ヴァンパイア族と狼族の争いを描く人気ホラー・アクション・シリーズの第2作。 ヴァンパイアと狼族の双方から追われる男女の運命と種族誕生の秘密を描く、原作、監督レン・ワイズマン、主演は彼の妻のケイト・ベッキンセイル、スコット・スピードマン、シェーン・ブローリー、ビル・ナイ、デレク・ジャコビ他共演。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:レン・ワイズマン
製作総指揮
スキップ・ウィリアムソン
ヘンリー・ウィンタースターン
テリー・マッカイ
ジェームズ・マクウェイド
製作
ゲイリー・ルチェシ
トム・ローゼンバーグ
リチャード・S・ライト
原作
ケビン・グレヴィオー
レン・ワイズマン
ダニー・マクブライド
原案
レン・ワイズマン
ダニー・マクブライド
脚本:ダニー・マクブライド
撮影:サイモン・ダガン
編集:ニコラス・デ・トス
音楽:マルコ・ベルトラミ
出演
セリーン:ケイト・ベッキンセイル
マイケル・コーヴィン:スコット・スピードマン
マーカス・コルヴィナス:トニー・カラン
クレイヴン:シェーン・ブローリー
アレクサンドル・コルヴィナス/ロレンゾ・マカロ:デレク・ジャコビ
ヴィクター:ビル・ナイ
アンドレアス・タニス:スティーヴン・マッキントッシュ
ウィリアム・コルヴィナス:ブライアン・スティール
アメリア:ジータ・ゴロッグ
サミュエル:ジョン・マン
ルシアン:マイケル・シーン
アメリカ 映画
配給 スクリーン・ジェムズ
2006年製作 106分
公開
北米:2006年1月20日
日本:2006年4月22日
製作費 $50,000,000
北米興行収入 $62,318,880
世界 $111,340,800
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
西暦1202年。
討伐部隊を率いる、ヴァンパイアのヴィクター(ビル・ナイ)、マーカス・コルヴィナス(トニー・カラン)、アメリア(ジータ・ゴロッグ)は、ある村を狼族/ライカンに襲撃され、仲間達を惨殺されたことを知る。
ライカンのウィリアム・コルヴィナス(ブライアン・スティール)の仕業ではあるが、双子の兄マーカスは、弟を傷つけたくない気持ちを抑えながら、ヴィクターの指示に従い村を焼き払う様子を見守る。
しかし、襲われた村人達は次々とライカンに変身して抵抗したため、ヴィクターらも戦いに加わる。
ヴィクターは、マーカスが殺された場合に一族が滅びてしまうことを恐れ、彼をその場から退避させる。
その後、ウィリアムは付近の森で捕えられて傷つけられ、それを知ったマーカスは、弟への同情をヴィクターに非難される。
マーカスは、自分かウィリアムを殺した場合の結果を口にしてヴィクターに言葉を返すが、結局は屈服するしかなく、ウィリアムは終生監禁されることになる。
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ヴァンパイアのデス・ディーラー(処刑人)セリーン(ケイト・ベッキンセイル)は、家族を殺したヴィクターへの復讐を果たすものの、そのため同胞からも追われることになる。 セリーンの味方は、遥か昔、不死者となったハンガリーの将官”アレクサンドル・コルヴィナス”の末裔、ヴァンパイアとライカンの混血、マイケル・コーヴィン(スコット・スピードマン)だけだった。 助かる道は一つ、最後の長老マーカスを復活させて事情を説明することであり、眠ったままでは、裏切者クレイヴン(シェーン・ブローリー)に殺されてしまうのは確実だった。 屋敷に戻ったクレイヴンは、既に復活していたマーカスに襲われる。 マーカスはクレイヴンに咬みつき、血の記憶から情報を得て彼を殺す。 セリーンは武器などを調達して、独りでマーカスの元に向かおうとする。 マイケルは同行しようとするが、初めての混血種でもある彼に、血を補給しなければ人を襲うと言い残し、セリーンはその場を離れる。 その頃、人類最初の不死者である、マーカスとウィリアムの父親アレクサンドル・コルヴィナス(デレク・ジャコビ)は、アメリアとヴィクターの死を確認し、マーカスの遺体が屋敷にはなかったことを知る。 アメリア、ルシアン(マイケル・シーン)、そしてヴィクターの遺体を確認したアレクサンドルは、ヴィクターの胸部を切開して、ある物(鍵)を摘出する。 マーカスは、マイケルの所在を確認するが、彼は血を飲むことができずに、人間と同じ食べ物を求めてしまう。 セリーンに禁じられた食べ物を口にしたマイケルに異変が起き、その場にいた警官は、テレビの報道で指名手配されている彼のことを知る。 狂暴になったマイケルは逃亡するが、銃弾を受けながら、戻って来たセリーンに助けられる。 セリーンは、マイケルに自分の血を飲ませて、その場を離れようとするが、そこにマーカスが現れる。 マーカスはセリーンに襲いかかり、マイケルが、彼を銃撃して二人はその場を逃れ、トラックを奪い走り去る。 追いついたマーカスに襲われた二人だったが、セリーンは彼を振り切り、マイケルが落ちていたペンダントを拾う。 しかし、夜が明けてしまい、セリーンを日光から守ったマイケルが、ハンドルを操作してある建物の倉庫に突っ込む。 マイケルは光を遮断しセリーンをコンテナ入れ、惹かれ始めていた二人は、その場で愛し合う。 その後、マーカスが所持していたペンダントを、セリーンは、子供時代に見た覚えがあることをマイケルに伝える。 ペンダントの謎を知ると思われる、”アンドレアス・タニス”という一族の年代記編集者で、ヴィクターの蛮行を正直に記述したために、彼の命令で自分が300年前に追放したタニスを、セリーンは捜そうとする。 セリーンとマイケルは、タニス(スティーヴン・マッキントッシュ)が監禁されている施設に向かい、なぜか彼を守るライカンに襲われながら内部に入る。 タニスと対面した二人は、ヴィクターに裏切られたために、彼がルシアンに加担していたことを知る。 ヴィクターを殺したことを、タニスに伝えたセリーンは、マーカスが持っていたペンダントについてを彼に問い詰める。 ヴィクターはヴァンパイアの先祖ではなく、かつては人間でありこの地を治めていた人物で、マーカスこそが最初のヴァンパイアだった。 残虐なヴィクターは、老いた際に生にこだわり、そこに現れたマーカスから、ヴァンパイアとしての”永遠の生命”を与えられた。 その見返りにヴィクターは軍を出し、最初のライカンであるマーカスの双子の弟ウィリアムの捕獲を命じた。 古文書を見せたタニスは、セリーンが目に止めたものが、彼女の父親が建造したウィリアムの牢だと語り、そこで使う鍵がペンダントだったことを思い出す。 それがセリーンの家族が殺された理由で、彼女の父親は、ウィリアムの牢の鍵(ペンダント)を持っていたルシアンの逃亡により、多くを知り過ぎた存在になってしまったとだった。 セリーンは、ウィリアムの牢の場所を知る、唯一人の生存者だった。 ヴィクターは、幼いセリーンが覚えていないと判断するのだが、マーカスは、彼女の血に記憶として残ることを知っていた。 今なぜマーカスが、ウィリアムを捜すのかは不明だったのだが、それを止められる者を、見返りを条件にタニスはセリーンに教える。 その後、タニスの元に現れたマーカスは、牢の二つの鍵の在処を教えるようにと彼を脅す。 マーカスは、それがセリーンの首にかけられ、ヴィクターの体内にあることを知る。 タニスに咬みついたマーカスは、埠頭に停泊している”ロレンゾ・マカロ”の船のことを、彼がセリーンに話したと血の記憶から入手する。 ロレンゾ・マカロ(デレク・ジャコビ)にペンダントを見せたセリーンは、彼が不死者アレクサンドル・コルヴィナスだと気づく。 それを認めたアレクサンドルは、自分の子孫であるマイケルにペンダントを渡す。 セリーンはアレクサンドルに、マーカスの行動を止めさせるための協力を求める。 その時、マーカスの襲撃でマイケルが痛めつけられ、セリーンが立ち向かうもののペンダントは奪われる。 マーカスはセリーンに襲いかかり、彼女の血を飲み、その記憶でウィリアムの牢の場所を知ろうとする。 セリーンは反撃してマーカスは去るが、マイケルは彼女の蘇生にも拘わらず息を引き取る。 マーカスは父アレクサンドルの元に向かい、彼を傷つけてもう一つの鍵を奪う。 アレクサンドルはセリーンを呼び、自分の血を吸わせて、未来が築ける、マーカスを倒すためのパワーを授ける。 セリーンは、マイケルの遺体と共にヘリコプターで飛び立ち、アレクサンドルは爆弾で自ら命を絶つ。 牢に向かったマーカスは、二つの鍵を合体させて扉を開けて内部に入る。 セリーンも、アレクサンドルの部下サミュエル(ジョン・マン)らと共に水没している牢に向かい、マーカスが来ていることを察する。 ウィリアムを解放したマーカスは、セリーンに襲いかかるものの、鍵を奪った彼女に扉を閉められ閉じ込められる。 その頃、混血種として強靱な生命力を有したマイケルは息を吹き返す。 ウィリアムがセリーンらに襲いかかり、サミュエルが殺され、彼女は爆破でそれに対抗する。 セリーンは、ライカンに変身したサミュエルらと戦うことになるが、そこにマイケルが現れて彼女に加勢する。 ウィリアムが二人に襲いかかり、マーカスも扉を開けて脱出し、上空のヘリを墜落させて戦いに加わる。 マイケルがウィリアムを倒し、セリーンは、傷つけられながらもマーカスをヘリのローターめがけて突き飛ばし彼は粉砕する。 やがて日が昇り、セリーンは、それを浴びても無事でいられることに気づく。 そして、戦い終わったセリーンとマイケルは、愛を確かめ合う。
...全てを見る(結末あり)
参考:
・「アンダーワールド」(2003)
・「アンダーワールド:エボリューション」(2006)
・「アンダーワールド:ビギンズ」(2009)
・「アンダーワールド 覚醒」(2012)
・「アンダーワールド ブラッド・ウォーズ」(2016)
*(簡略ストー リー)
ヴァンパイアの処刑人セリーンは、家族を謀殺していた長老ビクターへの復讐を果たした。
しかし、そのためにセリーンは同胞からも追われ、初めての混血種となったマイケルだけが味方だった。
セリーンは、長老の一人マーカスに事情を説明するしか方法のない状況だった。
その頃、既にマーカスは復活し、彼はヴィクターにより監禁された双子の弟で、狼族ライカンのウィリアムを救い出そうとする。
マーカスは、ウィリアムの閉じ込められている牢の場所を、自身の血の記憶として知っているはずのセリーンに襲いかかる。
それを逃れたセリーンとマイケルは、マーカスが所持していたペンダントを手に入れる。
そして、そのペンダントを、かつて見た覚えのあるセリーンは、秘密を探ろうとするのだが・・・。
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どこか他作でも見たような雰囲気で進行する物語なのだが、イギリス人俳優、そして、それを代表する名優も登場しkて、その重厚な演技なども楽しめる作品。
北米でそれほど受けないことが影響してか、前作の倍以上5000万ドルの製作費をかけたものの、北米興行収入は約6200万ドル、全世界では約1億1100万ドルと、1作目の微増という結果に終わった。
ハリウッドのアメリカ人大物スターが出演していないことが原因かもしれないが、引けを取らないイギリス人スターにこだわるレン・ワイズマンの演出は、作品がヨーロッパを舞台にしているだけに悪くはない。
冷静さを保ち続ける美しいヴァンパイア役ケイト・ベッキンセイルも、前作に比べて銃器の扱いに慣れて隙がなく、逞しくもなってきた。
主人公を支える混血種スコット・スピードマン、本作のキーマンである、最初のヴァンパイア、トニー・カラン、呆気なく姿を消す前作の裏切り者シェーン・ブローリー、ヴァンパイアと狼族ライカンの双子の息子を持つ、人類初の不死者を演じ存在感を見せる名優デレク・ジャコビ、過去の場面で登場するヴァンパイアの統率者ビル・ナイ、牢の秘密を知るスティーヴン・マッキントッシュ、マーカス(T・カラン)の双子の弟でライカンのブライアン・スティール、ヴァンパイアのジータ・ゴロッグ、アレクサンドル(D・ジャコビ)の部下ジョン・マン、ライカンのリーダー、マイケル・シーンなどが共演している。