2006年に公開された「アドレナリン」の続編。
強靭な心臓を奪われた殺し屋が、人工心臓を埋め込まれたまま自分の心臓を追い取り戻すまでを描く、製作、監督、脚本マーク・ネヴェルダインとブライアン・テイラー、主演ジェイソン・ステイサム、エイミー・スマート、クリフトン・コリンズJr.、デヴィッド・キャラダイン他共演のアクション・ブラック・コメディ。
・アクション/アドベンチャー
■ スタッフ キャスト ■
監督
マーク・ネヴェルダイン
ブライアン・テイラー
製作
トム・ローゼンバーグ
ゲイリー・ルチェシ
スキップ・ウィリアムソン
リチャード・ライト
製作総指揮
マーク・ネヴェルダイン
ブライアン・テイラー
エリック・リード
デヴィッド・ルービン
マイケル・パセオネック
ピーター・ブロック
マイケル・デイヴィス
脚本
マーク・ネヴェルダイン
ブライアン・テイラー
撮影:ブランドン・トゥロスト
編集:フェルナンド・ヴィレナ
音楽:マイク・パットン
出演
シェブ・チェリオス:ジェイソン・ステイサム
イヴ・リドン:エイミー・スマート
エル・ウロン:クリフトン・コリンズJr.
ヴィーナス:エフレン・ラミレッツ
リア:バイ・リン
プーン・ドン:デヴィッド・キャラダイン
ドク・マイルズ:ドワイト・ヨーカム
ダーク・チョコレート:ジュラン・チディ・ヒル
リッキー・ヴェローナ:ホセ・パブロ・カンティーロ
オーランド:レノ・ウィルソン
ドン・キム:キーオニー・ヤング
ジョニー・ヴァン:アート・シュー
チコ:ジョセフ・ジュリアン・ソリア
ランディ:コリー・ハイム
カレン・チェリオス:ジェリ・ハリウェル
精神科医:ローレン・ホリー
医師:グレン・ハワートン
フィッシュ・ハルマン:ジョン・デランシー
アメリカ 映画
配給 ライオンズゲート
2009年製作 96分
公開
北米:2009年4月17日
日本:2009年9月26日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $13,684,250
世界 $34,560,580
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ロサンゼルス。
毒薬投与事件で復讐を果たし、ヘリコプターから落下した殺し屋シェブ・チェリオス(ジェイソン・ステイサム)は、路上の車がクッションになり九死に一生を得る。
チャオニーズ・マフィアに連れ去られたチェリオスは手術を受け、心臓を摘出される。
毒薬の死の危機を回避した強靭なチェリオスの心臓は、ある人物に移植されることになる。
代わりにチェリオスの体に埋め込まれたのは、バッテリー式の人工心臓だった。
それを知ったチェリオスはその場から逃れ、恋人のイヴ・リドン(エイミー・スマート)に電話をするものの、その番号は使われていなかった。
男達を数人殺し、心臓を所持する男ジョニー・ヴァン(アート・シュー)の居場所を知ったチェリオスは、車を奪ってその場に向かおうとする。
...全てを見る(結末あり)
バッテリーがなくなったことに気づいたチェリオスは苦しくなり、車の配線から充電して走り出す。
チェリオスから電話を受けたドク・マイルズ(ドワイト・ヨーカム)は、彼が生きていたために驚き、人工心臓のことを知らされる。
人工心臓の寿命は2日が限度だと伝えたマイルズは、自分の心臓を見つけるようチェリオスに指示する。
マイルズは人工心臓の構造を説明して、定期的に体に帯電させる必要があることをチェリオスに伝える。
並走する車の男に向かおうとする場所を聞いていたチェリオスは、中央分離帯に衝突して車の外に放り出され、バッテリーが壊れてしまう。
男達の車のバッテリーからケーブルで体に電気を送ったチェリオスは、現場まで一気に走る。
売春クラブだったその場で暴れたチェリオスは、ジョニーに逃げられてしまう。
チェリオスは、ジョニーが近くのストリップ・バーにいることを売春婦のリア(バイ・リン)から知らされる。
プエルトリコ系ギャングのチコ(ジョセフ・ジュリアン・ソリア)に捕えられたジョニーは、チェリオスの居場所を訊かれるものの吐こうとしない。
脅されたジョニーは、仕方なく取引する。
その場でイヴがダンサーをしていることを知ったチェリオスは、自分が生きていたことに驚く彼女に、心臓を捜す手伝いをしてほしいと伝える。
チェリオスに絡むリアに殴られたために、仕返しをして叩きのめしたイヴは、チェリオスと共に店を出ようとする。
現れたリッキーと撃ち合いになったチェリオスは、一人の男を脅して、ボスがエル・ウロン(クリフトン・コリンズJr.)、別名フェレットだということを知る。
イヴと共に店を出たチェリオスは、駆けつけた警官と格闘になる。
苦しくなったチェリオスは、警官のスタンガンの電流で回復して、パトカーを奪い逃走する。
パトカーに乗っていたダンサーから、ジョニーが競馬場にいると言われたチェリオスは、マイルズに電話をして電池パックを失ったことを伝える。
皮膚に電撃を加えるようにと言われたチェリオスは、パトカーを降りて、警官に追われながら公園に向かう。
犬の首輪に電気を流す装置を試していた男達からそれを奪ったチェリオスは、警官に囲まれてしまう。
バイクで現れた、死んだはずのケイロに助けられたチェリオスは、彼がケイロの弟ヴィーナス(エフレン・ラミレッツ)だと知らされる。
ヴィーナスが”FBT”という病気で、突然ひきつけを起こすことを知ったチェリオスは、”ハリウッドパーク競馬場”に用があることを伝える。
ひきつけを起こしたヴィーナスは転倒してしまい、チェリオスは、ケイロの仇を討ちたいヴィーナスに、相手は始末したことを知らせる。
チェリオスは、身内が仇を討たなければ意味がないと言うヴィーナスに、フェレットという謎の男がいることを伝える。
それがスペイン語でエル・ウロンだと言うヴィーナスに、復讐したければその男を捜せと指示する。
ハリウッドパーク競馬場。
マイルズに電話をしたチェリオスは、肌の接触で静電気が起きると言われる。
その場にいた老女に体を摺り寄せたチェリオスは、ジョニーを目撃する。
チェリオスは現れたイヴに、摩擦を起こせとマイルズから言われたと伝える。
閃いたイヴはチェリオスに迫り、二人はコースに入ってしまい、その場で愛し合う。
観衆の歓声を受けた二人は激しく愛し合い、回復したチェリオスはジョニーを追う。
ジョニーが乗った車に飛び移ったチェリオスは振り落されてしまい、警備員に捕まりそうになるが、その場に現れたドン・キム(キーオニー・ヤング)から、リムジンに乗るよう指示される。
同じ中国人に心臓を奪われたことをドン・キムに伝えたチェリオスは、それが何を意味するか分かるのかと言われる。
一緒にいたヴィーナスは、ひきつけを起こしたために車から放り出され、ドン・キムは、心臓を奪われた理由をチェリオスに話す。
マフィアの創始者である100歳と言われているプーン・ドン(デヴィッド・キャラダイン)が危篤となり、心臓移植が必要となったために、毒に耐えたチェリオスの強靭な心臓が選ばれたと言うことだった。
自分をブーン・ドンに渡せば莫大な報酬が得られることを知ったチェリオスは、ドン・キムらを殺して、高電圧の配電盤に触れてその場から走り去る。
チェリオスを捕えられなかったチコを追及するエル・ウロンは、責任を取らせて、次回はしくじるなと命ずる。
イヴがチェリオスを追うのを止めさせようとした、彼女と付き合っていたランディ(コリー・ハイム)だったが、叩きのめされてしまう。
ギャングのオーランド(レノ・ウィルソン)に電話をしたヴィーナスは、助けを求めてエル・ウロンを捜していることを伝える。
救急車に飛び乗ったチェリオスは、救命士に銃を向けて人工心臓の電池パックを手に入れる。
ジョニーを見つけたチェリオスは救急車を降り、彼に気づいたリアは、路上に出て車に轢かれてしまう。
チェリオスに脅されてエピネフリンを渡したことがトラウマになっていた医師(グレン・ハワートン)は、精神科医(ローレン・ホリー)のセラピーを受けていたが、ジョニーの流れ弾が頭部に当たり即死する。
ジョニーを叩きのめしてアイスボックスの中身を確認したチェリオスは、心臓が入っていないことを知る。
マイルズに電話をしたチェリオスは、3週間前に心臓がプーン・ドンに移植されたことを知らされ、手を打ってあると言われる。
チェリオスはプーン・ドンの居場所を聞き出そうとするが、ジョニーは、現れたチコに射殺される。
殴られたチェリオスは、エル・ウロンの元に連れて行かれる。
マイルズの助手ダーク・チョコレート(ジュラン・チディ・ヒル)は、相手にする女を探していたプーン・ドンに近づく。
無事だったリアに出くわし兄の仇を討つことを伝えたヴィーナスは、オーランドと合流する。
逮捕されたイヴは、チェリオスのことで尋問されるものの保釈される。
サンタカタリナ島。
エル・ウロンの元に連れて行かれたチェリオスは、彼がリッキーとアレックスのヴェローナ兄弟の兄だったことを知る。
チェリオスは、ヴェローナ(ホセ・パブロ・カンティーロ)が、首だけで液体の中で生きている姿を見せられ、バッテリーを外される。
エル・ウロンに痛めつけられたチェリオスだったが、その場にオーランドとヴィーナスらが現れて銃撃戦になる。
プーン・ドンはダーク・チョコレートの部屋に連れて行かれるが、そこには手術の準備をしたマイルズが待っていた。
ヴェローナの首を装置から外したチェリオスは、それをプールに蹴り入れる。
気分が悪くなったチェリオスは、電柱に登って体に電流を流し、炎に包まれながらエル・ウロンを叩きのめして殺す。
マイルズの手術で心臓が元に戻ったチェリオスだったが、意識が回復しなかったためにイヴは悲しむ。
イヴとマイルズがその場を去った後、チェリオスは目を開ける。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
ロサンゼルス。
毒を投与された事件で復讐を果たし、ヘリコプターから落下した殺し屋シェブ・チェリオスは九死に一生を得る。
チャイニーズ・マフィアの長老プーン・ドンは、毒に耐えた強靭なチェリオスの心臓を摘出して移植することを考える。
心臓を摘出されたチェリオスは、人工心臓を埋め込まれたことを知り、その場を脱出する。
医師マイルズに電話をして状況を説明したチェリオスは、体の帯電を維持しながら、自分の心臓を持ち去ったチャイニーズ・マフィアのジョーを追うのだが・・・。
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毒薬を投与された前作「アドレナリン」(2006)では、アドレナリンを分泌させるために興奮状態を保ち続けた主人公が、今回は、人工心臓を動かすための電流を得るために苦労しながら、過激な行動を繰り広げる内容になっている。
本作はアドレナリンとは全く関係ない物語なのだが、前作でそれを邦題にしてしまったため、使わざるを得なかったということなのだろう。
それはともかく、人工心臓を動かす電流のチャージが必要という状況下での主人公の行動は、前作を上回りパワーアップしている。
また、セックス・シーンや残虐シーンなどもお構いなしに登場する描写はかなり過激だ。
前作同様、絶命寸前の主人公が生存している様子で終わるラストだけに、次回作の製作も期待される。
前回の危機を上回る状況に追い込まれながら、目的を果たす殺し屋を熱演するジェイソン・ステイサム、その恋人のエイミー・スマート、殺された兄弟の復讐のため主人公を追うプエルトリコ系マフィアのボス、クリフトン・コリンズJr.、前作では殺された兄を演じたエフレン・ラミレッツ、主人公に付きまとう売春婦バイ・リン、主人公の心臓を移植するチャイニーズ・マフィアの長老デヴィッド・キャラダイン、主人公に協力する医師ドワイト・ヨーカム、その助手ジュラン・チディ・ヒル、ホセ・パブロ・カンティーロ、主人公に加勢する、前作にも登場したギャングのレノ・ウィルソン、前作で主人公の宿敵を演じ、本作では首だけが登場するホセ・パブロ・カンティーロ、チャイニーズ・マフィアのボス、キーオニー・ヤング、チャイニーズ・マフィアのギャング、アート・シュー、エル・ウロン(クリフトン・コリンズJr.)の手下ジョセフ・ジュリアン・ソリア、イヴ(エイミー・スマート)と付き合っていた男コリー・ハイム、少年時代の主人公の母親ジェリ・ハリウェル、精神科医のローレン・ホリー、彼女のセラピーを受ける、前作で主人公に脅される医師グレン・ハワートン、ニュース・キャスターのジョン・デランシー、などが共演している。