたウェインが、トイレに向かったために彼を追う。

ウェインと話したアーサーはペニーの息子だと伝えるが、昨日、屋敷に来た件を知る彼から、父親であることを否定され、自分は養子だと言われて戸惑う。

ウェインは、ペニーが屋敷で働いていた時に養子を取ったことをアーサーに伝える。

逮捕されたペニーがアーカム州立病院に収容されことを知ったアーサーは取り乱しそうになり、発作が起きて笑い始める。

自分のことを父だと言うアーサーを殴ったウェインは、息子に近づいたら殺すと脅しその場を去る。

その後、マレーの番組の担当者からの連絡を受けたアーサーは、ライブ映像に対する反響を知り、出演を依頼される。

アーカム州立病院に向かったアーサーは、職員のカール（ブライアン・タイリー・ヘンリー）から、精神障害者が収容されている病院だと知らされる。

カールに資料を調べてもらったアーサーは、30年前に入院していたペニーが、妄想性精神病だったことを確認する。

息子の健康を危険にさらしたてめに、ペニーが有罪になったことを知ったアーサーは、それ以上、教えてもらえないために、診断書を奪って逃げる。

自分がペニーの恋人から身体的虐待を受けたこを知ったアーサーは、養子縁組の申請書を確認する。

ペニーは養子への虐待を黙認し、虐待されても笑っていたことが原因だと知ったアーサーは絶望するものの、発作が起きて笑ってしまう。

雨の中アパートに戻ったアーサーは、ソフィーの部屋に侵入する。

それに気づいたソフィーは、部屋を間違えているとアーサーに伝える。

アーサーは、ソフィーが自分と初対面のような様子だったために、彼女との関係がすべて妄想だったことに気づき、部屋に戻り笑い続ける。

翌日、病院に向かったアーサーは、ペニーを枕で窒息死させる。

アパートに戻ったアーサーは、イーサン・チェイス（ジャスティン・セロー）がゲスト出演するマレーの番組を見ながら、番組内で拳銃自殺するためのリハーサルを行う。

髪を緑に染めてメイクをしていたアーサーは、ペニーの古い写真の裏のウェインのメッセージを見て、それを丸めて捨ててしまう。

アーサーは、訪ねて来たランドルとゲイリーを迎え入れる。

ペニーの死を悼み訪ねてくれた2人に、気分がいいことを伝えたアーサーは、刑事が聞き込みに来たと言うランドルの首を、隠していたハサミで刺し頭を壁に打ちつけて殺害する。

驚き動揺するゲイリーは、アーサーがマレーの番組に出演することを知る。

アーサーは、仕事場で親切にしてくれたゲイリーには感謝し、その場を去る彼を見送る。

メイクをしてスタジオに向かうアーサーは、ギャリティとバークに追われ、タクシーに激突しながら地下鉄に向かう。

アーサーはピエロのデモ隊が乗った車両に乗り込み、彼を追うバークは、混乱する中で発砲して抗議者を撃ってしまう。

怒るデモ参加者が、バークとギャリティをホームで袋叩きにする隙に、アーサーはその場を去る。

スタジオの楽屋にいたアーサーは、事件の様子を伝えるニュースを見ていた。

そこにマレーと番組プロデューサーのジーン・アフランド（マーク・マロン）が現れ、アーサーはファンだったことを伝マレーにえて、メイクのことなどを訊かれる。

受けると思ったと答えたアーサーは、マレーから番組中の注意点を聞き、”ジョーカー”と紹介してほしいと伝える。

番組は始まり、ジョーカーとして紹介さたアーサーはマレーに歓迎され、新しいネタを披露して欲しいと言われてノートを取り出す。

アーサーは、リハーサル通りやろうとしたにも拘らず、マレーが口を出したために、その場にそぐわないジョークで笑わせようとする。

マレーに注意されたアーサーは、地下鉄で3人を殺したことを話し、社会やウェインのような者達について語り批判する。

皆が最低なわけではないと反論するマレーに、あなたこそ最低だと言って非難したアーサーは、自分を笑いものにしようとしてるので、奴らと同じだと伝える。

意見するマレーにわめき散らしたアーサーは彼を射殺してしまい、その場が混乱する中、立ち上がって彼に止めを刺す。

おどけるアーサーはカメラに向かい、放送は中断されて映像はテストパターンに変わる。

アーサーは殺人容疑で逮捕され、街で暴動が起きる中パトカーで連行される。

救急車に乗った暴徒がパトカーに衝突し、車内から助け出されたアーサーはボンネットの上に寝かされる。

劇場から出たウェインと妻マーサそしてブルースは、騒動を避けるために路地に向かう。

暴徒の1人がウェインを呼び止め、報いを受けろと言いながら夫妻を射殺する。

意識が戻ったアーサーは、暴徒が歓喜する中、ボンネットの上に立ってり踊り、血で唇を描き微笑み歓声に応える。

アーカム州立病院。
アーサーはジョークを考えながら笑い、内容を聞きたいと言うカウンセラーに、”理解できない”と伝える。

部屋を出たアーサーは、血の足跡を残す。

看護師に見つかったアーサーは、逃げ回る。