その場に現れたウサギの着ぐるみ姿の”フランク”は、あと28日と6時間42分12秒でこの世が終わるとドニーに伝える。
苦笑いするドニーは、フランクになぜだと尋ねる。
その頃、デートから戻ったエリザベスは、衝撃音と共に家が揺れたために驚く。
ベッドのローズや、居間でうたた寝をしていたエディも目覚める。
夜が明けて、グリーンで寝ているドニーに声をかけたフィッシャー博士(アーサー・タクシャー)は、一緒にプレーしていた自己啓発セミナーの講師のジム・カニングハム(パトリック・スウェイジ)に、近所の子供だと伝える。
目覚めたドニーは、腕に”28.06.42.12”と書かれていることに気づき、フィッシャーから、夜はゴルフ場に来てはだめだと言われる。
家に戻ったドニーは騒ぎになっていたために驚き、クレーンで吊り上げられたジェットエンジンを眺める。
ドニーは、自分の部屋にエンジンが落下したことを家族から知らされる。
駆け付けた”FAA/アメリカ連邦航空局”の局員ガーランドは、エディとローズから話を聞く。
書類にサインしたエディは、ガーランドからホテルを用意すると言われる。
ホテルのベッドで休むエディは、高校の同級生のフランクが、卒業の直前に死んだことをローズに話す。
それが運命だったと思うエディは、ドニーも同じかもしれないと考える。
エンジンが落下した飛行機は、依然として判明していなかった。
翌日、友人のロナルド・フィッシャー(スチュアート・ストーン)と話したドニーは、父から話を聞いたと言われる。
スクールバスを待つロナルドは、ショーン・スミス(ゲイリー・ランディ)と共に、クラスメイトのシェリータ・チェン(ジョリーン・パーディ)をからかい、ドニーからいじめるなと言われる。
ドニーはロナルドとショーンらと共に登校し、校長のコール(デヴィッド・モアランド)は、カニンガハムを体育教師のキティ・ファーマー(ベス・グラント)、英語教師のカレン・ポメロイ(ドリュー・バリモア)、科学教師のケネス・モニトフ(ノア・ワイリー)に紹介する。
”グレアム・グリーン”の短編”The Destructors”を教材に使うポメロイは、”破壊”について生徒に問い、家の破壊を経験したドニーに意見を求める。
そこに転校生のグレッチェン・ロス(ジェナ・マローン)が現れ、ポメロイはドニーの隣に座らせる。
エディに迎えに来てもらったドニーは、セラピーを受けるために精神科医リリアン・サーマン(キャサリン・ロス)の元に向かう。
道路に立っていた、”死のおばあさん”とあだ名される老女ロベルタ・スパロー(ペイシェンス・クリーヴランド)に気づいたドニーは、気づかないエディにそれを知らせる。
急ブレーキで止まった車を降りたドニーは、ポストの中を確認するロベルタに、きっと明日、手紙は届くと伝え、”生き物は皆、孤独に死ぬ”と言われる。
リリアンと話したドニーは、想像の中で”フランク”という友達ができて、未来に来いと言われていると伝える。
世界が終わるとも言われたと話すドニーは、リリアンから、そう思うかと訊かれ思わないと答える。
翌日ドニーは、クラスメイトと共に、ファーマーの授業でカニングハムのビデオを見せられる。
その夜、フランクに起こされたドニーは、斧を持ち出して水道管を壊す。
1988年10月6日、あと24日。
スクールバスを待っていたドニーらは、学校が洪水のために休校だと知らされる。
洪水の様子を見るコール校長は、ブルドッグの銅像の頭に斧が突き刺さり、その前には”They made me do it/奴らがやらせた”という文字が書かれていることを確認する。
苦笑いしながら家に向かうドニーは、グレッチェンが、不良のセス・デルヴィン(アレックス・グリーンウォルド)とリッキー・ダンフォース(セス・ローゲン)に言い寄られていたためにやめさせる。
グレッチェンから送ってほしいと言われたドニーは、転校してきた理由を尋ね、両親が離婚して嫌いな義父から逃げるためだということを知る。
精神に問題がある義父は母の胸を4度も刺して逃走中で、自分と母は改名したと話すグレッチェンは、ドニーも精神的に問題があり、廃屋に放火して逮捕され、留年して21歳まで運転も禁止だと言われる。
今は立ち直ったと言うドニーは、小説家か画家になりたいと話す。
モニトフの物理の宿題があると言うグレッチェンに、洪水が起きたてよかったと伝えたドニーは、その理由を訊かれて、君と話せたからだと答える。
付き合いたいと伝えたドニーは、それをOKして家に向かうグレッチェンと別れる。
その後、リリアンの催眠療法を受けたドニーは、グレッチェンと出会い、女性のことを考えセックスに興味があることを話す。
洪水事件の犯人探しが始まり、銅像前の落書きの文字を生徒達に黒板に書かせたコール校長と警官は筆跡を調べ、ドニーは疑われる。
ドニーは、犯人だと思われているセスから教師に話したことを疑われ、トイレで脅される。
ロナルドとショーンと共に遊んでいたドニーは、いつものように道路の真ん中に立ち、ポストを確認するロベルタの行動を不思議に思う。
PTAの緊急集会が開かれ、コール校長は、警察の協力を得て事件を捜査していることを父兄に伝え、生徒の中にも容疑者がいることを伝える。
発言したファーマーは、”グレアム・グリーン”の短編”The Destructors”を教材にして英語の授業が行われていることを問題視する。
ファーマーは、子供が老人の家を破壊する内容には、水道管を壊して水浸しにする場面があることを話す。
その頃ドニーは、現れたフランクが言う未来に行く方法が分からない。
本は追放すべきだと言うファーマーに、ローズは、今日の本題と論点が違うと伝える。
PTAは、授業でポルノが使われていると知るべきだと言うファーマーに対し、皮肉として扱われているだけだと反論するポメロイだったが、ファーマーは納得しない。
なぜ自分にやらせたのかをフランクに尋ねたドニーは、学校の危機だと言われる。
ローズから、”グレアム・グリーン”を知っているのかと訊かれたファーマーは、”ボナンザ”が大ヒットしたと答えて席に戻る。
*テレビ・ドラマ”ボナンザ”に主演したローン・グリーンと勘違いしている。
フランクからタイム・トラベルについて質問されたドニーは、現れたサマンサから、誰と話しているのかと訊かれ、薬を飲んでいたと答える。
ファーマーの授業でトラブルを起こしたダニーは両親を学校に呼ばれ、基礎学力テストの成績は最悪であり、ファーマーを侮辱する発言をしたことをコール校長から追及される。
ローズはファーマーと話し、エンジン落下事故以来ドニーが変わってしまったことを伝える。
娘が同じダンスチームにいることや女性としては尊敬しているとローズに伝えたファーマーは、ドニーの言動を見ると疑わざるを得ないと話す。
ファーマーから、ドニーが恐怖の道を歩まないよう祈るべきだと言われたローズは、呆然とする。
1988年10月10日、あと20日。
モニトフとタイムトラベルについて話したドニーは、ある本のこと知らされる。
著者は教師であり、それ以前は尼僧だったと話すモニトフは、ある日、突然、人格が変わり、信仰を捨てて書いたと言いながら、その本をドニーに見せる。
この学校で科学の教師になった、”タイムトラベルの哲学”を書いた著者がロベルタ・スパローだと知ったドニーは驚く。
廊下に掲示されているロベルタの昔の写真を確認したドニーは、そのことを家族に話す。
翌日、ロベルタのことをリリアンに話したドニーは、彼女に話しかけた理由は、自分がタイムトラベルのことを訊いたので、フランクが案内したのだと思うと伝える。
ロベルタから”生き物は孤独に死ぬ”と言われた際に何を感じたかを問われたドニーは、8歳の時に死んだ愛犬のことだと伝えて、孤独を恐れていると話す。
フィッシャー親子とエディと共にフットボールの試合をテレビで見ていたドニーは、異変を感じる。
エディやサマンサや自分の胸から飛び出した、得体のしれない液体のような物体に導かれたドニーは、クローゼットに隠されていた拳銃を見つける。
1988年10月18日、あと12日。
付き合って2週間が経つドニーからキスしたいと言われたグレッチェンは、そのタイミングが大切で、変な男がいる前では嫌だと伝える。
エディと共にリリアンに会ったローズはドニーの話をして、過激な言動は、現実離れが進んでいる表れだと言われる。
世の中の力を脅威と感じてドニーが対処できないと言うリリアンは、ウサギのフランクのことを二人に尋ねる。
知らないと言う二人に、ドニーが幻覚を見ていると伝えたリリアンは、引き続き催眠療法を試し薬も増やす考えだった。
ドニーのためになることなら何でもしてほしいと、ローズはリリアンに伝える。
カニングハムのセミナーに参加したドニーは、彼をペテン師呼ばわりして騒動になり、コール校長はドニーを会場から連れ出す。
全てがデタラメだとカニングハムを非難するドニーは、グレッチェンから落ち着くようにと言われて、彼女にロベルタの本を見せる。
自分は支離滅裂な幻覚を見ると言うドニーは、同じことがこの本に書いてあるため、偶然とは思えないとグレッチェンに伝える。
翌日、タイムトラベルの入り口についてモニトフと話したドニーは、それは神の領域だと言われる。
神が時を支配しているとしたら、生き物には運命があり、それが目で見えるなら未来も見えるはずだというドニーの話を、モニトフは矛盾していると指摘する。
モニトフは、運命が映像として目に見えるということは、運命に背く選択もあり得るののだが、その選択の存在自体が運命に背いていることになると伝える。
神の媒介なら別であり、これ以上この件に関して話すと職を失うとモニトフに言われたドニーは、仕方なく納得してその場を去る。
翌日、歩道を歩いていたドニーは、落ちていた財布がカニングハムのものであったため、そこが彼の家であることを知る。
ロベルタの本をリリアンに見せたドニーは、みぞおちのあたりから物体が出てくる絵を確認しながら、自分が見たその液体のようなもののことを話す。
物体の後を追うと両親の部屋にたどり着いたのだが、何もなかったとドニーはリリアンに伝える。
グレッチェンと共にメガネ型の記憶発生装置”IMG”を科学の時間に発表したドニーは、裏に写真が貼ってあるそれを赤ん坊につけさせて、両親の好みで平和な風景や美しいものを記憶させることを皆に話す。
自然な発育には、闇についても記憶させることが必要だと考えなかったのかと意見するモニトフは、セスの発言を許す。
セスから、親が悪魔や死体の写真を見せたらどうなるのかと訊かれたグレッチェンは、リッキーから、父親が母親を刺したと言われて動揺する。
モニトフは、セスとリッキーを教室から追い出す。
教室を出たグレッチェンを気遣うドニーは、彼女からキスされる。
その夜、グレッチェンと共に”死霊のはらわた”を観に行ったドニーは、彼女が眠ってしまった後で、現れたフランクにウサギの着ぐるみを着る理由を尋ねる。
なぜ人間の着ぐるみを着るのかと言われたドニーは、それを脱ぐようにとフランクに伝える。
ウサギのマスクを外した、目を撃たれたフランク・アンダーソン(ジェームズ・デュヴァル)は、ドニーに謝罪する。
”フランク”はどうしたと訊かれたフランクは、父そして祖父の名前だと答える。
いつ消えてくれるのかと尋ねたドニーは、フランクから知っているはずだと言われ、スクリーンに”入り口”が現れる。
スクリーンがカニングハムの家に変わり、フランクから焼き尽くせと言われたドニーは、グレッチェンが眠っているのを確認して映画館を出る。
*「死霊のはらわた」と同時上映されているのは「最後の誘惑」。
その頃、校内のタレント・ショーが行われ、シェリータが舞台で踊りを披露する。
舞台裏ではファーマーが、サマンサや娘のベサニーのダンス・チームに指示を与える。
シェリータのパフォーマンスは終わり、司会のカニングハムはダンス・チームを紹介する。
両親とエリザベスが見守る前で、サマンサらは見事なダンスを披露する。
カニングハムの家に侵入したドニーは、火を放つ。
映画館に戻ったドニーは、目覚めたグレッチェンにキスする。
翌日、カニングハムの家の火事はニュースになり、隠し部屋が発見され、児童ポルノのグループに関係していたことが発覚した彼は逮捕される。
驚くエリザベスと共にそのニュースを見たドニーは微笑む。
1988年10月24日、あと6日。
コール校長から解雇を言い渡されたポメロイは校庭で叫び声をあげ、その姿をシェリータに見られる。
コール校長は、ダンス・チームがロサンゼルスで行われるタレント・キャラバンに出場することを校内放送で伝え、サマンサやファーマーらは喜ぶ。
ところが、ファーマーが信頼していたカニングハムが、児童ポルノの犯罪グループに関与していた疑いで起訴されることが新聞で報道される。
それを信じようとしないファーマーはローズを訪ね、カニングハムの釈放運動を行うために、ダンス・チームの引率を代わりに頼む。
エディが出張中であるために躊躇したローズは、ファーマーに説得される。
ドニーが描いた恐ろしいウサギの絵を見て驚いたローズは、ドニーにロサンゼルス行きのことを話す。
息子がサイコでは気の毒だと言われたローズは、素晴らしい息子だとドニーに伝える。
その後ドニーは、ロベルタ宛に手紙を書く。
1988年10月26日、あと4日。
学校を去るポメロイと話したダニーは、黒板に書かれた文字”Cellar Door/地下室の扉”について尋ねる。
有名な言語学者が、全ての英単語の組み合わせの中で最も美しいと考える言葉だとドニーに伝えたポメロイは、その場を去る。
ロッカーにいたシェリータに近寄り、いつかはきっと君にも幸せが訪れると伝えたドニーは、”黙って”と言って逃げ去った彼女が落したノートに、自分の名前が書いてあることに気づく。
リリアンの睡眠療法を受けたドニーは、学校を水浸しにして変態であるカニングハムの家に放火したことを話す。
孤独になるのが怖いので、フランクの指示に従うしかないと言うドニーは、彼の計画も分からないと伝える。
神の計画かと訊かれたドニーは、それを信じタイム・マシンを作ると伝えて、フランクが誰かを殺すと言いながら動揺して空が開くと話す。
もし空が開くならこの世に法則はなく、ドニーの記憶と選択と知人が残り、世界が終わるなら残るのはあなたとフランクだけで、他には誰もいないと伝えたリリアンはドニーを抱きしめ、彼は目覚める。
1988年10月29日、あと1日。
エリザベスからハーバード大学に合格したと言われたドニーは、両親が留守でハロウィンでもあるのため、パーティーを開くことを提案する。
その夜、パーティーを始めていたドニーは、現れたグレッチェンから、母がいなくなったことを知らされる。
家の中が荒らされ、警察に通報したら安全な場所に行くようにと言われたと話すグレッチェンは、犯人は義父だと言って動揺する。
ローズからの、ダンス・チームが準々決勝に進んだというメッセージを聴きながら、ドニーはグレッチェンと愛し合う。
今夜の便で帰ると言うローズは、空港に着くのは朝の8時半だというメッセージを残す。
1988年10月30日、あと6時間。
気分がおかしくなったドニーはキッチンに向かい、冷蔵庫に書かれた”フランクは来た、ビールを調達しに行く”というメモを確認する。
その場にいる者達の胸から出る物体を見ながら”地下室の扉”のことが頭に浮かんだドニーは、グレッチェンとロナルドとショーンと共に、自転車でロベルタの家に向かう。
ロベルタの家の地下室に入ったドニーとグレッチェンは、セスとリッキーに襲われる。
リッキーはグレッチェンを道路に投げ飛ばし、ロナルドとショーンを脅す。
ドニーにナイフを向けるセスに車が来たことを伝えたリッキーは、警察かもしれないと考える。
道路に立っていたロベルタを避けた車はグレッチェンを轢いてしまい、セスを追い払ったドニーは彼女に近づく。
車を運転していたウサギの着ぐるみのフランクは動揺し、ドニーは彼に発砲する。
翌朝、グレッチェンを抱きかかえて家に戻ったドニーは、空の異変に気づきながら、車で彼女を運ぶ。
その直後に、パトカーがダーコ家に到着する。
フランクから言われた、世界の終わりまでの時間をつぶやきながら、ドニーは異変が起きる空を見つめる。
搭乗する飛行機が衝撃を受け、驚いたローズはサマンサを抱きしめる。
飛行機から脱落したエンジンは、時空を超える。
エリザベスはデートから戻り、眠っていたドニーの部屋にエンジンが落下する。
居間でうたた寝をしていたエディ、ベッドにいたローズ、玄関のエリザベスは驚く。
1988年10月2日。
エディとローズ、エリザベスとサマンサは、エンジンの下敷きになって死亡したドニーが運び出される様子を見ながら涙する。
エンジンは敷地内から運び出され、自転車で現場付近を通ったグレッチェンは、その場にいた少年デヴィッド(スコッティ・リーヴェンワース)から、隣人がエンジンの下敷きになったことを知らされる。
名前を訊いたグレッチェンは、ドニー・ダーコだと言われ、友達かと訊かれたためにそれを否定する。
木にもたれながら放心状態でタバコを吸っていたローズは、手を振るグレッチェンに応える。