犯人に心当たりがあると言うジンは、盗まれた”レンブラント”のオークション会場の映像を見せて、その場に美術品専門の窃盗犯ロバート”マック”マクドゥーガル(ショーン・コネリー)がいることをヘクターに伝える。
60歳で金に困っていないはずのマックの犯行だとは思えないヘクターだったが、ジンは、金が目当てだとは思っていなかった。
その後も調査を続けたジンは、へクターも、ニューヨークにいたマックの犯行だと考えを変えたため、ロンドンに戻った彼の監視を志願する。
中国の秘宝である”黄金のマスク”をマックが狙うと考えたジンは、ヘクターから銃を渡されて旅立つ。
ロンドン、2000年まであと14日。
”サヴォイ・ホテル”を出たマックを尾行したジンは、彼があるビルの”21世紀のテクノロジー”と題した暗号通信展に向かったことを確認する。
暫くするとビルの警報が鳴り、その場から出て来たマックは姿を消す。
ホテルに戻ったジンは部屋を荒らされて衣服などが盗まれたことに気づく。
その夜、眠っていたジンは、部屋に侵入していたマックから尾行している理由を訊かれる。
オファーがあったと伝えたジンは黄金のマスクを盗むことを話し、パートナーが必要であるとマックに伝える。
毎日変わるパスワードを自分なら解除できると言うジンは、バイヤーは4000万ドルを出すと伝えてマックを牽制する。
マスクが保管されるベッドフォード宮殿の警備システムなどを考えて無理な話だと思うマックは、ジンから興味があるはずだと言われたために、テストをするので9時にホテルの前に来るようにと伝えて姿を消す。
翌朝、古美術店に向かい20万ドルの清朝の壺を盗むようにとマックから指示されたジンは、店主のハース(ケヴィン・マクナリー)と話す。
ハースが出した壺を見て本物を出すようにと伝えたジンは、マックから渡された偽のクレジットカードで支払おうとしたためにナイフで脅される。
油断させてハースを壺で殴ったジンは、中にあったフィルムを確認してその場から逃げる。
ジンを車に乗せたマックは、襲い掛かってきた男を車から振り落とし、ハースの銃撃を逃れる。
壺は割ってしまったがフィルムは手に入れたジンは、それがベッドフォード宮殿の青写真であり、警備システムの全てが分かることをマックから知らされる。
マックが部屋を荒らし荷物を盗んだことを知ったジンは、ホテルに預けてあると言われながら、あるビルの屋上に向かう。
暗号通信展で1個400万ドルのスーパー・チップが5個盗まれたと言うマックは、その1個がスーツケースに隠してあることをジンに伝える。
警察に電話をして写真を見せれば自分が逮捕されることを知り、その写真を渡されたジンは、”罠”だと言ってマックを批判する。
罠ではなく脅しだと言うマックは、ヘリコプターにジンを乗せて飛び立ち、スコットランドの城に向かう。
城に着いたジンはマックのコレクションに驚き、部屋に案内される。
自分を誘うようなジンに対し、仕事以外のことは考えないと言うマックは、心が迷うと捕まるか死ぬと彼女に伝える。
湖から秘密の通路を通り侵入する宮殿ついて調べ始めたマックから、報酬は10%だと言われたジンは納得せず、自分が”レンブラント”を盗んだことを話す。
梁に上り運動能力が優れていることを証明したジンは、絵を盗みビルの郵便シュートに入れたことなどを話し、仕事に隙のないことを自慢する。
ところが、マックから”レンブラント”を見せられたジンは驚き、シュートから落ちてきたのを拾っただけだと言われる。
犯行に使ったマクニール・ロープを作っている職人は友人で、バイヤーがコンラッドだということも確認したマックは、ジンから、絵を手付金代わりにして、盗みたいものが1億ドルだということを知らされる。
その後、マックの協力者のアーロン・ティボドー(ヴィング・レイムス)が、今回の仕事に必要な機材を届ける。
訓練のために湖で泳いでいたジンは、車で走り去るアーロンを確認しながら部屋に戻り、マックと共に、宮殿に侵入するための準備を始める。
妥協を許さないマックの厳しさに苛立つジンだったが、クリスマスだということでドレスをプレゼントされる。
感激したジンは、自分も何かを贈りたいとマックに伝えて村に向かう。
途中の公衆電話からヘクターに電話をしたジンは、盗聴防止回線で話をするものの、マックはその会話を聴いていた。
城に戻ったジンは、上にいるというマックのメモを見て屋上に向かい、2時間後に出発すると言われる。
ベッドフォード宮殿、2000年まであと4日。
パーティー会場で内部とマスクを確認したマックとジンは、その場が閉鎖された後に、湖に潜り通路に向かう。
地下に侵入した二人は、あらかじめ展示会場の床に置いてきた探知機の場所に爆薬を仕掛け、12時の時計の鐘の鳴る音に合わせ、4回爆発させて床を四角くくり抜く。
マックが警報探知レーザーを確認しながら、それを避けたジンがマスクのケースに向かう。
パスワードを入力してケースを開けたジンは、圧力スイッチをナイフで押さえ、マスクを持ち上げる。
スイッチをガムで固定させたジンは、警備員が見回りに来る前にその場から逃げる。
サルのマスクに気づいた警備員は警報を鳴らし、マックとジンはボートに戻る。
マスクを受け取ったマックは、ウェイヴァリー保険のヘクターの部下だと知っていることをジンに伝え、二股をかけている彼女を責める。
マスクをコンラッドに売り自分も裏切る気だと言うマックに、ジンは、10億ドルを超える金額を狙っていることを伝える。
協力が必要だと言うジンは、自分と共にクアラルンプールに行ってほしいと伝えて、マックを納得させる。
クアラルンプール、2000年まであと2日。
”銀行”を狙うとだけ話したジンは、マックをある安宿に案内して、その場から見える”ペトロナスツインタワー”のインターナショナル・クリアランス銀行がターゲットだと伝える。
ニューヨークに本社がある銀行の支店は世界各国にあり、侵入不可能なコンピューター・ラインでつながり、アクセスできるのは本店と支店だけで、現地では銀行の代表であるリーだけが操作できた。
部屋に入るにはパスワードと網膜スキャンが必要で、スプレーをかけられたリーの網膜コピーは、眼科医でコンラッドの部下がコピーしてあることをジンは話す。
2000年問題を心配して銀行はテストを行い、午前0時直前にコンピューターを30秒切る間に、何百の会社からの少額振込みが自分の口座に入るプログラムをセットすることをジルはマックに伝える。
その金額が80億ドルだと知ったマックは、10億ドルと言っていたのは自分の取り分で、単独犯の世界記録をジンが狙っていることを知る。
準備には3週間かかり不可能だと言われたジンは、仕方なく山分けするとマックに伝る。
タワーを視察したマックは、計画を練るものの不安だった。
翌日、コンラッドに会ったジンは、ゴーグル、網膜のコピー、86階に入るリーのアクセスカードは準備できたと言われ、”レンブラント”とマスクを渡す。
しかし、マスクがすり替えられていたために、ジンは追い払われる。
アーロンに会ったマックは、降りると言ってジンの計画は無謀過ぎると伝える。
それを許さないと言われたマックは宿に戻り、憤慨するジンは彼を痛烈に非難する。
考えを訊かれたマックは、売るつもりだったマスクを手放すことができず、銀行を諦めろと言っても納得しないはずだとジンに伝える。
マックを許したジンはルールを破り彼に迫るが、彼から、身辺に複雑な事情があると言われる。
話してほしいと言われたマックだったが、それを拒む。
その様子は、何者かに盗撮されていた。
コンラッドにマスクを渡したジンは、必要なものを手に入れる。
プドゥ駅。
ホームに向かったマックは、ある準備をする。
市場で男達に捕らえられたジンは、現地に来ていたヘクターの元に連れて行かれて説明を求められ、マックと抱き合っている写真を見せられる。
これも仕事だと言うジンは、明日まで待ってくれれば証拠を集めると伝えてその場を去る。
写真を撮ったアーロンが現れ、マックも自分もハメられていると言われたヘクターは、ジンを信じると伝える。
インターナショナル・クリアランス銀行、2000年まであと1時間。
ジンと別れたマックは作業員に扮してタワーに侵入し、ヘクターの部下の尾行をまく。
タワーの警備室にはヘクターと共にエング・サン警部(デヴィッド・イップ)が現れ、監視を始める。
エレベーター警備システムに装置を装着したマックは、ジルと待ち合わせて上階に向かう。
ヘクターとサンは、二人の様子をカメラで確認する。
70階で一旦エレベーターを下りたマックは、タイミングを確認して戻る。
警備室の映像は無人の内部が映し出され、ヘクターとサンは、マックとジンが乗っていることに気づかない。
警備主任(マドハヴ・シャルマ)に70階の各カメラを確認させたヘクターは、マックとジンがいないために何かを企んでいると考える。
86階に向かったマックとジンは、パスワードを入力して内部に入り、準備をしてコンピューターが切れるのを待つ。
狂わせておいた時計により10秒早く切れた隙に操作を行ったマックとジンは、カウントダウンと共に80億ドル奪うことに成功する。
新年を迎えた瞬間に喜び合う二人だったが、システム異常が感知されてその場の閉鎖が始まり、パソコンに入れてあったディスクを抜き出そうとする。
警報により、サンは警官隊を出動させる。
マックがディスクを取り出し、ジンと共にその場から逃れる。
エレベーター映像の時間が動いていないことに気づいたヘクターは、二人が乗っていると考えてエレベーターを止める。
49階でエレベーターは停止し、その場から脱出したマックとジンは、業務用エレベーターに向かおうとするものの、警官隊の催涙ガス攻撃に遭う。
ガスの中に戻り窓を破って外に出たマックとジンは、換気シャフトをに行けば逃げられると考え、隣のタワーに向かう通路の下に飾られている電飾のワイヤーをつたって移動する。
重みに耐えられないワイヤーは外れてしまい、何とか這い上がった二人はシャフトに向かう。
警察に見つかるものの、シャフトに入ったマックは、ジルにミニ・シュートを付ける。
明朝6時半にプドゥ駅で会うことを約束したマックは、ジルを降下させる。
マックは警官隊に捕らえられ、ジンは地下から地上に向かう。
プドゥ駅。
ようやく現れたマックに抱きついたジンだったが、FBI捜査官だったアーロンに重窃盗容疑で逮捕される。
アーロンから約束の1分をやると言われたマックは、2年前に彼に捕まり、罠にかけて逮捕する取引に応じたことをジンに伝える。
現れたヘクターとアーロンが自分を追っていたことを知ったジンは、直ぐに逮捕しなかった理由をマックに問う。
仕事をやり遂げられるか見たかったと言うマックは、自分自身も試したかったとジンに伝える。
コンラッドは引き渡し、”レンブラント”とマスクも戻したと言うマックは、70億ドルもだと伝えて10億ドルで妥協させようとする。
ジンのポケットにパスポートと現金を入れたマックは、行き先は考えるようにと言って、一緒に逃げようとする彼女の提案を拒む。
電車が到着し、もう片方のポケットに入れられた銃をマックに向けたジンは、車両に乗って逃げる。
次の駅で捕えるよう指示を出したアーロンは、ジンを逃がしてしまったことをヘクターから非難され、諦めないと言ってその場を去る。
これで友情は終わりだと言うアーロンに、1個500万ドルのスーパー・チップ4個を渡したマックは、また会おうと手を差し出す彼に、これきりだと伝える。
ジルのことを考えるマックは、電車が通過した反対側のホームに彼女が立っていたために驚く。
マックから、どうやって来たのかと訊かれたジンは、車両のスピードが落ちた時に飛び降りたと答える。
次の仕事である世界最大のダイヤを盗む話を始めたジンは、電車が通り過ぎる間にこちら側に現れたマックを計画に誘う。
やれるだろうと言うマックをジンは抱きしめ、二人は通り過ぎた電車と共に姿を消す。