一卵生双生児の産婦人科医兄弟が正体を明かさず患者である女優と関係したことから一心同体であった絶妙なバランスが崩れる姿を描く、製作、監督、脚本デヴィッド・クローネンバーグ、主演ジェレミー・アイアンズ、ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド他共演の心理サスペンス。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
製作総指揮
シルヴィオ・タベット
ジェームズ・G・ロビンソン
ジョー・ロス
製作
マーク・ボイマン
デヴィッド・クローネンバーグ
原作
バリ・ウッド
ジャック・ギースランド
”Twins”
脚本
デヴィッド・クローネンバーグ
ノーマン・スナイダー
撮影:ピーター・サシツキー
編集:ロナルド・サンダース
音楽:ハワード・ショア
出演
エリオット・マントル/ビヴァリー・マントル:ジェレミー・アイアンズ
クレア・ニヴォー:ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド
ケアリー・ウィーラー:ハイディ・フォン・パレスク
ローラ:シャーリー・ダグラス
アンダース・ウォレック:スティーヴン・ラック
ミムジー:ジル・ヘネシー
コーラル:ジャクリーン・ヘネシー
ダヌー:バーバラ・ゴードン
カナダ/アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1988年製作 115分
公開
北米:1988年9月23日
日本:1989年6月10日
北米興行収入 $8,038,510
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1988年、カナダ、トロント。
一卵双生児の兄弟であるエリオットとビヴァリー・マントル(ジェレミー・アイアンズ)は、産婦人科医を開業していた。
兄エリオットは社交的で野心家、弟のビヴァリーは内気な努力家であり正反対な正確だったが、両者はバランスよく仕事をこなし、順調に地位を築いていく。
ある日、女優のクレア・ニヴォー(ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド)の診察をしたビヴァリーは、彼女の子宮が3つに分かれていることに気づく。
ビヴァリーにそれを知らされたエリオットは、出かける予定を先延ばしして、興味津々、有名女優クレアの元に向かう。
エリオットは、自分が双子の兄だとは語らないまま、クレアを診察して、その後、食事を共にし、彼女のアパートで愛し合い帰宅する。
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*(簡略ストー リー)
カナダ、トロント。
産婦人科の開業医として名高い、一卵生双生児の兄弟、エリオットとビヴァリー・マントルは、順風満帆な人生を送っていた。
兄エリオットは社交的で野心家、弟ビヴァリーは内気な努力家、正反対な正確ではあったが、両者はバランスよく仕事をこなしていた。
ある日ビヴァリーは、女優のクレア・ニヴォーを診察し、彼女の子宮が3つに分かれていることに気づく。
それを知ったエリオットは、興味本位で、自分を兄だと明かさずにクレアを診察し、彼女と親交を深め愛し合ってしまう。
翌日は、ビヴァリーがクレアと付き合うのだが、彼女は、子供が産めないことを確認し、今まで、手当たり次第に男を求めたことを彼に伝える。
しかし、両者と愛し合うクレアは、親しくなるに連れて相手の異変に気づき、知人との会話で、自分が双子の兄弟と付き合っていたことに気づく。
真実を追究された兄弟だったが、クレアに見限られたビヴァリーは、それを苦にして情緒不安定となり生活は乱れ、薬に依存していく・・・。
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エリートである双子の産婦人科医の、垢抜けたライフスタイル、そのクリニックや手術着までが洗練されている描写の前半から、兄弟の生き方のバランスが崩れ、それが崩壊する様が実に恐ろしい。
主演のジェレミー・アイアンズが二役ということで、序盤では、同じ場面で両者が微妙に入れ替わり、双子を映し出す映像に感心してしまう。
中盤からは、視覚効果を使い、全く違和感を感じさせない二人の描写も見事な、鬼才デヴィッド・クローネンバーグのこだわりが随所に垣間見られる仕上がりとなっている。
観ている方も時々見分けがつかなくなってしまう、結局は、結合双生児のように、同一の心理状態のまま、同じ道をたどり一生を終わる兄弟を演ずる、演技派ジェレミー・アイアンズの熱演を堪能できる作品でもある。
兄弟の絶妙なバランスが崩れるきっかけとなる、二人と関係を持つ女優ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド、彼女の知人シャーリー・ダグラス、兄エリオットの恋人ハイディ・フォン・パレスク、メタル・アーティストのスティーヴン・ラック、エスコート・サービスの双子ジル・ヘネシーとジャクリーン・ヘネシーの実の姉妹などが共演している。