1946年に上演されたマクスウェル・アンダーソンによるブロードウェイ舞台劇”ロレーヌのジャンヌ”を基に製作された作品。 神のお告げを受けた少女ジャンヌの祖国に身を捧げた戦いと短い生涯を描く、製作、監督ヴィクター・フレミング、主演イングリッド・バーグマン、ホセ・フェラー他共演の歴史ドラマ。 |
・イングリッド・バーグマン / Ingrid Bergman / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ヴィクター・フレミング
製作:ウォルター・ウェンジャー
原作:マクスウェル・アンダーソン”ロレーヌのジャンヌ”
脚本
マクスウェル・アンダーソン
アンドリュー・ソルト
撮影:ジョセフ・A・ヴァレンタイン
編集:フランク・サリヴァン
美術・装置
リチャード・デイ
ケーシー・ロバーツ
ジョセフ・キッシュ
衣装デザイン
ドロシー・ジーキンズ
バーバラ・カリンスカ
音楽:ヒューゴー・フリードホーファー
出演
ジャンヌ・ダルク:イングリッド・バーグマン
ピエール・コーション:フランシス・L・サリヴァン
ジャン・ド・リュクサンブール:J・キャロル・ナイシュ
ラ・イル:ワード・ボンド
マシュー神父:シェパード・ストラドウィック
ジョルジュ・ド・ラ・トレムイユ:ジーン・ロックハート
アランソン公:ジョン・エメリー
ジャン・ド・デュノワ:リーフ・エリクソン
ジャン・ル・メートル:セシル・ケラウェイ
セント・セヴェール:ジョン・アイアランド
ジル・ド・レ:ヘンリー・ブランドン
シャルル7世:ホセ・フェラー
ワーウィック伯:アラン・ネイピア
牢の看守:ジェフ・コーリー
アメリカ 映画
配給 RKO
1948年製作 145分
公開
北米:1948年11月11日
日本:1950年6月17日
製作費 $4,650,506
北米興行収入 $5,768,140
■ アカデミー賞 ■
第21回アカデミー賞
・受賞
撮影(カラー)・衣装デザイン(カラー)
名誉賞(ウォルター・ウェンジャー)
・ノミネート
主演女優(イングリッド・バーグマン)
助演男優(ホセ・フェラー)
美術(カラー)・編集・作曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1429年。
百年戦争で負け続けているフランスは国土を侵略され町は荒廃して作物は奪われ、人々に希望はなかった。
そんな中、ひたすら祈るドンレミの少女ジャンヌ(イングリッド・バーグマン)は、神の声を聞く。
”兵を率いて祖国を勝利へと導け、王太子を国王に・・”と。
4年もの間、同じ言葉を聞くジャンヌは、その方法がわからないまま苦悩する。
意を決したジャンヌは守備隊長の元に向かい、自分が兵を率いて祖国を救うことを伝える。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1429年。百年戦争で負け続けていたフランス、その田舎村ドンレミの少女ジャンヌは、”兵を率いて祖国を勝利へと導け、王太子を国王に・・・”
という神の声を数年前から聞いていた。
ジャンヌからそれを伝えられた守備隊長は、彼女を相手にしなかった。
しかし、ジャンヌの予言通りオルレアンが敵国のイングランドの手に落ちたため、彼女は王太子シャルル7世の元に向かうことを許される。
ジャンヌはシャルルを説得し、男装をして前線に向かうものの、ラ・イルら指揮官は彼女の言動を疑う。
しかし、信仰を持ち正しき行いの必要性を説いたジャンヌは兵の心を捉え、部隊を率いオルレアンに向かう。
傷を負いながら敵を撃破した”ロレーヌの乙女”ジャンヌは、民衆に歓喜で迎えられる。
しかし、イングランドと強く結びつく司教コーションやリュクサンブールはジャンヌを陥れ、彼女を捕え異端審問裁判にかける・・・。
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名匠ヴィクター・フレミングの演出、ウォルター・ウェンジャー製作、マクスウェル・アンダーソンが自らの戯曲を脚色し、当時としては破格の製作費4億6500万ドルをかけた歴史劇の超大作。
前年、原作となる舞台”ロレーヌのジャンヌ”でトニー賞の主演賞を受賞していたイングリッド・バーグマンが、当然のごとく主人公のジャンヌ・ダルクを演じ話題になった作品。
しかし、その結果の評価は良いとは言えない内容で、ヴィクター・フレミングの演出も単調、この役を切望したイングリッド・バーグマンは気負い過ぎの感もあり、当時、主人公と同年代でこの役を演じられる女優がいなかったとはいえ、30歳を過ぎt彼女は少女のイメージではない。
とは言え、度々強調されるその美しい表情は印象的で、日本語吹き替えが悪かったせいか、シラケてしまった数十年前の鑑賞時と比べ、今観ると、力みが感じられるものの、流石と思える堂々たる演技は評価できる。
第21回アカデミー賞では、撮影(カラー)・衣装デザイン(カラー)・そして名誉賞をウォルター・ウェンジャーが受賞し、主演女優(イングリッド・バーグマン)助演男優(ホセ・フェラー)美術(カラー)・編集・作曲賞にノミネートされた。
ジャンヌを陥れる司教のピエール・コーション役フランシス・L・サリヴァン、同じくジャンヌを捕え売り渡す領主ジャン・ド・リュクサンブール役のJ・キャロル・ナイシュ、ジャンヌの戦友ラ・イルのワード・ボンド、彼女を見守る神父シェパード・ストラドウィック、シャルル7世(ホセ・フェラー)の側近で金貸しのジーン・ロックハート、ジャンヌの理解者であるアランソン公役のジョン・エメリー、戦友ジャン・ド・デュノワ役のリーフ・エリクソン、ジョン・アイアランド、ジル・ド・レ役のヘンリー・ブランドン、異端検察官役のセシル・ケラウェイ、ジャンヌの焚刑を望む伯爵役アラン・ネイピア、牢の看守ジェフ・コーリーなどが共演している。