ナチス・ドイツ占領下のポーランドで多くのユダヤ人を救った動物園を運営する動物学者と妻の命懸けの行動を描く、監督ニキ・カーロ、製作総指揮、主演ジェシカ・チャステイン、ヨハン・ヘルデンベルグ、ダニエル・ブリュール他共演の実録戦争ドラマ。 |
・ジェシカ・チャステイン / Jessica Chastain / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ニキ・カーロ
製作
ジェフ・アッバリー
ジェイミー・パトリコフ
ダイアン・ミラー・レヴィン
キム・ザビック
製作総指揮
マーク・バタン
ロビー・ロウ・トーリン
マイケル・トーリン
ジェシカ・チャステイン
ケヴァン・ヴァン・トンプソン
ミッキー・リデル
ピート・シレイモン
ジェニファー・モンロー
原作:ダイアン・アッカーマン”The Zookeeper’s Wife”
脚本:アンジェラ・ワークマン
撮影:アンドリー・パレーク
編集:デヴィッド・コウルソン
音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演
アントニーナ・ジャビンスカ:ジェシカ・チャステイン
ヤン・ジャビンスキ:ヨハン・ヘルデンベルグ
ルーツ・ヘック:ダニエル・ブリュール
イエジク:マイケル・マケルハットン
マウリツィ・フランケル:イド・ゴールドバーグ
マグダ・グロス:エフラット・ドール
ウルシュラ:シーラ・ハース
リシャルト・ジャビンスキ:ヴァル・マロク
リシャルト・ジャビンスキ(幼少期): ティム・ラドフォード
レジナ・ケニングスヴァイン:マルタ・イソヴァ
キンシェルバウム:ゴラン・コスティッチ
ヤヌシュ・コルチャック:アルノシュト・ゴールドフラム
シモン・テネンバウム:マルティン・ホフマン
ステファン:マリアン・ミタシュ
ツィーグラー博士:ヴァルデマル・コブス
アメリカ/イギリス/チェコ 映画
配給
フォーカス・フィーチャーズ(北米)
ユニバーサル・ピクチャーズ(世界)
2017年製作 126分
公開
イギリス:2017年4月21日
北米:2017年3月31日
日本:2017年12月15日
製作費 $20,000,000
北米興行収入 $17,571,660
世界 $26,152,840
■ ストーリー ■
1939年、夏、ポーランド、ワルシャワ。
動物学者のヤン・ジャビンスキ博士(ヨハン・ヘルデンベルグ)は、ヨーロッパ最大規模の”ワルシャワ動物園”の園長であり、妻アントニーナ(ジェシカ・チャステイン)は献身的に彼に協力し、2人は、息子リシャルト・ジャビンスキ(ティム・ラドフォード)と共に幸せに暮らしていた。
ベルリン動物園の園長で、アドルフ・ヒトラー直属の動物学者であるルーツ・ヘック博士(ダニエル・ブリュール)は、ワルシャワを訪れていた。
ヘックは、数年前に会ったことがあるアントニーナに再会し、美しい彼女に惹かれる。
迫りくる危機を感じていたヤンから、リシャルトを連れて国外に向かうようにと言われたアントニーナだったが、残ることを彼に伝える。
9月1日、ワルシャワ空爆と共にナチス・ドイツによるポーランド侵攻が始まり、第二次大戦が勃発する。
動物園も爆撃され、アントニーナはリシャルトを連れて逃げようとする。
その間、混乱する園内では、危険だと判断された動物は軍により射殺される。
アントニーナとリシャルトは駅に向かうものの、列車はすべて運休となり、2人は、迎えに来たヤンと共に動物園に戻る。
しばらくして動物園にドイツ軍が現れ、国全体がナチスの支配下に置かれる。
その後、ヤンの留守中にヘックが動物園を訪れ、対応したアントニーナに、希少動物たちを戦後までベルリンで飼うことを提案する。
戻ったヤンは、ヒトラー直属のヘックを信じることができなかったが、仕方なくアントニーナと共に動物たちと別れる。
残った動物たちは、親衛隊員となったヘックと兵士に射殺される。
1940年10月、ワルシャワのユダヤ人は、次々とゲットーに強制収容される。
ヤンは、友人で、ユダヤ人の彫刻家マグダ・グロス(エフラット・ドール)と共に訪ねて来た昆虫学者シモン・テネンバウム(マルティン・ホフマン)から、貴重な昆虫の標本を保管することを頼まれる。
友人たちの窮状を知ったヤンとアントニーナは、ユダヤ人達を匿い、人々の命を救うことを考える。
ヘックに会ったヤンとアントニーナは、動物園を養豚場にして、ゲットーの生ゴミを餌にすることを提案する。
ゲーリングと親しいヘックは、絶滅した家畜牛の祖先”オーロックス”を繁殖させる実験を動物園で行うことを条件にして、その案を了承する。
そして、ヤンとアントニーナは、ユダヤ人を救うための計画を実行するのだが・・・。
1968年に発表された、ダイアン・アッカーマンの著書”The Zookeeper’s Wife”を基に製作された作品。
「スタンドアップ」(2005)のニキ・カーロが監督し、製作総指揮を兼ねた主演はジェシカ・チャステイン、ヨハン・ヘルデンベルグ、ダニエル・ブリュールなどが共演した作品。
ナチス・ドイツ占領下のポーランドを舞台に、ワルシャワ動物園の園長ヤン・ジャビンスキと妻アントニーナが、多くのユダヤ人を救った事実を描いた戦争ドラマ。
第二次大戦下の、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害に関する映画を鑑賞する際は覚悟がいる場合が多いが、その点の描写は抑えつつ、主人公夫妻が、いかにして人々の命を救ったかが淡々と描かれている。
それ故に、事実を伝えるための説得力にやや欠けている感じはする。
主演のジェシカ・チャステインは、夫である動物学者のヤン・ジャビンスキ(ヨハン・ヘルデンベルグ)と共に、多くのユダヤ人を救ったアントニーナ・ジャビンスカを、控えめな演技に終始しながら好演している。
主人公夫妻の動物園を管理する、ヒトラー直属の動物学者ルーツ・ヘックのダニエル・ブリュール、動物園の飼育員マイケル・マケルハットン、ユダヤ人である主人公夫妻の友人イド・ゴールドバーグとパートナーのエフラット・ドール、主人公夫妻に匿われるユダヤ人の少女シーラ・ハース、主人公の息子ヴァル・マロク、その幼少期ティム・ラドフォード、夫と子供たちと共に主人公夫妻に匿われるユダヤ人のマルタ・イソヴァ、同じくゴラン・コスティッチ、ユダヤ人の教育者ヤヌシュ・コルチャック役アルノシュト・ゴールドフラム、ヤン・ジャビンスキの友人である昆虫学者シモン・テネンバウムのマルティン・ホフマン、ヤンの協力者マリアン・ミタシュ、ヤンに協力するワルシャワ・ゲットーの労働局長ヴァルデマル・コブスなどが共演している。