二階に上がりマゴリアムに朝の挨拶をしたマホーニーは、転職の話をするのだが、店の資産を知るために会計士を雇うと言い出す彼に困惑してしまう。
自分の話をし始めたマホーニーは、ピアノのことで息詰まっていることをマゴリアムに伝える。
マゴリアムは、木でできた”コングリーブのキューブ”をマホーニーにプレゼントする。
冒険に出るには道具が必要であり、既に冒険に出ていると言うマゴリアムは、信念と愛、キューブと計算上手なミュータントがいれば新天地に行けるとマホーニーに伝えて開店しようとする。
開店と同時に、店はエリックら子供達であふれ、マゴリアムはその相手をして楽しむ。
暫くすると、会計士のヘンリー・ウェストン(ジェイソン・ベイトマン)が面接のために訪ねて来る。
マホーニーと話しマゴリアムを紹介されたヘンリーは、風変わりな彼に驚く。
”ミュータント/会計士”のヘンリーが気に入ったマゴリアムは、彼を雇うことを決めて店内を案内する。
おもちゃの発明が1770年代からで、開業して113年だと言われたヘンリーは、マゴリアムが240歳を超えている計算になるため不思議に思う。
雑然とした事務所に案内されたヘンリーは、領収書他の管理、納税、営業免許の更新もしていないと言うマゴリアムに、資産管理をするには膨大な時間がかかると伝える。
まず帳簿をつけるよう提案されたマゴリアムは、秘密を守れるかとヘンリーに尋ね、自分はこの世から消えると伝える。
お気に入りだった大量に買った靴が、最後の一足になったと話したマゴリアムは、呆気にとられるヘンリーを残して店に戻る。
エリックから店内の壁の異変を知らされたマゴリアムは、それを確認する。
翌日、ヘンリーから信じ難い内容の領収書を見せられても、マゴリアムは心当たりがないと答える。
ベリーニのことを訊かれたマゴリアムは、地下室で生れた彼を追い出す訳にはいかないとヘンリーに伝える。
架空の雇用者についても訊かれたマゴリアムは、それも適当に答える。
友達がいないエリックは、木のスティックを使い、一人で大きな人形を作る。
店を出ようとするマホーニーに、マゴリアムが書類を偽造していたと伝えたヘンリーだったが、エジソンの署名入りの書類を見せられても彼女は驚かない。
店を出たマホーニーを追ったヘンリーは、ここは魔法のおもちゃ屋だと言われる。
典型的な”普通人間”には、マゴリアムの魔法の世界は理解できないとマホーニーに言われたヘンリーは、益々、困惑してしまう。
翌日、姿を消すことになっていたマゴリアムは、マホーニーに店を譲る決死をして、店に話しかける。
母エリー(レベッカ・ノーザン)と話をしていたエリックは、マゴリアムの店のことを語る。
エリックが一人で遊んでいたことを知ったエリーは、サマーキャンプから戻る代わりに、友達をつくると約束をしたはずだと伝える。
自分は嫌われていると言うエリックに、自ら誘い努力するべきだとエリーは彼に助言する。
翌日、ヘンリーとガラス越しにメモで会話したエリックは、仕事が終わったらゲームをしようと伝えて彼を誘う。
自分の仕事に終わりがないとヘンリーから知らされたエリックは諦める。
壁の変化に気づいたマホーニーは、そのことをマゴリアムに話し、自分が消えることを知って店が機嫌を悪くしていると言われる。
秘密を隠しておけなくなったマゴリアムは、マホーニーに店を譲ることを伝える。
驚くマホーニーに、転職したかったはずだと伝えたマゴリアムは、作曲に専念したいという意味だったと言う彼女の話を聞こうとしない。
魔法も仕えない自分が店の経営などできないと言うマホーニーだったが、突然、店やおもちゃ達が悪さを始める。
エリックに手を貸してもらうようマゴリアムに指示されたマホーニーだったが、店は混乱する。
マゴリアムは、マホーニー、ヘンリー、そしてエリックと共に対策を考える。
話はまとまらず、ヘンリーが来たせいでもないと言うマゴリアムは、遺産をマホーニーに贈与するために、彼に来てもらったことを話す。
店がマホーニーのものになることを知りエリックは驚き、遺言もあることをヘンリーは話す。
消えると言うマゴリアムの考えが理解できないマホーニーは、天国に行くのだとエリックに言われる。
それを認めたマゴリアムは、マホーニーから死ぬのかと訊かれ、”この世を去る”だけだと答える。
マゴリアムを異常者扱いして病院に入院させてしまったマホーニーは、生きていてほしいと伝えて納得させようとするが、十分に生きたと彼から言われる。
病院に現れたヘンリーから、医療保険証書が見つからないため医療費代を心配されるマホーニーは、死を目前にするマゴリアムを見捨てられないと言って彼を追い返す。
ヘンリーに厳し過ぎるとエリックに言われたマホーニーは、こんな時に保険の話をすることが理解でなかった。
ヘンリーはそういう話しかできないのだと、エリックはマホーニーに伝える。
今後どうしたらいいのかをマゴリアムに尋ねたマホーニーは、キューブを本気で信じてたらどうなるか考えるよう、彼からヒントを与えられる。
主治医と話したマホーニーは、病気でないマゴリアムを入院させておけないと言われる。
とりあえず今日は帰るようにと主治医に言われたマホーニーは、明日まで消えないでほしいとマゴリアムに伝えて、エリックと共に病室を出る。
帰宅後マホーニーは、魔法のキューブに自分を助けてほしいと語りかけるが、何も反応しない。
翌日、店の前で待っていたヘンリーは、現れたマホーニーと店内に入り事務仕事をしようとするが、今日は別のことをしたいと言って、彼女の手助けをしようと考える。
自分を見てどう思うかをヘンリーに尋ねたマホーニーは、何か大きな力が体の中から出たがっていると伝えるが、彼に理解してもらえないと考えてその場を去る。
病院に向かったマホーニーは、退院したマゴリアムと共に楽しい一日を過ごす。
商品のチェックをしていたヘンリーは、現れたエリックから、おもちゃと遊んでもいいと言われる。
店番をしていたエリックは、マゴリアムからの電話を受け、帽子を褒められ、友達をつくるようにと言われ、愛を伝えられる。
ヘンリーに代わるものの、追加料金を請求されたために、マゴリアムは電話を切ってしまう。
仕事は終りだと言うヘンリーとゲームしようとしたエリックだったが、会社に戻ると言われたため、店を閉めて彼を追う。
いつもはマホーニーに送ってもらうと伝えたエリックは、ヘンリーに送ってもらえることになり、いつも被っている帽子のことなどを訊かれる。
帽子のコレクションをヘンリーに見せてあげることにしたエリックは、彼を家に連れて行く。
部屋に案内されたヘンリーは、コレクションの数の多さに驚き、エリックに誘われて、それを被って遊ぶ。
帰宅したエリーは、帽子を被ってエリックと遊んでいる大人であるヘンリーを見て不審に思う。
ヘンリーが友達だとエリックに言われたエリーは、子供の相手をしている彼に帰ってもらう。
店に戻ったマゴリアムとマホーニーは、複雑な思いで抱き合う。
行かないでほしいとマホーニーに言われたマゴリアムは、シェイクスピアの”リア王”の死の場面について語る。
”彼は死んだ”という一言で済ませてしまうクライマックスを読む度に、その言葉のせいではなく、彼の人生が思い浮かび、深い悲しみを感じるとマゴリアムはマホーニーに話す。
マゴリアムは、自分の人生はこれで終わるが、ページをめくって次の物語を読み続けてほしいとマホーニーに伝える。
自分の人生に興味を持つものがいたら、簡略的に語り締めくくってほしいともマゴリアムは話す。
”彼は死んだ”とだけ。
愛しているとマホーニーに言われたマゴリアムは、同じ気持ちだと伝え、人生はチャンスであり、それを生かすようにと助言する。
涙を堪えながら、マホーニーは店を去る。
ガラスケースに大切にしまってある、お気に入りの紙飛行機を飛ばし、店内を見回したマゴリアムは、おもちゃ達に別れを告げる。
243年の生涯を閉じたマゴリアムの葬儀が行われ、マホーニーとエリック他、彼を慕う多くの親子が参列する。
店に戻ったマホーニーとエリックは、色彩を失った陰気な店内を見回す。
エリックに元に戻ると言われたマホーニーは、店を開けて様子を見ようと言われるものの、その場を去ろうとする。
呼び止められたマホーニーは、魔法で戻るとエリックに言われるが、自分にはそんな力はないと伝えて立ち去る。
ベリーニは、マゴリアムの物語を書き終える。
その後、店が売りに出されていることを知ったエリックは、ホテルでピアノを弾くマホーニーの元に向かう。
その場で働いていると言うマホーニーは、店のことをエリックに訊かれ、自分が経営するのは無理なので売ることにしたことを話す。
自分は子供ではないと伝えたマホーニーは、だからマゴリアムから店を譲られたとエリックに言われる。
それでも気が変わらないマホーニーは、店の購入希望者に店内を見せる。
マホーニーが店を知らない人に売ってほしくないエリックは、自分が買い取ろうと考えて、ヘンリーの元に向い相談して協力を求める。
店を訪れたヘンリーは、買い手がついたことをマホーニーに知らせ、どうするべきか彼女から意見を求められる。
ヘンリーは友達として、売るべきではないとマホーニーに助言する。
そんな二人の前で、ついに魔法のキューブが動き始めて店内を飛び回り、 それを見て驚いたヘンリーは気絶してしまう。
目が覚めたヘンリーは、キューブのことを知らない何も見ていないと言うマホーニーに、自分が見た魔法のことを話す。
ヘンリーは、不思議な力が備わっているマホーニーがキューブであり、信じれば何でもできるということを悟らせるための物だということを伝えて彼女を励ます。
その瞬間、マホーニーは輝きを放ち、自然に手が動き始めた彼女は、指揮者のように魔法を使い、店のおもちゃなどがたちまち元の鮮やかさを取り戻す。
来店したエリックやエリー、集まった子供達は、その様子を見て喜ぶ。
そして、マホーニーの物語が始まる。