1920年代末の禁酒法時代のギャング同士の抗争を描く、製作、監督、脚本コーエン兄弟、ガブリエル・バーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、アルバート・フィニー、ジョン・タトゥーロ共演の犯罪ドラマ。 |
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■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョエル・コーエン
製作:イーサン・コーエン
脚本
ジョエル・コーエン
イーサン・コーエン
撮影:バリー・ソネンフェルド
編集:マイケル・R・ミラー
音楽:カーター・バーウェル
出演
ガブリエル・バーン:トム・レーガン
マーシャ・ゲイ・ハーデン:ヴァーナ・バーンバウム
アルバート・フィニー:レオ・オバノン
ジョン・タトゥーロ:バーニー・バーンバウム
ジョン・ポリト:ジョニー・キャスパー
J・E・フリーマン:エディ・デイン
スティーヴ・ブシェミ:ミンク
マイケル・バダルコ:キャスパーの運転手
マイケル・ジェッター:アドルフ
フランシス・マクドーマンド:市長秘書
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1990年製作 114分
公開
北米:1990年9月22日
日本:1991年6月
製作費 $14,000,000
北米興行収入 $5,080,410
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1929年、アメリカ東部。
町を牛耳るアイルランド系ギャングのボス、レオ・オバノン(アルバート・フィニー)は、彼の息のかかるイタリア系の大物ジョニー・キャスパー(ジョン・ポリト)の愚痴を聞かされる。
八百長の情報を流し、キャスパーから手数料だけを取り、儲けさせないノミ屋のバーニー・バーンバウム(ジョン・タトゥーロ)を、彼は殺すというのだ。
それを許そうとしないレオは、キャスパーを一蹴するのだが、右腕のトム・レーガン(ガブリエル・バーン)は、彼を警戒するようボスに助言する。
弟バーニーを守るために、仕方なくレオの愛人になっていたヴァーナ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)は、トムと一夜を共にする。
その後、ヴァーナが消えたと言って、レオがトムの元を訪ねてくる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
1929年、アメリカ東部。
町を牛耳る、アイルランド系ギャングのボス、レオは、息のかかるイタリア系の大物キャスパーから、自分に儲けさせようとしないノミ屋のバーニー殺害について愚痴を聞かされる。
レオはそれを許さずに、右腕トム・レーガンは、ボスにキャスパーを警戒するよう助言する。
弟バーニーを守るため、仕方なくレオの愛人になっていた ヴァーナは、実はトムと愛し合う仲だった。
キャスパーの手下に襲われたレオは、何とか難を逃れ、その後ヴァーナとの結婚を考える。
しかし、トムはヴァーナとの関係を告白し、憤慨したレオは彼を追放してしまう。
その後、キャスパーの手下になったトムは、命の保障を得て、バーニーの殺害を命ぜられるのだが・・・。
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コーエン兄弟の、フィルム・ノワールへの想いを込めた、独特のえぐさとユーモアのバランスが絶妙で、彼らの初期作品の中での秀作と言える。
興行的には成功した作品ではないが、各国の映画祭などで高く評価された作品でもある。
後にコーエン兄弟作品の常連となる、ジョン・タトゥーロ、ジョン・ポリト、スティーヴ・ブシェミなどの個性派俳優の魅力が、ニヒルを通す主人公のガブリエル・バーンをも上回る印象を受ける。
”ミラーの十字路”の曇り空をはじめ、全体的にしっとりとした雰囲気で映し出されるバリー・ソネンフェルドの映像感覚や、コーエン兄弟作品の全てを担当するカーター・バーウェルの音楽も素晴らしい。
ギャングのボスの参謀として、やや”決めすぎ”という感じもするガブリエル・バーン、これが出世作と言っていい、貫禄あるマーシャ・ゲイ・ハーデン、ユーモア、臆病さ、強かさ、全てにおいてコーエン作品にマッチするジョン・タトゥーロ、ギャングのドンを狙うジョン・ポリトと、組織を仕切るボス、アルバート・フィニー、用心棒のJ・E・フリーマン、ほんの端役ながら、強烈な印象を残すスティーヴ・ブシェミ他、ジョエル・コーエンの現在の妻フランシス・マクドーマンド、マイケル・ジェッターなども出演している。