5169 Movies

セールスマンの死 Death of a Salesman (1951)

1949年に上演された、アーサー・ミラーの戯曲”セールスマンの死”を基に製作された作品。
息子の問題や過去にこだわる年老いたセールスマンの苦悩を描く、製作スタンリー・クレイマー、監督ラズロ・ベネディク、主演フレドリック・マーチミルドレッド・ダンノックケヴィン・マッカーシーキャメロン・ミッチェル他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト
監督:ラズロ・ベネディク
製作:スタンリー・クレイマー
原作:アーサー・ミラーセールスマンの死
脚本:スタンリー・ロバーツ
撮影:フランク・プラナー
編集
ハリー・W・ガースタッド
ウィリアム・A・ライオン
音楽:アレックス・ノース

出演
ウィリー・ローマン:フレドリック・マーチ
リンダ・ローマン:ミルドレッド・ダンノック
ビフ・ローマン:ケヴィン・マッカーシー
ハッピー・ローマン:キャメロン・ミッチェル
チャーリー:ハワード・スミス
バーナード:ドン・キーファー
ベン・ローマン:ロイヤルビール
スタンリー:ジェシー・ホワイト
ミス・フランシス:クレア・カールトン
ハワード・ワグナー:デヴィッド・アルパート

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1951年製作 115分
公開
北米:1951年12月20日
日本:1952年11月13日


アカデミー賞
第24回アカデミー賞
・ノミネート
主演男優(フレドリック・マーチ
助演男優(ケヴィン・マッカーシー
助演女優(ミルドレッド・ダンノック
撮影(白黒)・作曲賞(ドラマ・コメディ)


ストーリー
63歳になるセールスマンのウィリー・ローマン(フレドリック・マーチ)は、会社では雇われているだけの存在となり気力を失うものの、自分を人並以上の人間だと考える妄想の中に生きていた。
妻のリンダ(ミルドレッド・ダンノック)は、そんなウィリーの気持ちをよく理解していたが、ただ見守ることしかできなかった。
ウィリーは、思い込み頭が混乱すると、過去の幸せだった日々が心の中で甦り、冒険家である兄ベン(ロイヤルビール)が幻覚として現れ、勇気づけられ励ましてもらえるのだった。
夫妻には2人の息子がいたものの、長男のビフ(ケヴィン・マッカーシー)は、高校時代に自信を失い、以後、定職にもつかず放浪者のような生活をして、ウィリーにわだかまりを持っていた。
次男のハッピー(キャメロン・ミッチェル)は、関心があるのは女だけで、家族の問題には口出ししなかった。
久しぶりに戻ったビフは、正常とは思えないウィリーの様子を見て驚き、リンダと話すものの心ないことを口にしてしまい、これまでのことを嘆く母を悲しませる。
夜中に大声を出すウィリーの様子を見に来た隣人で友人のチャーリー(ハワード・スミス)だったが、まともとは思えないウィリーの言動に対処できない。
リンダから、ウィリーの気持ちを理解し、生活を正すよう説教されたビフは、ハッピーと共に運動具の販売を始める決心をして、その件を相談するために、知人である運動具店のオーナーに会うことを考えるのだが・・・。


解説 評価 感想

アーサー・ミラーの戯曲”セールスマンの死”(ピューリッツァー賞/戯曲部門受賞)を基に、製作スタンリー・クレイマー、監督ラズロ・ベネディク、主演フレドリック・マーチミルドレッド・ダンノックケヴィン・マッカーシーキャメロン・ミッチェルが共演した作品。

年齢と将来への不安と共に、息子の問題を抱えながら過去にこだわるセールスマンの苦悩を描くドラマ。

ラズロ・ベネディクは、エリア・カザンが演出した舞台劇をできるだけ忠実に再現しようとはした。
しかし、アーサー・ミラーのセリフを省略した箇所もあり、彼を失望させた。

舞台で主人公を演じて当たり役となったリー・J・コッブは、過去の左翼政治思想が問題視され、フレドリック・マーチが起用された。

本作は批評家から絶賛されるものの、主人公を社会の犠牲者としてではなく、狂人のように描写し過ぎたラズロ・ベネディクの演出は大衆には受け入れられず、興行的には失敗に終わった。

第24回アカデミー賞では、主演男優(フレドリック・マーチ)、助演男優(ケヴィン・マッカーシー)、助演女優(ミルドレッド・ダンノック)、撮影(白黒)、作曲賞(ドラマ・コメディ)にノミネートされた。
第9回ゴールデングローブ賞では、主演男優賞(ドラマ部門) フレデリック・マーチ、監督賞、撮影賞(白黒)、新人男優賞ケヴィン・マッカーシーを受賞した。

主演のフレドリック・マーチは、すべてにおいて生きる希望を失う初老の男性を熱演し、常に焦点が定まらないうつろな眼差しが印象に残る。

苦しむ夫の気持ちを理解し見守る妻を好演するミルドレッド・ダンノック、両親のために改心しようとするものの、希望も失う息子を見事に演ずるケヴィン・マッカーシー、その弟で女にしか関心がないキャメロン・ミッチェル、主人公の友人である隣人ハワード・スミス、その息子で弁護士のドン・キーファー、冒険好きの主人公の兄で幻覚と回想シーンでしか登場しないロイヤルビール、レストランのウェイター役ジェシー・ホワイト、主人公の女友だちクレア・カールトン、主人公の上司デヴィッド・アルパートなどが共演している。


Translate / 翻訳
About TMT        Privacy Policy        Sitemap
That's Movie Talk! © 2022