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ママの想い出 I Remember Mama (1948)

貧しくも幸せに暮らすノルウェー移民一家の絆を描く、製作総指揮、監督ジョージ・スティーヴンス、主演アイリーン・ダンバーバラ・ベル・ゲデスオスカー・ホモルカフィリップ・ドーンセドリック・ハードウィック他共演の傑作ドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(家族愛)


スタッフ キャスト
監督:ジョージ・スティーヴンス
製作:ハリエット・パーソンズ
製作総指揮:ジョージ・スティーヴンス
原作
キャスリン・フォーブス”Mama’s Bank Account”(小説)
ジョン・ヴァン・ドルーテンI Remember Mama”(戯曲)
脚本:デウィット・ボディーン
撮影:ニコラス・ムスラカ
編集:ロバート・スウィンク
音楽:ロイ・ウェッブ

出演
マーサ”ママ”ハンソン:アイリーン・ダン
カトリン・ハンソン:バーバラ・ベル・ゲデス
クリス・ハルヴォーセン:オスカー・ホモルカ
ラース”パパ”ハンソン:フィリップ・ドーン
ネルス・ハンソン:スティーヴ・ブラウン
クリスティーン・ハンソン:ペギー・マッキンタイヤ
ダグマー・ハンソン:ジューン・ヘディン
ジョナサン・ハイド:セドリック・ハードウィック
トリナ:エレン・コービー
ヤニー:ホープ・ランディン
シグリッド:エディス・エヴァンソン
ピーター・トーケルソン:エドガー・バーゲン
フローレンス・ダナ・ムーアヘッド:フローレンス・ベイツ
ジェシー・ブラウン・ハルヴォーセン:バーバラ・オニール
ヨンセン医師:ルディ・ヴァリー
アルネ:トミー・イヴォ

アメリカ 映画
配給 RKO
1948年製作 134分
公開
北米:1948年3月17日
日本:1949年4月26日
製作費 $3,068,000


アカデミー賞
第21回アカデミー賞
・ノミネート
主演女優(アイリーン・ダン
助演男優(オスカー・ホモルカ
助演女優(バーバラ・ベル・ゲデス
撮影賞(白黒)


ストーリー
サンフランシスコ
ノルウェー移民のハンソン一家の長女で作家志望のカトリン(バーバラ・ベル・ゲデス)は、家族のことを話し始め、何よりもまずママの想い出だと語る。
____________
マーサ・ハンソン(アイリーン・ダン)は、大工の夫ラース(フィリップ・ドーン)と共に、姉が住む街にノルウェーから移住した。
マーサとラースは、長女カトリン、長男ネルス(スティーヴ・ブラウン)、次女クリスティーン(ペギー・マッキンタイヤ)、三女ダグマー(ジューン・ヘディン)と共に忙しい日々を送っていた。
毎週土曜日の夜マーサは家族を集めて、ラースの給料を家計に振り分ける。
給料で足りた週は、”ママの預金”をおろさずに済んだと言って、マーサは家族を安心させるのだった。
高校に進学したいネルスのために、マーサらは自分を犠牲にして何とかしようとする。
訪ねて来たマーサの妹で40歳を過ぎたトリナ(エレン・コービー)は、葬儀屋のピーター・トーケルソン(エドガー・バーゲン)と結婚することを知らせ、姉のヤニー(ホープ・ランディン)とシグリッド(エディス・エヴァンソン)にそのことを打ち明けてほしいとマーサに頼む。
その後マーサは、トリナの結婚の件をヤニーとシグリットに話し、まともに聞き入れようとしない2人に、過去にあった恥ずかしい話を明かすと言って脅し結婚に賛成させる。
ハンソン家の下宿人ジョナサン・ハイド(セドリック・ハードウィック)は家賃を滞納していたのだが、”二都物語”などを家族の前で朗読し、皆を深く感動させるのだった。
ある日、ダグマーが乳様突起炎の緊急手術をすることになり、家族は心配する。
そこに、マルタの伯父で偏屈なクリス・ハルヴォーセン(オスカー・ホモルカ)が、ジェシー・ブラウン・ハルヴォーセン(バーバラ・オニール)という女性と車で訪ねて来る。
手術費用のことなどが心配なマーサらは郡病院を勧められるが、親切なヨンセン医師(ルディ・ヴァリー)を頼りにする。
不躾で横暴なクリスは、手術費を出すことを約束し、ヨンセンと衝突しながら、ダグマーを車に乗せて病院に運ぶのだが・・・。


解説 評価 感想

1943年に発表された、キャスリン・フォーブスの小説”Mama’s Bank Account”を基にしたジョン・ヴァン・ドルーテンの戯曲”I Remember Mama”の映画化。

貧しくも幸せに暮らすノルウェー移民一家の絆を描く傑作ドラマ。

ジョージ・スティーヴンスグレタ・ガルボを主人公に想定していたものの、彼女が引退していたためにアイリーン・ダンが起用された。
撮影当時48歳のアイリーン・ダンは若々しかったために、苦労人の母親をイメージするメイクで老けさせている。

第21回アカデミー賞では、主演女優(アイリーン・ダン)、助演男優(オスカー・ホモルカ)、助演女優(バーバラ・ベル・ゲデス)、撮影賞(白黒)にノミネートされた。

貧しくも逞しく生きる一家の物語だけに、きれいごとばかりではなく、家族にとっての葛藤や辛いシーンが多々ある中で、ジョージ・スティーヴンスの繊細な人物描写と演出により、押しつけがましくない感動の物語に仕上がっている。

本作は各方面で絶賛されヒットするが、製作費に300万ドル以上かかっために、興行的には成功しなかった。

主演のアイリーン・ダンは、家族を支える逞しい理想の母親を見事に演じている。

物語を語る作家志望の長女バーバラ・ベル・ゲデス、舞台のオリジナルキャストでもあり、風変わりで不躾で横暴だが人間味のある人物を豪快に演ずる主人公の伯父オスカー・ホモルカ、家族を温かく見守る父親を好演するフィリップ・ドーン、長男のスティーヴ・ブラウン、次女のペギー・マッキンタイヤ、三女のジューン・ヘディン、家族の家の下宿人で、家賃を滞納するものの朗読で一家を感動させるセドリック・ハードウィック、葬儀屋(エドガー・バーゲン)と結婚する主人公の妹を印象的に演じゴールデングローブ賞の助演女優賞を受賞するエレン・コービー、その姉ホープ・ランディンとエディス・エヴァンソン、主人公に説得され長女にアドバイスをする著名な作家フローレンス・ベイツ、クリス(オスカー・ホモルカ)の面倒をみて結婚する女性バーバラ・オニール、家族に親切にする医師のルディ・ヴァリー、伯父のおかげで膝が完治するシグリット(エディス・エヴァンソン)の息子トミー・イヴォなどが共演している。


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