人気シリーズの第3作。 考古学者インディアナ・ジョーンズがキリストの血を受けたと言い伝えられる”聖杯”の秘密に迫る、製作総指揮、原案ジョージ・ルーカス、監督スティーヴン・スピルバーグ、主演ハリソン・フォード、ショーン・コネリー、ジョン・リス=デイヴィス、デンホルム・エリオット、リヴァー・フェニックス共演によるアクション・アドベンチャー大作。 |
・スティーヴン・スピルバーグ / Steven Spielberg 作品一覧
・ジョージ・ルーカス / George Lucas 作品一覧
・ショーン・コネリー / Sean Connery 作品一覧
監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作総指揮
ジョージ・ルーカス
フランク・マーシャル
製作:ロバート・ワッツ
原案:ジョージ・ルーカス
脚本
ジェフリー・ボーム
メノ・メイジェス
撮影:ダグラス・スローカム
編集:マイケル・カーン
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演
インディアナ・ジョーンズ:ハリソン・フォード
ヘンリー・ジョーンズ:ショーン・コネリー
サラー:ジョン・リス=デイヴィス
マーカス・ブロディ:デンホルム・エリオット
ヘンリー・ジョーンズJr.(インディアナ):リヴァー・フェニックス
エルザ・シュナイダー:アリソン・ドゥーディ
ウォルター・ドノヴァン:ジュリアン・グローヴァー
フォーゲル大佐:マイケル・バーン
聖杯の騎士:ロバート・エディソン
アドルフ・ヒトラー:マイケル・シェアード
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1989年製作 126分
公開
北米:1989年5月24日
日本:1989年6月8日
製作費 $48,000,000
北米興行収入 $197,171,810
世界 $494,800,000
■ アカデミー賞 ■
第62回アカデミー賞
・受賞
音響編集賞
・ノミネート
作曲・録音賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1912年、ユタ州。
少年インディアナ・ジョーンズ(リヴァー・フェニックス)は、
ボーイスカウトの活動中、ある洞窟で、文化財の価値があるコロナドの十字架を盗もうとしている盗賊を見つける。
インディアナは、その十字架を奪い逃走するが、結局はそれを、盗賊の黒幕”パナマハットの男”に持ち去られてしまう。
しかし、盗賊のリーダーは、インディアナに励ましの言葉をかけ、かぶっていたフェドーラを譲る。
1938年、ポルトガル沖の貨物船。
コロナドの十字架を奪還したインディアナ(ハリソン・フォード)は、再び現れたパナマハットの男にそれを奪われかける。
しかし、それを取り戻したインディアナは、海に飛び込み、十字架をアメリカに持ち帰る。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981)
・インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984)
・インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989)
・インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008)
*(簡略ストー リー)
考古学者インディアナ・ジョーンズは、古美術品コレクターのドノヴァンに呼ばれ、キリストの血を受けたと言い伝えられる”聖杯”発見の手がかりを得たことを知らされる。
インディアナは、その調査団に、聖杯の専門家である父ヘンリーが関わっていることを知る。
行方不明となったヘンリーの消息を追い、父の旧友である同僚マーカスと共に、父から送られてきた手帳を持参して、インディアナはヴェニスに向う。
現地で、調査団のシュナイダー博士と合流したインディアナは、手がかりを掴み父ヘンリーの居場所を突き止めて現場に向う。
そこでヘンリーを救い出したインディアナだったが、ナチスと手を組んで聖杯を捜そうとしていたシュナイダーとドノヴァンに捕らえられ、聖杯発見の手がかりとなる手帳も奪われてしまう・・・。
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前作が、やや子供じみた内容だったのとは対照的に、今回はキリストに関係する秘宝と主人公の親子愛を描き、大人受けするストーリーになっている。
はしゃぎ過ぎた感じを受ける前作よりも、謎解きのような聖杯捜しのストーリー展開であり、本来のスピルバーグらしい演出が冴える。
北米興行収入は2億ドル弱に終わったが、全世界では5億ドルに迫る大ヒットとなった。
第62回アカデミー賞では、音響編集賞を受賞した。
・ノミネート
作曲・録音賞
全3作でアカデミー賞にノミネートされた、ジョン・ウィリアムズの音楽は素晴しい。
このテーマ曲が流れるだけで、身震いするほど興奮する。
ベルリンに手帳を取り戻しに行くインディアナが、その手帳奪取の張本人ヒトラーに、それを手渡しサインしてもらうシーンは、皮肉とユーモアが入り混じり、なかなか凝った演出だ。
50歳に近づくハリソン・フォードは若々しく、激しいアクションもこなし大活躍する。
互いの信頼は厚いものの、若干ギクシャクする親子関係に苦労しながら、問題を解決していくタフな主人公役を見事に演じている。
スピルバーグとルーカスが007シリーズのような作品を作りたくて始めたこの企画故に出演が決まった、初代ボンド役ショーン・コネリーの熱演が、本作最大の見所と言える。
ようやくボンドのイメージを脱し、大活躍を始めた頃のショーン・コネリーは、聖杯研究の権威の風格と、それを上回る、茶目っ気のある愛すべき人物を見事に演じている。
一応、最終章ということで製作された本作では、インディアナの少年時代が登場し、ヘビ嫌いになり、ムチであごを傷つけ、フェドーラをもらう、独特のスタイルが出来上がる様子を描く冒頭シーンも興味深い。
その少年インディアナを演ずるリヴァー・フェニックスは、数年後に若くして他界するが、将来を有望視されていただけに残念だ。
アリソン・ドゥーディは、美しさは際立つが、他の2作のヒロインに比べて、パンチが足りない気がする。
敵役のジュリアン・グローヴァーは、無難に悪役を演じている。
ヘンリーの旧友として、今回は現場まで同行して活躍するデンホルム・エリオットと、同じく1作目以来の出演のジョン・リス=デイヴィスの再登場は、ファンとして嬉しいばかりだ。
他、親衛隊大佐のマイケル・バーン、聖杯を守る騎士ロバート・エディソンなどが共演している。