1962年にブロードウェイで上演されたエドワード・オールビーの同名舞台劇の映画化。 崩壊寸前の中年夫婦の憎悪を描く、監督マイク・ニコルズ、主演エリザベス・テイラー、リチャード・バートン、ジョージ・シーガル、サンディ・デニス共演による異色のドラマ。 |
・ドラマ
・エリザベス・テイラー / Elizabeth Taylor / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:マイク・ニコルズ
製作:アーネスト・レーマン
戯曲:エドワード・オールビー
脚本:アーネスト・レーマン
撮影:ハスケル・ウェクスラー
美術・装置
リチャード・シルバート
ジョージ・ジェームズ・ホプキンス
衣装デザイン:アイリーン・シャラフ
音楽:アレックス・ノース
出演
マーサ:エリザベス・テイラー
ジョージ:リチャード・バートン
ニック:ジョージ・シーガル
ハニー:サンディ・デニス
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1966年製作 131分
公開
北米:1966年6月22日
日本:1967年3月4日
製作費 $7,500,000
北米興行収入 $28,000,000
■ アカデミー賞 ■
第39回アカデミー賞
・受賞
主演女優(エリザベス・テイラー)
助演女優(サンディ・デニス)
撮影(白黒)・美術(白黒)・衣装デザイン賞
・ノミネート
作品・監督
主演男優(リチャード・バートン)
助演男優(ジョージ・シーガル)
脚色・編集・録音・作曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューイングランド。
ある大学の構内に建てられた邸宅に、大学教授のジョージ(リチャード・バートン)と妻マーサ(エリザベス・テイラー)が夜遅く帰宅する。
大学長であるマーサの父のパーティーに、うんざりしていたジョージは、それから戻ったばかりで客を呼ぶと言うマーサに呆れてしまう。
アルコール依存症のマーサは、父である学長の後継者となるはずの夫ジョージが、無気力な男にしか見えないために不満を抱え、酒の勢いで彼をからかい、子供のように扱っていた。
マーサはジョージを罵り、それを彼は笑い飛ばしながら、現れた新任教授ニック(ジョージ・シーガル)とハニー(サンディ・デニス)夫妻を出迎える。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
アルコール依存症のマーサは、父である学長の期待に応えられない後継者の夫ジョージを不甲斐なく思う毎日を送る。
その日も罵り合う二人は、新任の若い教授夫妻ニックとハニーを迎える。
ジョージとマーサは、来客の目を気にせずいがみ合い、彼らを巻き込んだ泥仕合を始める。
マーサは、若くてハンサムなニックに色目を使い始め、彼も学長の娘に取り入ろうとする。
そんな時、マーサが自分達の息子のことを二人に口にしてしまい、それを知ったジョージは妻への憎しみを抑えきれなくなる・・・。
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その斬新なテーマと描写で大センセージョンを巻き起こした作品で、舞台の演出家から、その後、ハリウッドを代表する監督となるマイク・ニコルズのデビュー作でもある。
彼は翌年「卒業」(1967)で、早くもアカデミー監督賞を受賞することになる。
礼儀を外れる言動や、性的な表現などが当時は問題となり、それが理由と言われながら、舞台ではピューリッツァー賞受賞を逃してしまう。
しかし、抵抗感があったとは言え、映画ではさらに過激で凄まじい争いの描写が、大いに話題になった作品でもある。
話題と言えば、熱愛の末に結ばれた二人、大女優エリザベス・テイラーとリチャード・バートン夫妻の共演で、実際の年齢よりもかなり老け込んだ中年を演ずる、常軌を逸した二人の凄まじい”戦い”は映画界に衝撃を与えた。
第39回アカデミー賞では作品賞以下13部門にノミネートされ、「バターフィールド8」(1960)以来となる2度目の主演女優をエリザベス・テイラーが、サンディ・デニスが助演女優、さらに、撮影(白黒)、美術(白黒)、衣装デザイン賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演男優(リチャード・バートン)
助演男優(ジョージ・シーガル)
脚色・編集・録音・作曲賞
未熟な考え故にトラブルを抱える、若い教授夫婦、ジョージ・シーガルとサンディ・デニスら、舞台経験のある若手二人の確かな演技も見ものだ。