![]() |
妻と愛人に殺されそうになった実業家の運命を描く、監督アーサー・ルービン、主演ブライアン・ドンレヴィ、エラ・レインズ、チャールズ・コバーン、ヘレン・ウォーカー、アンナ・メイ・ウォン他共演のフィルム・ノワール。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:アーサー・ルービン
製作:レオ・C・ポプキン
脚本
ジェイ・ドラットラー
ドロシー・ダベンポート
撮影:アーネスト・ラズロ
編集:アーサー・H・ネーデル
音楽:ミシェル・ミシュレ
出演
ウォルター・ウィリアムズ:ブライアン・ドンレヴィ
マーシャ・ピーターズ:エラ・レインズ
トム・クインシー警部補:チャールズ・コバーン
アイリーン・ウィリアムズ:ヘレン・ウォーカー
スー・リン・チョン:アンナ・メイ・ウォン
キャラハン警部:ロバート・ワーウィック
ダーシー:クラレンス・コルブ
エルドレッジ:アート・ベイカー
検察官:ウィリアム・ライト
キング夫人:メエ・マーシュ
本人:シーラ・グレアム
ジム・トーレンス:トニー・バレット
ア・シン:フィリップ・アーン
エド:グレン・ヴァーノン
ミス・リビア:リンダ・レイトン
判事:ジェイソン・ロバーズSr.
ヘンリー・ベンダー医師:アースキン・サンフォード
アパートのマネージャー:ルース・ロビンソン
バーク:ルシウス・クック
引っ越し業者:トム・グリーンウェイ
引っ越し業者:ベン・ウェルデン
ベンおじさん:ジョエル・フリードキン
ホテルの従業員:ジョー・カーク
指紋鑑定士:ウィリアム・ルール
デラ:メアリー・ランダ
アイリーンの弁護士:ハリー・チェシャー
アメリカ 映画
配給 ユナイテッド・アーティスツ
1949年製作 111分
公開
北米:1949年4月1日
日本:未公開
製作費 $900,000
■ ストーリー ■
サンフランシスコ。
億万長者の実業家ウォルター・ウィリアムズ(ブライアン・ドンレヴィ)は、取締役会を自分の意のままに操っていた。
ウォルターは、美しい妻アイリーン(ヘレン・ウォーカー)を愛し、なに不自由なく暮らしていた。
ある日、歯痛だというアイリーンの様子を見に行ったウォルターは、デンバーに用があることを伝え、彼女と途中で待ち合わせて、タホ湖で休暇を過ごすことにする。
歯痛を装っていたアイリーンは、ウォルターが去った後、愛人のジム・トーレンス(トニー・バレット)に電話をする。
待ち合わせ場所に向かったウォルターは、アイリーンが来ていないために自宅に電話し、彼女の歯の状態が良くないことを知る。
ウォルターは戻ろうとするが、アイリーンから、イリノイのおばのお気に入りの甥ジムをデンバーまで乗せて行ってほしいと頼まれる。
車の場所にいたジムを乗せたウォルターは出発し、途中でダイナーに寄り、自分だけ食事をする。
眠ると言って車に残っていたジムは、後輪のタイヤの空気を抜き、戻ってきたウォルターと運転を代わる。
暫く峠を走り車を止めたジムは、ウォルターにパンクしていることを知らせる。
タイヤを交換したジムは、レンチでウォルターの頭を殴る。
ジムは、故障だと思い車を止めて声をかけてくれた男性に問題ないと伝える。
男性が走り去った後でジムは、ウォルターを土手の斜面に落とす。
車のキーがないことに気づいたジムは、倒れているウォルターの場所に向かいキーを持って戻る。
そこに引っ越し業者のトラックが通りがかり、声をかけられたジムは、慌ててその場から走り去る。
焦るジムは、スピードを出し過ぎてタンクローリーと正面衝突し崖下に転落する。
その頃アイリーンは、オークランドのホテルでジムを待つが、彼は現れない。
意識が戻ったウォルターは、殴られる前にジムが言った言葉を思い出し、彼とアイリーンに騙されたと考える。
土手を登ったウォルターは、引っ越し業者のトラックの荷台に何とか乗り込み、街に向かおうとするのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
「オペラの怪人」(1943)などのアーサー・ルービンが監督し、主演はブライアン・ドンレヴィ、エラ・レインズ、チャールズ・コバーン、ヘレン・ウォーカー、アンナ・メイ・ウォンなどが共演した作品。
妻と愛人に殺されそうになった実業家の運命を描くフィルム・ノワール。
平凡な一市民でなく、大企業を経営する実力者が、記憶を失ったわけでもなく、田舎町で整備工となるという展開はあまりにも不自然だ。
自分が死亡したと報道されたとしても、愛する妻に裏切られたことに対し、街に戻って事態に対処すればいいだけだ。
そんな日和見主義的な展開ではあるものの、その田舎町での主人公と人々との交流などが実に興味深く描かれ、終盤は怨念が絡むドラマとして盛り上がり、ユーモアをまじえたアーサー・ルービンの軽快な演出が見どころの作品でもある。
主演のブライアン・ドンレヴィは、愛する妻に裏切られ、様々な体験をしながら事態に対処する実業家を熱演している。
主人公に優しく接し親交を深める、ガソリンスタンドの経営者である戦争未亡人のエラ・レインズ、事件を担当して解決する警部補をいい味で演ずるチャールズ・コバーン、主人公を裏切り殺そうとする妻のヘレン・ウォーカー、彼女のメイド、アンナ・メイ・ウォン、捜査を指揮する警部のロバート・ワーウィック、主人公の会社の役員クラレンス・コルブ、主人公の弁護士アート・ベイカー、検察官のウィリアム・ライト、マーシャ(エラ・レインズ)の母親メエ・マーシュ、本人役のシーラ・グレアム、アイリーン(ヘレン・ウォーカー)の愛人で主人公を殺そうとするトニー・バレット、スー・リン(アンナ・メイ・ウォン)の伯父フィリップ・アーン、マーシャの知人グレン・ヴァーノン、電話交換手のリンダ・レイトン、判事のジェイソン・ロバーズSr.、主人公を診察するアースキン・サンフォード、アパートのマネージャー、ルース・ロビンソン、引っ越し業者のトム・グリーンウェイとベン・ウェルデン、マーシャのおじジョエル・フリードキン、ホテルの従業員ジョー・カーク、指紋鑑定士のウィリアム・ルール、主人公の秘書メアリー・ランダ、アイリーンの弁護士ハリー・チェシャーなどが共演している。