着陸する理由を訊かれたアダムスは、救助に来たと答えるものの、必要ないと言われて、任務で現状確認を命ぜられていることをモービアスに伝える。
モービアスは、惑星に問題はなく、着陸せずに引き返すよう指示し、それを無視した場合は安全を保障しないと言ってアダムスに警告する。
それを無視したアダムスが着陸しようとしたため、モービアスは仕方なく着地点の座標を教えるものの、考え直すようにと伝える。
無線を切ったアダムスは、着陸を強行する。
アダムスらは船外に出て作業を開始し、暫くすると車両に乗ったロボット”ロビー”(フランキー・ダーロ/マーヴィン・ミラー:声)が現れる。
アダムスらを歓迎したロビーは、モービアスの住居に案内することを伝える。
クインに信号を追跡するよう指示したアダムスは、ドクとファーマンと共に車両に乗って出発する。
到着したアダムスらは、歓迎できない様子のモービアスに、昼食に招待される。
食事を終えたモービアスは、ロビーが昼食を作ったと話し、その仕組みを説明する。
ロビーの危険性を問われたモービアスは、アダムスのビームガンを借りてロビーの安全装置を試し、人間に危害を加える命令には従わないと伝える。
自分が組み立てたと話すモービアスは、地球の科学技術を超えていると言われ、鋼鉄の防護壁が閉じる仕組みも見せて、アダムスらを驚かせる。
話を終えたモービアスは、地球に帰還するようアダムスに指示するが、他の生存者のことを訊かれる。
最初の年に全員が死に、誰もいないと答えたモービアスは、邪悪で得体の知れない未知なる力に襲われ、自分と妻だけが残ったと伝える。
2人だけが助かった理由を訊かれたモービアスは、惑星を愛していたからだと答え、投票により地球への帰還が決まった時には絶望したと話す。
リストには夫婦はいなかったことを指摘されたモービアスは、生物学者のジュリア・マーソンと到着する前に結婚したが、仲間たちの数か月後に、妻だけは自然死したことを伝える。
他の仲間は姿が見えない悪魔に体を引き裂かれて死んだと言うモービアスは、宇宙船は最後の3人と共に消えたと伝える。
モービアスは、その後の19年間は無事だった理由を知りたそうなアダムスに、その悪魔が潜んでいる気配を常に感じていると話しながら、現われた娘のアルティラ”アルタ”(アン・フランシス)にアダムスらを紹介する。
アルタは、初めて会う父親意外の若い男性に興味を持ち、ファーマンと話をするものの接し方がよく分からない。
モービアスは、アルタを地球に向かわせるべきだという考えもあり、アダムスらの前で彼女の気持ちを訊く。
ここには父とロビーそして友達がいると言うアルタの言葉が気になるアダムスは、その友達に会せてもらえることになる。
アルタの笛で鹿やトラが現れ、アダムスらは、彼女が手なずけていることを知る。
アダムスに連絡したクインは、カメラで撮影された美しいアルタを見て驚く。
帰還に手を貸すというモービアスに、この状況では帰れないと伝えたアダムスは、地球に連絡するには10日はかかると伝える。
それに協力すると言うモービアスは、ベレロフォンの仲間たちを埋葬した時のようなことは二度としたくないとアダムスに伝えて、宇宙船に戻る彼らを見送る。
翌日からロビーがアダムスらに協力し、アルタが付き添う。
アルタに惹かれるファーマンは、作業を手伝わずに彼女との親交を深める。
クインは、宇宙船の部品を利用して強力な通信装置を組み立てる。
料理人のクック(アール・ホリマン)は、ロビーに協力してもらい酒を手に入れようとする。
ファーマンは、人間の習慣だと言ってアルタにキスを教えようとする。
それを何度も試したファーマンはアダムスに見つかってしまい、宇宙船に戻る。
アダムスから、誘惑しているような服装を非難されたアルタは、彼の話が理解できず、自分でデザインしたと言って反論する。
人間性を感じないアルタを非難したアダムスは、彼女を追い払う。
その件を父に話したアルタは苛立ち、ファーマンとキスしただけだと言ってアダムスを嫌う。
アダムスには会わなくていいと言われたアルタは、父が書斎に向かった後でロビーを呼ぶ。
アルタは、男性の視線避けるために、足元まで覆った服がほしいことをロビーに伝えて寝室に向かう。
その夜、見張りに気づかれないまま、目に見えない何者かが宇宙船に侵入し、送信機を破壊する。
翌日、見張りとハッチの近くで寝ていた3人を罰したアダムスは、クインから送信機の修理の報告を受ける。
ドクと共にモービアスを訪ねたアダムスは、ロビーから、書斎にいる彼には出て来るまで会えないと言われたために、その場で待つ。
裏庭の池で泳いでいるアルタが全裸だと気づいたアダムスは戸惑い、水から上がった彼女の方を向かずに、昨日、怒ったことを謝罪する。
脚を隠した新しい服に着替えたアルタと話したアダムスは、美しい彼女に惹かれてしまう。
アルタにキスしたアダムスは、現われたトラに気づき、友達だと言われるものの、襲いかかってきたために発砲する。
トラは消滅し、アルタは自分を襲おうとしたことを不思議に思い、トラが嫉妬したことを理解するアダムスは、彼女を抱き寄せる。
家の中に戻ったアダムスから何かが起こり始めてると言われたドクは、彼とアルタとの関係に気づく。
書斎の扉が開き中に入ったアダムスとドクは、モービアスがいなかったために、デスクの上のメモ書きを見る。
それが解読できない2人は、現われたモービアスから泥棒呼ばわりされる。
アダムスは、昨夜、送信機が破壊されたことをモービアスに伝え、話すべき時が来たと言う彼からある説明を聞く。
はるか昔、この惑星には強くて気品のある生物”クレル”が生息し、その知能は人類よりはるかに進んでいた。
数十億年の間にクレルは、病気などすべてのものを撲滅し、その恩恵を他の惑星に分け与えた。
文明が芽生える前の太古の地球を訪れたクレルは生物を持ち帰り、ある偉業を達成しようとするまでになったが、一夜にして滅びた。
2000世紀後、ガラスや鋼鉄でできた建築物はすべて惑星の土となり、彼らの痕跡はない。
容姿の記録は残っていないと言うモービアスは、2つのアーチが残っているだけで、それと人類の扉と比べてみるようにとアダムスとドクに伝える。
50年前のクレルの音楽を2人に聴かせたモービアスは、他の遺跡を見せるために奥に向かう。
クレルの金属を見せたモービアスは、アダムスに銃撃するよう指示し、びくともしないことを確認させる。
その奥のクレルの研究室に2人を案内したモービアスは、地球の設備に似ていることを伝える。
原子から滅亡に至るまでの、膨大な量のクレルの科学知識すべてが映し出される装置の説明をするモービアスは、これを利用して作ったのがロビーだと伝える。
20年間ここで知識を得ていたと言うモービアスは、”想像力生成器”についても説明し、それを試す。
3Dでアルタを目の前に映し出したモービアスは、自分の頭の中で生きている彼女のイメージだと伝える。
IQ増幅装置であるそれをドクと共に試したアダムスは、イメージを映し出そうとするものの、モービアスに制止され、それでベレロフォンの船長が命を落としたことを知らされる。
自分も最初にショックを受けて記を失ったと言うモービアスは、そのおかげで知能が2倍になったと2人に伝える。
クレルが滅亡直前に、ある計画を成し遂げようとしていたと言うモービアスは、それが成功すれば、肉体や物質への依存はなくなり、精神だけが残るはずだったと話す。
機器がすべて新品に見えることを不思議に思うアダムスは、自動維持装置が組み込まれ、実際にな2000世紀経っていることを知る。
動力となる無限のエネルギーの説明もしたモービアスは、クレルの奇跡に興味を示す2人をシャトルカーに乗せる。
ある場所に案内されたアダムスとドクは、左右30kmある巨大な設備を見て驚き、動力装置の説明を受ける。
その頃、宇宙船では、防御フェンスが設置される。
ファーマンは、食料を調達したいというクックに外出の許可を与える。
クックは、ロビーが用意した230ガロン、480本のバーボンの瓶を見て驚く。
ロビーに感謝したクックは、何本かの酒瓶を持ち帰ろうとする。
防御フェンスが反応し、ファーマンは翌朝、知れべることにする。
何者かの足跡が近づき、ファーマンらに気づかれないまま船内に侵入する。
ファーマンらは、叫び声が聴こえたために船内に向かう。
研究設備を惑星連邦に報告すべきだというアダムスの意見に反対するモービアスは、現在の人類では使いこなせないと伝える。
知能が2倍になったモービアスなら管理できると考えるアダムスは、それを認める彼から、安全が確認できた技術だけを提供することを提案される。
責任は自分が負うと言うモービアスに、妥協案を伝えようとしたアダムスは、ファーマンからの連絡を受け、クインが殺されたことを知る。
遺体が通信室中に散乱していると言われたアダムスは、その状態を維持しておくことをファーマンに指示し、ドクと共に宇宙船に向かう。
モービアスは、悪夢が再び始まったとアルタの前でつぶやく。
その後、足跡から型取りした物を確認したアダムスは、ドクから、想像を絶する相手の可能性があると言われ、対策を考える。
宇宙船を離れたクックから話を聞いたアダムスは、酒の件で彼がロビーといたことを知る。
アダムスは、クレルのIQ増幅器を利用することを考える。
クインの埋葬を済ませたアダムスは、現われたモービアスから、着陸時に警告したはずであり、今回の件は始まりに過ぎないと言われ、滞在が延びれば犠牲者は増えるという話を聞き戸惑う。
その後、ビーム砲を準備させたアダムスは、レーダーを確認する。
ビーム砲をテストしたアダムスは、アルタの件でファーマンに謝罪するが、2人にわだかまりはなかった。
レーダーが渓谷で反応したことを知ったアダムスは、その場所にビーム砲を放つものの、何も見えなかった。
再び発射して相手に命中したことを確認したアダムスは、警戒させる。
アダムスは、家ぐらいの大きさのものが直ぐ近くにいることを知り、防御フェンスがそれが反応する。
ビーム砲が放たれ、輪郭しか見えない、おぞましい姿の怪物のような相手は、2人のクルーと近づいたファーマンを殺す。
それを感じとるモービアスは苦しみ、悪夢を見たアルタの叫び声に気づく。
宇宙船が襲われる夢だったと言うアルタは、アダムスらを助けてほしいとモービアスに伝える。
望んでここにいる彼らには、何もしてあげられないと言うモービアスは、アルタを抱き寄せる。
敵を撃退させたアダムスは、モービアスとアルタを安全な場所に非難させることを考え、IQ増幅器で解決策を健闘しようとする。
宇宙船を離陸体勢で待機させようとするアダムスは、防御フェンスが反応したら離陸して地球に連絡するよう部下に指示し、ドクと共にモービアスの元に向かう。
到着したアダムスとドクは、ロビーに入り口を塞がれ、家の中に入れてもらえない。
アルタは父が指示した命令を解除し、ロビーはその場を去る。
アルタを抱きしめたアダムスは、宇宙船が襲われてファーマンら3人が死んだことを伝える。
巨大な怪物のことをアルタに話したアダムスは、直ぐに離陸すべきだと言う彼女に、一緒に連れて行くと伝える。
モービアスも連れて行くと言われたアルタは、自分は襲われないので離陸するようにとアダムスに伝えて、彼にキスする。
ロビーに抱きかかえられたドクが運ばれ、IQ増幅器を使ったことを知ったアダムスは、彼から、クレルの計画が完成していたことを、モービアスは承知していたという考えを知る。
媒体を持たない巨大マシンとは生命体であり、”イド”の怪物だったことを伝えたドクは、息を引き取る。
モービアスが、愚かな行為をしたと言って亡くなったドクを責めるために、父を見限ったアルタは、地球に向かうことを伝えてその場を去る。
苛立つモービアスは、アダムスから”イド”について訊かれ、”潜在意識の下での本心”だと答える。
潜在意識の怪物について考えるアダムスは、巨大なマシンは、クレル全員にパワーを供給できる装置であり、脳の電磁波で操作したとモービアスに伝える。
アダムスから、マシンはイメージを具現化し、どんなものも創造できると言われたモービアスは、潜在意識にある憎しみと破壊への衝動を忘れていたことを知らされる。
クレルが原始的な獣だったことに気づいたモービアスは、それが不滅のマシンとつながり、魂が生んだ悪魔がこの惑星に放たれ全員が殺されたと言われ、クレルを哀れに思う。
自滅に気づかなかったクレルだが、滅びたのは2000世紀前であり、怪物がまだ存在しているのを疑問に思うモービアスは、アダムスから、真実から目を背けていると言われても、その意味が理解できない。
ロビーから何かが近づいて来ることを知らされたモービアスは、見えない物体が裏庭に到着したため、防護壁を閉める。
アダムスから、外の怪物は自分だと言われたモービアスは、書斎に向かうよう指示しても、アルタがそれを拒むために、ロビーに敵を殺すよう命ずる。
怪物がモービアスの分身だったために、ロビーは混乱して機能を停止する。
防護壁は破られ、モービアスらは奥に向かい、研究室に逃げ込み扉を閉める。
アダムスから、解除コードは怪物も知っていると言われたモービアスは、自分は怪物ではないと彼に伝える。
脳を増幅させたもののマシンを操れず、潜在意識だけが肥大化したとモービアスに話すアダムスは、20年前に仲間が帰還を決定した際も、怪物として全員を殺したと伝える。
意図的ではなかったとしても、外界の者を排除するため自分たちの着陸を拒み、潜在意識が怪物となりクルーを殺したと、アダムスはモービアスに伝える。
娘であるアルタまで殺そうとする理由を訊かれたアダムスは、逆らうからだと答え、扉が破られそうになり、モービアスに対処させようとする。
クレルの金属は破れないと考えるモービアスだったが、怪物はこの場のパワーをすべて使えるので壁が破られると言われて動揺する。
自分を責めるモービアスは何もできず、扉が溶けて崩れたために取り乱す。
パワーが減少してその場は静まり、倒れ込んだモービアスは、アダムスに装置をロックするよう指示し、24時間以内に1.6億キロ以上離れた場所に行くようにと伝える。
クレルの原子炉が爆発すると言うモービアスは、誰に止められないと言って、アルタの名を呼びながら息を引き取る。
その後、アルタと共に宇宙船に戻ったアダムスは離陸し、1.6億キロ地点に到達する。
アダムスは、ロビーの見事な操縦に感謝する。
アルタと共にモニターを見つめるアダムスは、アルテアが爆発したことを確認する。
悲しむアルタを抱きしめるアダムスは、100万年後に人類はクレルに追いつき、栄光と悲劇を学ぶことになるだろうと伝える。
自分たちが神でないと教えてくれたモービアスの名は、銀河を照らす灯台になるとアルタに伝えたアダムスは、彼女を抱き寄せる。