”ジュマンジ”、”ポーラー・エクスプレス”などでも知られるクリス・ヴァン・オールズバーグが、2002年に発表したイラスト・ブック”Zathura”を元に製作された作品。
不思議なボード・ゲームを始めた兄弟が宇宙の旅に導かれ、数々の困難に立ち向かう姿を描く、監督ジョン・ファヴロー、主演ジョシュ・ハッチャーソン、ジョナ・ボボ、ダックス・シェパード、クリステン・スチュワート、ティム・ロビンス、フランク・オズ他共演のアドベンチャー・コメディ。
・アクション/アドベンチャー
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジョン・ファヴロー
製作総指揮
テッド・フィールド
ルイス・デスポジート
製作
スコット・クルーフ
ウィリアム・テイトラー
マイケル・デ・ルカ
原作:クリス・ヴァン・オールズバーグ”Zathura”
脚本
デビッド・コープ
ジョン・カンプス
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
編集:ダン・レーベンタール
音楽:ジョン・デブニー
出演
ウォルター:ジョシュ・ハッチャーソン
ダニー:ジョナ・ボボ
宇宙飛行士/未来のウォルター:ダックス・シェパード
リサ:クリステン・スチュワート
パパ:ティム・ロビンス
ロボットの声:フランク・オズ
アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
2005年製作 113分
公開
北米:2005年11月11日
日本:2005年12月10日
製作費 $65,000,000
北米興行収入 $28,045,540
世界 $64,321,500
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
両親が離婚し、父親(ティム・ロビンス)の元に週末だけ泊まりに来ていた、ウォルター(ジョシュ・ハッチャーソン)とダニー(ジョナ・ボボ)の兄弟は、喧嘩ばかりしていた。
デザイナーの父は、その日は大切な仕事があるため、子供達の相手もそこそこに仕事を始める。
しかし、子供達にそれを邪魔された父は、ようやく描いたイラストを台無しにされてしまう。
父は、二人の姉リサ(クリステン・スチュワート)に弟達を任せて会社に向う。
その後、ダニーにちょっかいを出されたウォルターは憤慨し、荷物用の昇降エレベーターに隠れていた弟を、地下に降ろしてしまう。
...全てを見る(結末あり)
ダニーは、薄気味悪いその場で、”ザスーラ:宇宙の冒険”というゲームを見つける。
それを持って居間に戻ったダニーは、ぜんまい仕掛けの古めかしいゲームを作動させる。
すると、”退避しろ”というカードが飛び出し、間もなく激しい攻撃を受ける。
外を確認した二人は、家が宇宙に漂っているのに気づき、その緊急事態をリサに知らせる。
窓の外を見せられたリサは夜になったと思い、デートの約束があるため、弟達の話など聞かずに身支度を始めようとする。
ウォルターとダニーはザスーラを試してみるが、”乗組員
が冷凍睡眠装置に入る”というカードが出てくる。
リサが冷凍されたことに気づいた二人は、ゲームを続けるしかないことを知り、”ロボットは壊れた”というカードの直後ロボットに襲われる。
ダニーにゲームを進めさせてカードを出し、”ツオリス3”という灼熱の惑星に接近した家は重力が増していく。
危機一髪で難を逃れ、ロボットが地下で壊れたために、その場に閉じ込める。
ウォルターは、次のカードで艦隊司令官に昇進し、進むように指示されるが、ダニーがゲームをすることを拒んでしまう。
地球に帰るためだと言って、ウォルターはダニーを説得し、仲良くすることを約束してゲームを続ける。
”ゾーガンズが訪れる”というカードの後、現われた宇宙船から攻撃を受け、”プログラムし直せ”という、次のカードが出る。
”さ迷う宇宙飛行士を救え”というカードの後、宇宙飛行士(ダックス・シェパード)が現われる。
三人で、燃えるものを見つけているという、ゾーガンズの宇宙船を、父のソファーを燃やして宇宙に放ち、それを囮にして追い払う。
ウォルターは、父のソファーに火をつけたり、家の食料を勝手に食べる宇宙飛行士を追い出そうとするが、カードを出したダニーの指示に従うと言う彼は、残ることを許される。
その後、三人でゲームを再開するが、ウォルターがカードに退場を命ぜられ、家の外に放出されそうになる。
宇宙空間に消え去ったウォルターを、宇宙飛行士が連れ戻し、続けてダニーがゲームを進める。
ダニーは宇宙の地図をなくして後退し、ウォルターには、”流れ星が来るため、願いごとができる”というカードが出る。
そこでダニーと再び喧嘩を始めたウォルターは、現われた流れ星に願いごとをする。
宇宙飛行士は、ウォルターがダニーついて、よくないことを願ったと思うが、それは誤解だった。
ウォルターとダニーは、宇宙飛行士の言動を不思議に思い問い質し、実は彼もこのゲームをしたことがあり、二人と同じ状況で、”弟が生まれなかったことにして”と願ってしまったことを話す。
そのことを後悔したと二人に伝えた宇宙飛行士は、協力して、早くゲームを終わりにしようと励まし合う。
その頃、解凍されたリサが、消したはずのボイラーの火を点火してしまい、ゾーガンズが再び戻り、ゲームを持ち去ってしまう。
ゾーガンズを誘き出すため、火を燃やした三人だったが、リサがそれを火事だと思い消してしまう。
再び現われた、ゾーガンズの宇宙船を見て慌てるリサに、宇宙飛行士は催眠術をかける。
リサは、一緒にいると安心感のある、宇宙飛行士に惹かれてしまい、彼はゲームを取り戻そうとする。
ボイラー室にあるゲームを取り戻せなかった宇宙飛行士だったが、小さなダニーだけしか乗れないエレベーターで、彼がそれを取りに行くことになる。
ウォルターはダニーを励まし、二人は今までのことを謝罪し合い、宇宙飛行士がエレベーターを降ろす。
ゾーガンズは迫り、ダニーは、ゲームが宇宙船内にあることを確認して、それを何とか手に入れる。
エレベーターで上がれなくなったダニーは、ゾーガンズに迫られながらもウォルターに助けられる。
地下に閉じ込められていたロボットが現われ、ウォルターは、”プログラムし直せ”というカードをかざす。
ロボットはゾーガンズを退治し始めて撃退し、宇宙飛行士はゲームを進めさせる。
ウォルターとダニーは、なかなか前に進めずにいたが、再び願いごとのカードが出る。
現われた流れ星に、ウォルターは”宇宙飛行士の弟を戻して下さい”と願う。
そこに、もう一人のダニーが現われ、宇宙飛行士が未来のウォルターだったことが分かる。
宇宙飛行士は、ダニーを地球に無事に戻すよう伝え、ウォルターに別れを告げる。
リサは、宇宙飛行士に惹かれていたため、それが弟だったことを知りショックを受ける。
ゾーガンズの大軍の攻撃を受けながら、ゲームを進めたダニーが上がり、ゲーム・オーバーとなる。
全てのものがブラックホールに吸い込まれてしまった瞬間、家は地球に戻る。
父が帰宅して、体験したことを興奮しながら話す兄弟は、仲良く遊ぶようになる。
リサとも、宇宙のことはなかったことにして、三人は、迎えに来た母の家に向かう。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
喧嘩ばかりしているウォルターとダニーの兄弟だったが、父が留守をしている間、ダニーが地下室でボード・ゲーム”ザスーラ”を見つける。
ぜんまい仕掛けの古風なゲームに興味を持ったダニーは、それをスタートさせる。
次の瞬間、激しい攻撃を受けた家は、なんと、宇宙空間を漂っていた。
兄弟の姉リサは冷凍睡眠させられてしまい、二人は、現われたロボットに襲われてしまう。
何とか難を逃れた兄弟は、ゲームを進めるしかないことを知るが、ゾーガンズという宇宙人の襲撃を受ける。
そして兄弟は、現われた宇宙飛行士と協力して、ゾーガンズの攻撃に対抗しながら、ゲームを進めていくのだが・・・。
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”ジュマンジ”の同等作品としてクリス・ヴァン・オールズバーグが描く、独特の世界が広がる物語だが、奇想天外の大冒険というほどでもなく、ジョン・ファヴローの演出も、まだまだ平均点という感じだ。
喧嘩ばかりしている、幼い二人の兄弟愛を描く、大掛かりなキッズ・ムービーという雰囲気の作品。
父親役の人気スター、ティム・ロビンスの出演で、”大人”は、大いに期待するのだが、彼はゲスト出演程度で、冒頭とクライマックスにしか登場しない。
なんと言っても、その後「トワイライト」シリーズでブレイクする、撮影当時14歳のクリステン・スチュワートに注目してしまう。
キュートな魅力で、やや生意気な兄弟の姉を演じている。
騒がしい兄弟、兄のジョシュ・ハッチャーソン、弟ジョナ・ボボ、未来の兄だった宇宙飛行士のダックス・シェパード、そして、ロボットの声は、フランク・オズが担当している。