■ アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説
・ドラマ
・エリザベス・テイラー / Elizabeth Taylor / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:マイク・ニコルズ
製作:アーネスト・レーマン
戯曲:エドワード・オールビー
脚本:アーネスト・レーマン
撮影:ハスケル・ウェクスラー
美術・装置
リチャード・シルバート
ジョージ・ジェームズ・ホプキンス
衣装デザイン:アイリーン・シャラフ
音楽:アレックス・ノース
出演
マーサ:エリザベス・テイラー
ジョージ:リチャード・バートン
ニック:ジョージ・シーガル
ハニー:サンディ・デニス
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1966年製作 131分
公開
北米:1966年6月22日
日本:1967年3月4日
製作費 $7,500,000
北米興行収入 $28,000,000
■ アカデミー賞 ■
第39回アカデミー賞
・受賞
主演女優(エリザベス・テイラー)
助演女優(サンディ・デニス)
撮影(白黒)・美術(白黒)・衣装デザイン賞
・ノミネート
作品・監督
主演男優(リチャード・バートン)
助演男優(ジョージ・シーガル)
脚色・編集・録音・作曲賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューイングランド。
ある大学の構内に建てられた邸宅に、大学教授のジョージ(リチャード・バートン)と妻マーサ(エリザベス・テイラー)が夜遅く帰宅する。
大学長であるマーサの父のパーティーに、うんざりしていたジョージは、それから戻ったばかりで客を呼ぶと言うマーサに呆れてしまう。
アルコール依存症のマーサは、父である学長の後継者となるはずの夫ジョージが、無気力な男にしか見えないために不満を抱え、酒の勢いで彼をからかい、子供のように扱っていた。
マーサはジョージを罵り、それを彼は笑い飛ばしながら、現れた新任教授ニック(ジョージ・シーガル)とハニー(サンディ・デニス)夫妻を出迎える。
...全てを見る(結末あり)
マーサが、尚もジョージに軽蔑した言葉を浴びせているため、ニックとハニーは気まずい雰囲気で席に着く。
ジョージも、お構いなしにマーサへの嫌味を言い、それに反応するマーサを見て、ハニーが居たたまれなくなり席を外そうとする。
マーサがハニーを化粧室に連れて行き、ジョージの話を不快に思うニックは、ハニーを呼んで帰ろうとする。
ジョージはニックを引き止めて落ち着かせ、生物学部だという彼に、未だに歴史学部長になれない自分のことなどを話して聞かせる。
やがて、戻ってきたハニーが、ジョージとマーサには子供がいたことをニックに伝える。
それを聞いたジョージは怒りを抑え、帰ろうとするニックとハニーを再び引き止める。
着替えて現れたマーサは、平凡な教授のままでいるジョージを軽蔑し、頭脳明晰でスポーツマンでもあるニックの体つきのことなどに触れ、下品な話を始める。
さらに、マーサが、自分をダシに笑い話を始めたのを聞いたジョージは、納戸からライフルを持ち出す。
それをマーサに向けたジョージを見て、ハニーは叫び声を上げるが、それは銃の形をした傘だった。
笑って事が収まり、マーサはジョージにキスするが、彼はそれを振り払い皆に酒を振舞う。
その後、ハニーがジョージらの息子について聞いたため、マーサは動揺する。
その話から発展して、ジョージが大学に来て父に見込まれ、自分が彼に本気で恋したことをマーサは語り始める。
マーサの、子供や跡継ぎの話を制止しようとしたジョージだったが、彼女は追い討ちをかけるように無能な夫を罵る。
ジョージは怒りで酒瓶を叩き割るが、マーサの言葉を遮るように、ハニーと踊りおどけ始める。
ハニーは酔っていたため、気分が悪くなり吐いてしまい、ジョージはグラスを持って家を離れてしまう。
それを気遣ったニックはジョージに歩み寄り、二人は酔いながら他愛もない話を始める。
ニックは、ハニーの想像妊娠が理由で結婚してしまったことをジョージに話し、彼は青春の一コマをしみじみと語り、一人息子がお荷物だということも話す。
その後、ニックがハニーの財産目当てで結婚したことを知ったジョージは家に戻り、帰宅するという彼らを車で送る。
車内でも、ジョージとマーサは息子のことで言い争いを始め、気分が戻ったハニーの提案で4人はバーに寄ることになる。
マーサはニックを誘いダンスを始め、ジョージが出版しようとした本が、父親によってボツにされたことを嘲り笑いながら話す。
我慢の限界に達したジョージは、マーサに襲い掛かり彼女の首を絞めるが、ニックがそれを制止する。
気を取り戻したジョージは、ニックから聞いた話を小説のネタに語り始める。
ジョージは、金目当ての結婚や想像妊娠などを隠すことなく話し、ハニーは動揺してしまう。
ニックは歩いて帰ると言い出し、ジョージに必ず後悔させると言い放つ。
車に戻ろうとしたジョージとマーサは再び罵り合いを始め、彼は子供の話をした妻を責める。
ジョージはマーサを化け物だとまで言い、二人は徹底抗戦を誓いいがみ合う。
マーサはジョージを置き去りにして車を出し、ニックとハニーを車に乗せて自宅に向かう。
家にたどり着いたジョージは、車の後部座席にハニーが寝ているのを確認する。
チェーンのかかったドアを蹴破り家に入ったジョージは、マーサとニックが愛し合っているの知り怒りがこみ上げる。
目を覚ましたハニーが、玄関のベルがなっているのに気づき、ジョージは息子が死んだという報せだと思い込み、彼はそれをマーサに知らせた時のことを想像する。
その後、マーサはジョージを見つけられず、期待外れだったことをニックに伝える。
そんなマーサは、自分に幸せを与えてくれた唯一人の男が、ジョージだったことをニックに伝える。
マーサは、自分達夫婦とジョージを哀れみ、出世のために近寄ってきたニックを軽蔑して顎で使おうとする。
そこに、ジョージが花を持って戻り、ニックにハニーを呼びに行かせ、最後の”ゲーム”を始めようとする。
そしてジョージは、ニックとハニーに息子の話を始め、マーサがそれを語りだす。
腐れ切った夫婦生活の中で、唯一の希望だった息子の話をするマーサだったが、彼女とニックが愛し合っていた時に、ある電報が届いたことをジョージは告げる。
ジョージは、息子が事故死し、明日の誕生日に戻らないことをマーサに知らせる。
マーサは取り乱してしまうが、その電報を見せろという彼女に、ジョージはそれを食べてしまったと伝える。
その後、ジョージがルールのことなどをマーサに確認したため、ニックはその会話の内容を不審に思う。
二人の息子が存在せず、将来への希望が見出せない彼らの偶像だったことに気づいたニックは、ハニーを連れてその場を去る。
ジョージは、他人に子供のことを話し、ルールを破ったマーサへの戒めとして、息子を”ゲーム”の中で殺してしまったのだ。
そして、呆然とするマーサに寄り添ったジョージは歌い始める。
”ヴァージニア・ウルフなんか怖くない、オオカミなんか怖くない・・・”と。
しかし、マーサは放心状態の中で、ジョージの手を握り締めながら、それが怖いことを告げ、そして沈黙の時が流れる。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
アルコール依存症のマーサは、父である学長の期待に応えられない後継者の夫ジョージを不甲斐なく思う毎日を送る。
その日も罵り合う二人は、新任の若い教授夫妻ニックとハニーを迎える。
ジョージとマーサは、来客の目を気にせずいがみ合い、彼らを巻き込んだ泥仕合を始める。
マーサは、若くてハンサムなニックに色目を使い始め、彼も学長の娘に取り入ろうとする。
そんな時、マーサが自分達の息子のことを二人に口にしてしまい、それを知ったジョージは妻への憎しみを抑えきれなくなる・・・。
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その斬新なテーマと描写で大センセージョンを巻き起こした作品で、舞台の演出家から、その後、ハリウッドを代表する監督となるマイク・ニコルズのデビュー作でもある。
彼は翌年「卒業」(1967)で、早くもアカデミー監督賞を受賞することになる。
礼儀を外れる言動や、性的な表現などが当時は問題となり、それが理由と言われながら、舞台ではピューリッツァー賞受賞を逃してしまう。
しかし、抵抗感があったとは言え、映画ではさらに過激で凄まじい争いの描写が、大いに話題になった作品でもある。
話題と言えば、熱愛の末に結ばれた二人、大女優エリザベス・テイラーとリチャード・バートン夫妻の共演で、実際の年齢よりもかなり老け込んだ中年を演ずる、常軌を逸した二人の凄まじい”戦い”は映画界に衝撃を与えた。
第39回アカデミー賞では作品賞以下13部門にノミネートされ、「バターフィールド8」(1960)以来となる2度目の主演女優をエリザベス・テイラーが、サンディ・デニスが助演女優、さらに、撮影(白黒)、美術(白黒)、衣装デザイン賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
主演男優(リチャード・バートン)
助演男優(ジョージ・シーガル)
脚色・編集・録音・作曲賞
未熟な考え故にトラブルを抱える、若い教授夫婦、ジョージ・シーガルとサンディ・デニスら、舞台経験のある若手二人の確かな演技も見ものだ。