強盗犯に娘を誘拐された精神科医が悪に立ち向かう姿を描く、監督ゲイリー・フレダー、主演マイケル・ダグラス、ショーン・ビーン、ブリタニー・マーフィ、ファムケ・ヤンセン他共演の犯罪サスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ゲイリー・フレダー
製作総指揮
ジェフリー・ダウナー
ブルース・バーマン
製作
アーノン・ミルチャン
アーノルド・コペルソン
アン・コペルソン
原作:アンドリュー・クラヴァン”Don’t Say a Word”
脚本
アンソニー・ペッカム
パトリック・スミス・ケリー
撮影:アミール・モクリ
編集
ウィリアム・スタインカンプ
アーメン・ミナシアン
音楽:マーク・アイシャム
出演
ネイサン・コンラッド:マイケル・ダグラス
パトリック・バリー・コスター:ショーン・ビーン
エリザベス・バロウズ:ブリタニー・マーフィ
アギー・コンラッド:ファムケ・ヤンセン
ジェシー・コンラッド:スカイ・マッコール・バートシアク
サンドラ・キャシディ刑事:ジェニファー・エスポジート
マーティン・ジョゼフ・ドーレン:ガイ・トーリー
ルイス・サックス医師:オリヴァー・プラット
ラッセル・マドックス:ショーン・ドイル
シドニー・サイモン:ヴィクター・アルゴ
ジェイク:ポール・シュルツ
アーニー:ランス・レディック
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
2001年製作 113分
公開
北米:2001年9月28日
日本:2002年5月25日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $54,997,480
世界 $100,020,090
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1991年11月、感謝祭前日。
ニューヨーク、ブルックリン、ウィリアムズバーグ。
パトリック・バリー・コスター(ショーン・ビーン)率いる強盗一味は、白昼堂々と銀行に押し入り、 貸し金庫から希少価値のある宝石を盗み出す。
しかし、金庫を開けたラッセル・マドックス(ショーン・ドイル)の裏切りに遭い、コスターは宝石を奪われてしまう。
10年後。
精神科医のネイサン・コンラッド(マイケル・ダグラス)は、足を骨折して動けない妻のアギー(ファムケ・ヤンセン)と、娘ジェシー(スカイ・マッコール・バートシアク)が待つ自宅に急ぐ。
しかし、コンラッドは、元同僚のルイス・サックス医師(オリヴァー・プラット)に呼び出されて病院に向い 看護師に危害を加えた患者、”無言症、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害”他と診断され、10年も監禁されているエリザベス・バロウズ(ブリタニー・マーフィ)の診察を頼まれる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
精神科医ネイサン・コンラッドは、元同僚の医師サックスから、ある女性の診察を依頼される。
コンラッドは、心的外傷後ストレス障害他、多くの病名を持つ、10年も監禁されている患者のエリザベスを診るが、”狙いはあなたも同じ”と、意味不明な言葉を発した、彼女の言葉を気にする。
翌朝、娘のジェシーが、強盗犯コスターに誘拐されたことに気づいたコンラッドは、5時までに、エリザベスから6桁の数字を聞き出すよう強要される。
サックスのオフィスで、エリザベスのカルテを調べたコンラッドは、彼女が、父親が殺されるのを目撃して、犯人達から逃れるために、仮病を使い外に出たがらなかったことに気づく。
その後、ジェシーは自分が自宅の上の階にいることに気づき、怪我をしている母親アギーに、通気口を利用しそれを知らせる。
コンラッドは、サックスも自分と同じく脅されていたことを知り、エリザベスを病院から連れ去り、彼女の記憶をたどろうとするのだが・・・。
__________
1991年に発表された、アンドリュー・クラヴァンの小説”Don’t Say a Word”を基に製作された作品。
ストーリー的には単純なのだが、巧みな脚本と見事な編集で、見る者をドラマに引き込んでいく。
家族を守ろうと悪に立ち向かう、勇気ある精神科医に次第に心を開く女性、そして、サイドから事件の真相を追う、女性刑事の執念の捜査の描写など、いくつものドラマが、”家族の絆”を中心としながら描かれている、見応えある作品に仕上がっている。
主人公の言葉ではないが、10年もの間、殺人まで犯しながら追い続けた一粒の宝石に、その価値があるのかを考えさせるクライマックス、そして身寄りのない女性を、温かく家族に迎えようとする主人公の包容力など、アメリカ人の心に、潜在的に根付くものを感じさせてくれる場面も注目したい。
北米興行収入は約5500万ドルに留まるものの、全世界では約1億ドルのまずまずのヒットとなった。
優秀な精神科医、そして家族との幸せな生活を感じさせる序盤から一転、家族の危機を乗り越えようと焦る中盤、そして、正義を信じて、勇気ある行動で家族を守りぬく逞しい父親を、マイケル・ダグラスは熱演している。
あんなものに、人生を賭けるのかと思わせる、”小さな赤い石”のために、10年もの間、謎を追う強盗団のリーダー、ショーン・ビーン、8年後に32歳の若さで急死する、ドラマのキーパーソンとなる精神患者を好演するブリタニー・マーフィ、主人公の妻役のファムケ・ヤンセン、その娘スカイ・マッコール・バートシアク、事件解決に挑む刑事のジェニファー・エスポジート、強盗団の一員ガイ・トーリー、ポール・シュルツ、エリザベス(B・マーフィ)の父でもあるショーン・ドイル、主人公の元同僚医師オリヴァー・プラット、検視官ヴィクター・アルゴ、病院の警備員ランス・レディックなどが共演している。