ユニオン・パシフィック鉄道とセントラル・パシフィック鉄道による1869年のアメリカ大陸横断鉄道工事妨害工作に対抗する者たちの戦いを描く、製作、監督セシル・B・デミル、主演バーバラ・スタンウィック、ジョエル・マクリー、エイキム・タミロフ、ロバート・プレストン、リン・オーバーマン、ブライアン・ドンレヴィ、アンソニー・クイン他共演の西部劇。 |
・西部劇
・アンソニー・クイン / Anthony Quinn / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:セシル・B・デミル
製作:セシル・B・デミル
原作:アーネスト・ヘイコックス”Trouble Shooter”
脚本
ウォルター・デレオン
C・ガードナー・サリヴァン
ジャック・カニンガム
ジェシー・ラスキーJr.
撮影:ヴィクター・ミルナー
編集:アン・ボーチェンズ
音楽
ジグムンド・クラムゴールド
ジョン・レイポルド
出演
モリー・モナハン:バーバラ・スタンウィック
ジェフ・バトラー大尉:ジョエル・マクリー
フィエスタ:エイキム・タミロフ
ディック・アレン:ロバート・プレストン
リーチ・オーバーマイル:リン・オーバーマン
シッド・キャムポウ:ブライアン・ドンレヴィ
デューク・リング:ロバート・バラット
ジャック・コードレイ:アンソニー・クイン
ジョン・S・ケースメント将軍:スタンリー・リッジス
エイサ・M・バロウズ:ヘンリー・コルカー
グレンビル・M・ドッジ将軍:フランシス・マクドナルド
オークズ・エイムズ:ウィラード・ロバートソン
E・E・カルヴァン:ハロルド・グッドウィン
カルヴァン夫人:イヴリン・キース
サム・リード:リチャード・レイン
現場監督:エモリー・パーネル
ダラーハイド:ロン・チェイニーJr.
トーマス・C・デュラン:ジョン・マーストン(クレジットなし)
リーランド・スタンフォード:ガイ・アッシャー(クレジットなし)
鉄道員:エイドリアン・モリス(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ
1939年製作 135分
公開
北米:1939年5月5日
日本:1940年10月16日
製作費 $1,000,000
■ アカデミー賞 ■
第12回アカデミー賞
・ノミネート
特殊効果賞
■ ストーリー ■
1862年にリンカーン大統領が署名した太平洋鉄道法では、”ユニオン・パシフィック鉄道”が西に進み、カリフォルニアに向かうことが認められている。
日和見主義的な財界の大物イサ・M・バロウズ(ヘンリー・コルカー)は、それを妨害することで利益を得ようと考える。
バロウズは、ギャンブラーのシッド・キャムポウ(ブライアン・ドンレヴィ)と手を組み、妨害工作を彼に任せる。
ユニオン・パシフィックの責任者である下院議員のグレンビル・M・ドッジ将軍(フランシス・マクドナルド)は、ジェフ・バトラー大尉(ジョエル・マクリー)を呼び寄せ、トラブルに対処させようとする。
キャンポウのパートナーであるディック・アレン(ロバート・プレストン)は、戦友のジェフと再会する。
ジェフは、キャンポウと行動を共にするディックと一味を警戒する。
ディックの恋人である、機関士の娘で郵便車長のモリー・モナハン(バーバラ・スタンウィック)は、現れた精悍な青年ジェフに惹かれてしまうのだが・・・。
1936年に発表された、アーネスト・ヘイコックスの小説”Trouble Shooter”を基に製作された作品。
アーネスト・ヘイコックスは、1866年から開通まで鉄道工事に携わった土木技師である。
ユニオン・パシフィック鉄道とセントラル・パシフィック鉄道による、アメリカ大陸横断鉄道工事妨害工作対に抗する者たちの戦いを描く西部劇。
終盤の鉄道開通式典のシーンで登場するスパイクは、実際の式典で使用された”ゴールデン・スパイク”である。
セシル・B・デミルらしい開拓者魂を前面に出したスケール感のある演出、善と悪の単純な対決とロマンス、先住民との戦い、さらには当時の技術を駆使した、列車事故の特殊撮影の迫力映像など、娯楽映画の代表作と言える見どころ満載の作品。
第12回アカデミー賞では特殊効果賞にノミネートされた。
1939年に開催される予定だった、第二次大戦勃発により中止されたカンヌ国際映画祭でグランプリ(後のパルム・ドール)の対象作品となり、第55回カンヌ国際映画祭(2002年)で同賞が授与された。
西部劇がB級の低予算映画と考えられていた時代、2か月前に公開されたジョン・フォードの「駅馬車」(1939)と共に、その地位を高めるために貢献した作品とも言える。
対立する立場でありながら、戦友として友情を大切にする2人の男性の狭間で恋に悩む女性を好演するバーバラ・スタンウィック、ファーストクレジットを彼女にゆずるものの、物語の内容から紛れもない主人公を熱演し、鉄道問題解決のために奮闘するジョエル・マクリー、彼の協力者として、ユーモアをまじえた演技で楽しませてくれるエイキム・タミロフとリン・オーバーマン、主人公の戦友であり恋敵で対抗勢力の仲間を演ずるロバート・プレストン、彼と手を組み鉄道工事を妨害するギャンブラーのブライアン・ドンレヴィ、その手下ロバート・バラットとセシル・B・デミルの娘婿アンソニー・クイン(キャサリン・デミルの夫)、妨害工作を指示する財界の大物ヘンリー・コルカー、鉄道建設でユニオン・パシフィック鉄道区間建設を指揮したジョン・S・ケースメント将軍のスタンリー・リッジス、ユニオン・パシフィック鉄道の責任者である下院議員グレンビル・M・ドッジ将軍のフランシス・マクドナルド、リンカーン大統領から工事を託される下院議員オークズ・エイムズのウィラード・ロバートソン、通信士のハロルド・グッドウィン、その妻イヴリン・キース、現場監督のエモリー・パーネル、セントラル・パシフィック鉄道副社長トーマス・C・デュランのジョン・マーストン、社長リーランド・スタンフォードのガイ・アッシャー、鉄道員のエイドリアン・モリス他、リチャード・レイン、ロン・チェイニーJr.などが共演している。