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砂と霧の家 House of Sand and Fog (2003)

夫に捨てられ失意の日々を送る女性と亡命家族との関係を描く、主演ジェニファー・コネリーベン・キングズレーフランシス・フィッシャーショーレ・アグダシュルー他共演、製作、監督、脚本ヴァディム・パールマンによるドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ヴァディム・パールマン
製作
ヴァディム・パールマン

マイケル・ロンドン
原作:アンドレ・デビュース三世House of Sand and Fog
脚本
ヴァディム・パールマン

ショーン・ローレンス・オットー
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:リサ・ゼノ・チャージン
音楽:ジェームズ・ホーナー

出演
キャシー・ニコロ:ジェニファー・コネリー

マスード・アミル・ベラーニ:ベン・キングズレー
コニー・ウォルシュ:フランシス・フィッシャー
レスター・バードン:ロン・エルダード
ナデラ”ナディ”ベラーニ:ショーレ・アグダシュルー
ソラヤ・ベラーニ:ナヴィ・ラワット
アルヴァレス:カルロス・ゴメス
キャロル:キム・ディケンズ
イスマエル・ベラーニ:ジョナサン・アードー

アメリカ 映画
配給 ドリームワークス

2003年製作 126分
公開
北米:2003年12月19日
日本:2004年11月6日
製作費 $16,500,000
北米興行収入 $13,040,288
世界 $16,942,795


アカデミー賞 ■
第76回アカデミー賞
・ノミネート
主演男優賞(ベン・キングズレー
助演女優賞(ショーレ・アグダシュルー
作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
サンフランシスコ
キャシー・ニコロ(ジェニファー・コネリー)は、現れた警官に名前を確認され、自分の家かを聞かれる。
__________

イラン陸軍大佐マスード・アミル・ベラーニ(ベン・キングズレー)は、政変で国を追われて亡命し、今では肉体労働者として働いていた。

夫に去られ失意の日々を送るキャシーは、海辺の一軒家で暮らしていた。

母親からの電話では、夫の件を知らせなかったキャシーは、所得税の滞納で家を差し押さえられ競売にかけられることになる。

保安官補レスター・バードン(ロン・エルダード)は、戻れる可能性をキャシーに伝えて協力を約束する。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
サンフランシスコ
夫に出て行かれて失意の日々を送るキャシー・ニコロは、父親が遺してくれた浜辺の一軒家で暮らしていた。
イラン陸軍大佐マスードは政変で亡命し、今では異国で重労働をして家族の生活を支えていた。
ある日キャシーは、所得税滞納で家が差し押さえられ、競売にかけられることを知らされ退去する。
マスードは、故郷の別荘に景観が似ているその競売物件を買うことを決める。
夫のことも含め、今回の件は家族に内緒にしていたキャシーは、保安官補レスターに優しくされて弁護士ウォルシュに相談し、何とか家を取り戻そうとする。
妻ナディと息子イスマエルと共に引っ越しを済ませたマスードは、家を改築し市場価格が買値の4倍であることを知り売却を考える。
しかしマスードは、家の差押えは郡のミスであったため返還通知を受けてしまう・・・。
__________

1999年に発表された、アンドレ・デビュース三世の小説”House of Sand and Fog”を基に製作された作品。

原作も知らず、予備知識もないまま鑑賞すると、自堕落な女性の自立でも描く作品なのかと思いきや、誇り高き軍人でありながら亡命イラン人として家族を支える男性の存在が、女性と対比されて描かれる悲劇として、凄まじい物語が展開する。

辛い日々を送る女性が、父の遺した家まで奪われ苦悩する一方、地道に努力して強かな面を見せながら、異国で一歩一歩幸せに近づこうとする家族、両者の接点である家、そして、イラン人家族が予期しない悲劇に向かうクライマックスまで目が離せない。

ロシア人である、脚本を兼ねた監督ヴァディム・パールマンの緊迫感溢れる演出は高く評価された。

第76回アカデミー賞では、ベン・キングズレーが主演男優、ショーレ・アグダシュルーが助演女優、他、作曲賞にノミネートされた。

子役からキャリアを重ね「ビューティフル・マインド」(2001)でアカデミー助演賞を受賞し、実力派として認められたジェニファー・コネリーの渾身の演技、同じくオスカー俳優ベン・キングズレーは、軍人、家長、そしてイラン人の誇りを胸に家族のために身を捧げる男性を重厚に演じている。

主人公の弁護士フランシス・フィッシャー、主人公と愛し合う保安官補ロン・エルダード、マスード(B・キングズレー)の妻を見事に演じ、各映画賞を受賞して絶賛されたショーレ・アグダシュルー、その息子ジョナサン・アードー、娘役ナヴィ・ラワット、警部補カルロス・ゴメス、保安官補の妻役キム・ディケンズなどが共演している。


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