メジャーリーガーとして活躍し1938年に不慮の事故により片足を失いながらも1946年に見事にマイナーリーグに復帰した実在のメジャー・リーガー、モンティ・ストラットンの活躍を基に製作された、監督サム・ウッド、主演ジェームズ・スチュアート、ジューン・アリソン、フランク・モーガン、アグネス・ムーアヘッド共演の感動作。 |
・ジェームズ・スチュアート / James Stewart / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:サム・ウッド
製作:ジャック・カミングス
原案:ダグラス・モロー
脚本
ダグラス・モロー
ガイ・トロスパー
撮影:ハロルド・ロッソン
編集:ベン・ルイス
音楽:アドルフ・ドイチュ
出演
ジェームズ・スチュアート:モンティ・ストラットン
ジューン・アリソン:エセル・ストラットン
フランク・モーガン:バーニー・ワイル
アグネス・ムーアヘッド:ストラットン夫人
ビル・ウィリアムス:エディ・ディブソン
ブルース・コーリング:テッド・ライオンズ
ロバート・ギスト:アーニー
ビル・ディッキー:本人
ジミー・ダイクス:本人
アメリカ 映画
配給 MGM
1949年製作 106分
公開
北米:1949年5月12日
日本:1949年10月26日
■ アカデミー賞 ■
第22回アカデミー賞
・受賞
原作賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
テキサス、ワーグナー。
かつてはメジャー・リーグで活躍したのだが、酒におぼれて落ちぶれ、今では浮浪者同然のバーニー・ ワイル(フランク・モーガン)は、アマチュア野球で大活躍する青年モンティ・ストラットン(ジェームズ・スチュアート)の存在を知る。
ワイルはストラットンの家まで付いて来るが、初老の彼が、元メジャー・リーガーだと知ったストラットンは目を輝かせる。
ストラットンは、野球に理解のない母(アグネス・ムーアヘッド)を説得し、ワイルに家の手伝いをしてもらうことにする。
ワイルは、働きながらストラットンに野球の基本を教えて、カリフォルニアで行われている、シカゴ・ホワイトソックスの春季キャンプに彼を連れて行こうとする。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
元メジャー・リーガーでありながら、今では落ちぶれた初老の男ワイルは、アマチュア野球で活躍する青年、モンティ・ストラットンに目を付ける。
ストラットンの家に住み込みで働くようになったワイルは、荒削りな彼に野球の基礎を教えて、彼をシカゴ・ホワイトソックスのキャンプ地に連れて行く。
シーズン開幕時にメンバーに残ったストラットンだったが、その後、初登板でノックアウトされてしまい、マイナーに降格させられる。
降格先で、以前知り合ったエセルとの親交を深め、ストラットンは実績を残し、再びメジャーに昇格する。
エセルと結婚したストラットンは、子供も生まれ順調に活躍するのだが、不慮の事故に遭い、片足を失ってしまう・・・。
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人懐っこさの中に、芯が強く爽やかなスポーツ選手のイメージも兼ね備えた、ジェームズ・スチュアートの人柄を生かしたサム・ウッドの演出は冴え、家族や友人に支えられながら、不屈の精神で障害を乗り越えようとする、主人公の勇気が感動を呼ぶ秀作。
本作の公開4ヵ月後に亡くなる、サム・ウッドの遺作となった作品でもある。
第22回アカデミー賞では、原作賞を受賞した。
原作賞は受賞したものの、他の作品に見えるジェームズ・スチュアートらしさが強調される、彼のために、かなり脚色されたストーリーのようにも思える。
お人好しで、いつものんびりしている感じのあるジェームズ・スチュアートだが、運動神経の良いところも披露してくれる。
人の心を和ませる、彼の独特の雰囲気や演技、そして表情は、作品の内容と共に、終戦間もないアメリカ国民に、どれだけ夢や希望を与えたことだろう。
彼との息の合った夫婦役は、他の作品でも見せてくれる、ジューン・アリソンの献身的な妻役は、スポーツ選手の妻としての逞しさを、十分に感じさせてくれる。
彼女がミットをはめて、夫の復帰を願いキャッチボールの相手をするシーンは、ジェームズ・スチュアートの運動能力以上に驚きだ。
「オズの魔法使」(1939)のオズ役でも知られるフランク・モーガンや、前年「ジョニー・ベリンダ」(1948)でアカデミー賞候補になったアグネス・ムーアヘッド(母親役)らの、確かな演技がドラマに厚みを加えている。
チーム・メイトのビル・ウィリアムス、ブルース・コーリング、故郷の家の使用人で、後に17歳も年上のアグネス・ムーアヘッドと結婚することになるロバート・ギスト、ヤンキース、伝説の名キャッチャー、ビル・ディッキーやジミー・ダイクスらが、本人役で出演している。