「エイリアン」シリーズ第4作。 クローンで再生された死んだはずの主人公が地球に帰還するまでを描く、監督ジャン=ピエール・ジュネ、主演シガニー・ウィーバー、ウィノナ・ライダー、ロン・パールマン、ダン・ヘダヤ、ブラッド・ドゥーリフ共演のSFアクション。 |
・SF
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
製作
ゴードン・キャロル
デイヴィッド・ガイラー
ウォルター・ヒル
ビル・バダラート
脚本:ジョス・ウェドン
撮影:ダリウス・コンジ
編集:ハーヴ・シュナイド
音楽:ジョン・フリッゼル
出演
エレン・リプリー:シガニー・ウィーバー
アナリー・コール:ウィノナ・ライダー
ジョナー:ロン・パールマン
マーティン・ペレス将軍:ダン・ヘダヤ
メイソン・レン博士:J・E・フリーマン
ジョナサン・ジェディマン博士:ブラッド・ドゥーリフ
フランク・エルジン:マイケル・ウィンコット
ヴリース:ドミニク・ピノン
クリスティー:ゲイリー・ドゥーダン
ヴィンセント・ディステファノ:レイモンド・クルス
ラリー・パーヴィス:リーランド・オーサー
サブラ・ヒラード:キム・フラワーズ
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1997年製作 108分
公開
北米:1997年11月26日
日本:1998年4月25日
製作費 $70,000,000
北米興行収入 $47,748,600
世界 $161,295,660
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
USM(連合軍)実験用大型宇宙船オーリガ。
200年前、エイリアン・クイーンの胚を体内に宿したまま命を絶ち、血液サンプルからクローン再生で生き返ったエレン・リプリー(シガニー・ウィーバー)の体内から、研究者のジョナサン・ ジェディマン博士(ブラッド・ドゥーリフ)やメイソン・レン博士(J・E・フリーマン)らによって、エイリアンの幼生が取り出される。
再生され、そのまま成人の機能を取り戻したリプリーは、一部の過去の記憶は壊れていたが、エイリアンの凶暴性は引き継いでいた。
船長のマーティン・ペレス将軍(ダン・ヘダヤ)は、生物兵器としてエイリアンを利用しようと企んでいたのだ。
やがて、民間の貨物輸送船ベティがオーリガに到着し、ペレズはリーダーのフランク・エルジン(マイケル・ウィンコット)と取引して、誘拐してきた冷凍睡眠中の宇宙船乗組員をエイリアンの宿主にしようとする。
エルジンは、新クルーのアナリー・コール(ウィノナ・ライダー)が、自分達の行動に気づいていることをペレズに伝える。 ベティの乗組員はリプリーをからかうが、彼女は、巨漢のジョナー(ロン・パールマン)らを簡単にのしてしまう。 コールは、独房監禁中のリプリーがエイリアンの宿主だと気づき、今までの経緯を聞かされる。 レン博士は、ベティの乗組員をテロリストだと思い威嚇するが、彼らは博士を人質にとり船を占領しようとする。 同じ頃、保管されていたエイリアンが仲間を殺し、その酸性血液で船内を溶かして逃亡してしまう。 そして、ペレス将軍を含むオーリガの乗組員は、エイリアンに殺されていく。 エルジンも殺され、独房を脱出したリプリーとベティの乗組員は行動を共にしようとするが、コールが、エイリアンの宿主である彼女を警戒する。 オーリガは、緊急事態になった場合に自動操縦で地球に向かうようプログラムされてあり、残された時間はあと3時間だった。 リプリーは、レンやジェディマンが行った実験により、奇形となったクローンを焼き払う。 その後、一行は宿主にされた生存者ラリー・パーヴィス(リーランド・オーサー)を見つけて、コールが、冷凍後にエイリアンの摘出手術をすることで、彼も同行することになる。 一行は、ベティに向かうためにオーリガ船内をさ迷うが、水中を通る際、サブラ・ヒラード(キム・フラワーズ)が犠牲になり、ようやく脱出した先がエイリアンの巣だった。 その場を切り抜けた際、レンがコールを射殺てしリプリーらを閉じ込めてしまう。 足の不自由な、ヴリース(ドミニク・ピノン)を背負っていたクリスティー(ゲイリー・ドゥーダン)は、彼を救うために自ら命を絶つ。 そこに、死んだはずのコールが現れ、リプリーらを救出するのだが、実は彼女はアンドロイドだった。 コールはコンピュータを操作し、ベティを乗っ取ろうとするレンを妨害する。 リプリーに心を許したコールは、彼女を殺すために来たことと、エイリアンやベティの闇取引を知ったことを話す。 ベティに乗り込もうとした一行だったが、リプリーがエイリアンにさらわれ巣に運ばれてしまう。 一行はベティに乗り込むが、その場にいたレンが、冷凍されようとしていたパーヴィスを銃撃し、コールに銃を向ける。 ジョナーとヴィンセント・ディステファノ(レイモンド・クルス)は仕方なく銃を置くが、パーヴィスに異変が起きて、彼はレンを襲う。 パーヴィスの体内からエイリアンが飛び出し、コールらは彼らを含めてそれに銃撃を加える。 エイリアンの巣では、人間のDNAを持ったエイリアン・クイーンが、中性である新種を産み落としていた。 新種のエイリアンはエイリアン・クイーンを殺し、リプリーを母親だと思い彼女に近づく。 エイリアンが捕獲されていたジェディマンに襲い掛かる隙に、リプリーは、その場を逃れベティに乗り込む。 コールが、開いていたハッチを閉めにいくが、侵入していたエイリアンに気づき、その場に向かったディステファノが殺される。 エイリアンはコールに襲い掛かるが、リプリーが自分の血液で窓に穴を開け、エイリアンを宇宙に放出する。 オーリガは地球に衝突し、ヴリースとジョナーが操縦するベティは大気圏に突入して、無事に帰還する。 人間ではないリプリーとコールが、地球を危機から救ったのだった。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「エイリアン」(1979)
・「エイリアン2」(1986)
・「エイリアン3」(1992)
・「エイリアン4」(1998)
・「プロメテウス」(2012)
・「エイリアン: コヴェナント」(2017)
・「エイリアン:ロムルス」(2024)
*(簡略ストー リー)
大型宇宙船オーリガで、200年前に死んだはずのエレン・リプリーがクローン再生で生き返る。
ジェディマンとレンの両博士は、リプリーに宿るエイリアンの幼生を摘出する。
船長のペレス将軍は、エイリアンを生物兵器として利用しようとしていた。
民間貨物輸送船ベティが到着して、リーダーのエルジンは、誘拐してきた冷凍睡眠中の者達をペレスに引渡し、彼らをエイリアンの宿の主にしようとする。
記憶が一部壊れていたリプリーだったが、彼女はエイリアンの凶暴性を引き継いでいた。
やがて、ベティの乗組員コールは、リプリーが、エイリアンの宿主だったことに気づき、今までの経緯を確かめる。
その後。ベティの乗組員は、レンを人質にして船を占拠しようとする。
その頃、成長して保管されていたエイリアンは脱出し、次々と乗組員に襲い掛かる。
やがて異常事態が発生し、オーリガは自動操縦で地球に向かうことになり、リプリーを含めた人間と、エイリアンの戦いが再び始まる・・・。
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復活を意味する”Resurrection”が原題につくように、3作目で自ら命を絶った主人公リプリーが、クローン技術で復活して、アンドロイドや人間と共に、エイリアンから地球を救うために戦うという姿を描いたSFアクション大作。
また、前作で完結したと思わせた、シリーズの再登場という意味も原題は含んでいる。
リプリー自身が、エイリアンだということを自覚しながら戦いに挑むストーリーは、今までとは違う新鮮味がある。
エイリアン自体も、水中を泳いだりするシーンもあり、なかなか興味深い作りになっている。
フランス人監督ジャン=ピエール・ジュネにとっては、これがハリウッドデビューとなる。
アクションシーンなどでもかなり迫力があり、細やかな演出も見せてくれる。
北米興行収入は約4800万ドルに留まるが、全世界では約1億6100万ドルのヒットとなった。
もう飽き飽きしているようだったこの役を、上記の通り新鮮味があるため引き受けたシガニー・ウィーバーは、醜いエイリアンに対して母性を示したりもする。
暗い雰囲気のウィノナ・ライダーは、作品のイメージに合っていて、実はアンドロイドだというところも驚かせてくれる。
ベティ乗組員である巨漢のロン・パールマン、呆気なくエイリアンの犠牲になるオーリガの船長ダン・ヘダヤ、黒幕的存在の博士J・E・フリーマン、エイリアンをからかい、結果的に最初の犠牲者になる博士ブラッド・ドゥーリフ、ベティ乗組員マイケル・ウィンコット、ドミニク・ピノン、ゲイリー・ドゥーダン、レイモンド・クルス、キム・フラワーズ、そして、誘拐されエイリアンの宿主にされるリーランド・オーサーなど個性派俳優が顔を揃えている。