1993年に公開された、「逃亡者」の”サミュエル・ジェラード連邦保安官”が再登場するサスペンス・アクションで、同じ役をトミー・リー・ジョーンズが演ずる。
続編とは言えないスピンオフ作品、監督スチュアート・ベアード、ウェズリー・スナイプス、ロバート・ダウニーJr.共演。
・ドラマ(サスペンス/犯罪)
・トミー・リー・ジョーンズ / Tommy Lee Jones / Pinterest
・ロバート・ダウニーJr. / Robert Downey Jr. 作品一覧
■ スタッフ キャスト ■
監督:スチュアート・ベアード
製作総指揮
ロイ・ハギンス
キース・バリッシュ
製作
アーノルド・コペルソン
アン・コペルソン
原案:ロイ・ハギンス
脚本:ジョン・ポーグ
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
編集:テリー・ローリングス
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演
サミュエル・ジェラード連邦保安官:トミー・リー・ジョーンズ
マーク・J・シェリダン/ウォーレン/ロバーツ:ウェズリー・スナイプス
ジョン・ロイス:ロバート・ダウニーJr.
マリー・ビニューク:イレーヌ・ジャコブ
コズモ・レンフロ:ジョー・パントリアーノ
ボビー・ビッグス:ダニエル・ローバック
ノア・ニューマン:トム・ウッド
キャサリン・ウォルシュ:ケイト・ネリガン
バートラム・ラム:パトリック・マラハイド
サヴァンナ・クーパー:ラターニャ・リチャードソン
シアン・チェン:マイケル・ポール・チャン
ステイシア・ヴェラ:ヴァイシアーレ・バンデラ
ジャクソン:マーク・ヴァン
ポー保安官:トレイシー・レッツ
アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1998年製作 131分
公開
北米:1998年3月6日
日本:1998年6月13日
製作費 $60,000,000
北米興行収入 $57,823,170
世界 $102,367,410
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
シカゴ。
マーク・ウォーレン(ウェズリー・スナイプス)は、仕事中に事故を起し病院に運ばれるが、拳銃の所持がみつかり逮捕される。
その後の調べで、ニューヨークの殺人事件とマーク・ロバーツ(ウォーレン)の指紋が一致する。
ロバーツの恋人マリー・ビニューク(イレーヌ・ジャコブ)は、連行される彼にどうしてやることも出来ない。
連邦保安官サミュエル・ジェラード(トミー・リー・ジョーンズ)は、捕らえた犯人に怪我をさせ、行き過ぎの逮捕劇を上司キャサリン・ウォルシュ(ケイト・ネリガン)に非難される。
ジェラードは、犯人を護送してマスコミに弁明することを命ぜられる。
...全てを見る(結末あり)
そして、ロバーツも乗せられた囚人護送機に、ジェラードも同乗しニューヨークに向かうことになる。
中国人の囚人がトイレに行き、トイレットペーパーの芯に隠された”ジップ・ガン”でロバーツを殺そうとするが、弾が外れ機体が損傷する。
エンジン2基も壊れ、護送機は付近の道路に緊急着陸することになる。
着陸には成功するものの主翼が電信柱に接触し、道路が切れてしまい機体はそのまま川に転落してしまう。
ジェラードらは、機体が沈むまでに囚人達の鎖を解き脱出させる。
その後、ロバーツが行方不明となり、彼が手錠を外していたことを知っていたジェラードが、地元警察に指示を出し捜索が始まる。
ジェラードの同僚のコズモ・レンフロ(ジョー・パントリアーノ)、ボビー・ビッグス(ダニエル・ローバック)、ノア・ニューマン(トム・ウッド)、サヴァンナ・クーパー(ラターニャ・リチャードソン)らも現場に到着する。
そこに、国務省外交保安局(DSS)局長バートラム・ラム捜査官(パトリック・マラハイド)が現れ、ロバーツが部下を射殺した事件に関与していることをジェラードに伝える。
ジェラードは、DSSの特別捜査官ジョン・ロイス(ロバート・ダウニーJr.)が捜査に加わることを知らされる。
その頃、ロバーツは長距離トラックの運転手を脅し逃亡を続けていた。
引き上げられた機体を調べたジェラードは、”ジップ・ガン”を発見する。
ジェラードは、ロバーツがパトロール警官の封鎖を破ったことと、彼が拳銃を奪いトラックを降り沼地に逃げたことを知らされる。
沼地の捜査を開始したジェラードは、ロバーツを発見したロイスからの連絡で現場に向かう。
ロイスがロバーツに捕らえられ、そこにジェラードが現れるが、ロバーツはジェラードを銃撃し逃亡する。
防弾チョッキで命拾いしたジェラードは、一旦シカゴに戻りロバーツの周辺を洗うことにする。
ロバーツはマリーに連絡し、自分が国家に関る仕事をしている時に、仕方なく2人を殺したことを告白し、自分を陥れた黒幕を捜そうとしていることを伝える。
ジェラードは、ロバーツが病院に運ばれた際に、料金を支払った女性がいることを知り、ロイスに、同僚が殺された国連ビルの監視カメラ映像を探すよう指示する。
ニューヨーク入りしたロバーツは、国連ビル付近のアパートを借りる。
自分を撃ったロバーツが急所を外したり、凶暴性を見せないことを、ジェラードは次第に疑問に思う。
マリーに探りを入れたジェラードは、護送機に”ジップ・ガン”を仕掛けたと思われる機体の整備士の元に向かう。
しかし、整備士は殺された後で、ジェラードらは、そこにいた中国人が、国連ビルの殺人現場の監視カメラに映っていることに気づく。
更に、ロバーツが身を守るために銃撃し、手袋をはめていたため、指紋も残っているはずがないことも分かる。
そして、ジェラードは上司ウォルシュに、ニューヨークに行くことを伝える。
ウォルシュとニューヨークに向かったジェラードは、DSS局長ラムを追求し、ロバーツが彼の部下だと知っていることを伝える。
ロバーツの本名はマーク・J・シェリダンで、海兵隊特殊部隊員及びCIA秘密工作員で、DSSのの任務も引き受けていた。
監視カメラの中国人シアン・チェン(マイケル・ポール・チャン)は、国連の派遣員で諜報員だった。
中国側への国防省の機密漏洩を探っていたDSSは、チェン監視していたところにシェリダンが現れ、局員2人を殺したということも分かる。
マークしていたマリーが動き始め、シェリダンがニューヨークにいることも分かり彼の部屋を突き止める。
シェリダンの部屋に押し入ったジェラードらは、彼が中国領事館をカメラで監視していたことを知る。
画像を確認したジェラードらは、シェリダンがチェンを狙っていることに気づき彼を監視する。
チェンは男とバックをすり替えタクシーに乗り、それをジェラードとニューマンが追跡し、あるチャペルに向かう。
その後チャペルに、DSSの捜査官と暫くしてシェリダンが現れる。
シェリダンはその捜査官が機密を漏らしたことを知り、銃を向けてマリーの待つ車に向かおうとするが、チェンが2人を狙撃する。
ジェラードを含めた銃撃戦になるが、ビッグスとクーパー連邦保安官がチェンを捕らえる。
シェリダンはマリーの車で逃走するが、その場に到着したロイスとコズモの車に衝突してしまう。
マリーはシェリダンを逃がし、彼は老人ホームに侵入し、それを追ったジェラードとロイスが手分けをしてシェリダンを捜す。
シェリダンを見つけたロイスが彼と揉み合いになるが、そこに現れたニューマンをロイスが銃撃する。
ジャラードが到着した時にはシェリダンは逃亡し、ロイスは彼がニューマンを銃撃したたことを知らせる。
瀕死のニューマンは、ロイスが犯人だとジェラードに伝えようとするが言葉を発することが出来ない。
ニューマンをロイスに任せ、ビルの屋上でシェリダンを追い詰めたジェラードだったが、シェリダンは電車の屋根に飛び乗り逃亡してしまう。
ジェラードは、同僚ニューマンの死にショックを受けるが、乗り捨てられていた車に残されていた、船酔い止めの薬のパッケージにシェリダンの指紋が残されていたのを知る。
ジェラードは、ロイスと共に目を付けた出航する貨物船に向かう。
船内でシェリダンを見つけたジェラードは彼を追うが、2人は穀物倉庫に落下してしまう。
シェリダンがジェラードに銃を向けたその時、シェリダンをロイスが銃撃し彼は病院へ運ばれる。
ニューマンを撃った銃が、ロイスの拳銃だと気づいたジェラードは、彼の拳銃から弾丸を抜く。
ジェラードが席を離れた隙に、ロイスがシェリダンを殺そうとする。
しかし、そこにジェラードが現れ一旦シェリダンに奪われ、ロイスが取り戻した拳銃でニューマンを撃ったことを暴く。
ロイスは、ジェラードを銃撃しようとするが弾丸は発射されず、ジェラードに射殺される。
その後、シェリダンの起訴は取り消され、自由の身となり、彼はマリーに迎えられる。
そして、ジェラードは仲間達の元に戻る。
■ 解説 評価 感想 ■
*(簡略ストー リー)
サミュエル・ジェラード連邦保安官は、囚人護送機に同乗した際、事故で機体が墜落する。
容疑者ロバーツが逃亡したため、ジェラードは、彼を追跡することになる。
ロバーツが、国務省外交保安局(DSS)局員の殺人に絡んでいることを知ったジェラードは、執拗な捜査で彼を追い詰めていく。
やがて、ロバーツが国家の機密事項に関る事件に巻き込まれたことに、ジェラードは気づき始めるのだが・・・。
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主人公ジェラードとチームを組んで行動する同僚達が「逃亡者」(1993)に続き登場して、頼もしいサポート役として大いに活躍するところなどが実に興味深い。
編集者として多くの話題作を手がけるスチュアート・ベアードの、軽快でパワフル、そしてスリリングな演出も見ものだ。
「逃亡者」(1993)ほどのヒットとはならなかったものの、全世界では1億ドルを超える興行収入を上げた。
ジェリー・ゴールドスミスらしい、ダイナミックな音楽も印象に残る。
抜きん出た洞察力と行動力で犯人を追い詰めるトミー・リー・ジョーンズは、アカデミー助演賞を受賞した前作を上回る熱演を見せ、ハリウッドの実力派としての才能を遺憾なく発揮してくれる。
彼らしいアクションを含め、途中で極悪人ではないことが分かる、逞しい容疑者を演ずるウェズリー・スナイプス、彼を支える恋人イレーヌ・ジャコブ、事件の黒幕だったDSS捜査官ロバート・ダウニーJr.、連邦保安官チームの、ジョー・パントリアーノ、ダニエル・ローバック、トム・ウッド、サミュエル・L・ジャクソン夫人のラターニャ・リチャードソン、そしてその上司ケイト・ネリガン、DSS局長パトリック・マラハイド、中国人諜報員のマイケル・ポール・チャンなどが共演している。