フランスのルルドで聖母の出現を体験して聖人となったベルナデッタ・スビルーの半生を描く、監督ヘンリー・キング、主演ジェニファー・ジョーンズ、チャールズ・ビックフォード、ウィリアム・アイス、グラディス・クーパー、ヴィンセント・プライス、リー・J・コッブ、アン・リヴィア他共演の伝記ドラマ。 |
・ドラマ
・ジェニファー・ジョーンズ / Jennifer Jones / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ヘンリー・キング
製作:ウィリアム・パールバーグ
原作:フランツ・ヴェルフェル”The Song of Bernadette”
脚本:ジョージ・シートン
撮影:アーサー・C・ミラー
編集:バーバラ・マクリーン
音楽:アルフレッド・ニューマン
出演
ベルナデッタ・スビルー:ジェニファー・ジョーンズ
ドミニク・ペラマール司祭:チャールズ・ビックフォード
アントワーヌ・ニコロー:ウィリアム・アイス
マリー・テレーズ・ヴォズー修道女:グラディス・クーパー
ヴィタル・デュトゥール検事:ヴィンセント・プライス
ドズー医師:リー・J・コッブ
ルイーズ・カステロ・スビルー:アン・リヴィア
フランソワ・スビルー:ローマン・ボーネン
ジャンヌ・アバディ:メアリー・アンダーソン
ウジェニー皇后:パトリシア・モリソン
ナポレオン3世:ジェローム・コーワン
ラケード市長:オーブリー・マザー
ジャコメット警察署長:チャールズ・ディングル
クロワジーヌ・ブーホホーツ:エディス・バレット
ルイ・ブリエット:シグ・ルーマン
ベルナルド・カステロット:ブランチ・ユーカ
マリー・スビルー:エルマデアン・ウォルターズ
カレット:マルセル・ダリオ
クランプス医師:ペドロ・デ・コルドバ
ニコロー夫人:ユーラ・モーガン
ルイ皇太子:フォーチュニオ・ボナノヴァ(クレジットなし)
石工:ハリー・コーディング(クレジットなし)
無原罪の御宿り:リンダ・ダーネル(クレジットなし)
デボー医師:アラン・ネイピア(クレジットなし)
セント・シル医師:フランク・ライヒャー(クレジットなし)
医師:エドワード・ヴァン・スローン(クレジットなし)
アメリカ 映画
配給 20世紀FOX
1943年製作 155分
公開
北米:1943年12月25日
日本:1949年5月3日
製作費 $2,000,000
■ アカデミー賞 ■
第16回アカデミー賞
・受賞
主演女優(ジェニファー・ジョーンズ)
音楽(ドラマ)・美術(白黒)・撮影賞(白黒)
・ノミネート
作品・監督
助演男優(チャールズ・ビックフォード)
助演女優(グラディス・クーパー)
助演女優(アン・リヴィア)
脚色・録音・編集賞
■ ストーリー ■
1858年2月11日、フランス、ルルド。
14歳のベルナデッタ・スビルー(ジェニファー・ジョーンズ)は、父フランソワ(ローマン・ボーネン)、母ルイーズ(アン・リヴィア)、妹のマリー(エルマデアン・ウォルターズ)、そして2人の弟と共に貧しい暮らしをしていた。
教会が運営するカトリック学校に通うベルナデッタは、喘息のために時々、学校を休み、年長者にも拘わらず、勉強が他の生徒より遅れているところがあった。
教師のマリー・テレーズ・ヴォズー修道女(グラディス・クーパー)は、不勉強だと言ってベルナデッタに厳しく接し、そのことをドミニク・ペラマール神父(チャールズ・ビックフォード)に話す。
学校から戻ったベルナデッタは、マリーと友人のジャンヌ・アバディ(メアリー・アンダーソン)と共に、青年アントワーヌ・ニコロー(ウィリアム・アイス)の家を通り薪を拾いに行く。
ベルナデッタは、心優しいアントワーヌに惹かれていた。
マリーとジャンヌは川を渡り、その間ベルナデッタは奇妙なそよ風が気になり、マサビエル洞窟の中で、光と共に立っている白い服を着た女性を目撃する。
その後、川を渡ったベルナデッタは、凍るような冷たい水が温かく感じる。
マリーとジャンヌに何をしていたか訊かれたベルナデッタは、誰にも話さないことを約束してもらい、目撃した女性のことを2人に話す。
ルイーズは、帰宅したベルナデッタが興奮している様子が気になり、病弱の彼女が、家の仕事をさせると走って外に出て行ったために驚く。
家に戻ったマリーは、ベルナデッタが洞窟で女性を見たことをルイーズに話してしまう。
そこにベルナデッタが戻り、マリーが女性のことを話してしまったことを知る。
ベルナデッタは、その時の様子をルイーズに話すが、彼女とその場に居たフランソワは、それを信じようとしない。
その直後に隣人のクロワジーヌ・ブーホホーツ(エディス・バレット)と夫が現れ、ひきつけを起こした子供を助けてくれたルイーズに感謝し、お礼に食べ物を渡す。
そこに町民のルイ・ブリエット(シグ・ルーマン)が現れ、フランソワに馬屋の仕事があることを伝える。
フランソワとルイーズは喜び、ベルナデッタは、幸せそうな両親を見て嬉しくなる。
洞窟の話は町中に広がり、ルイーズは、騒ぎまで起こすベルナデッタの言動を見て戸惑う。
洞窟に行くこをルイーズに禁じられたベルナデッタは、15日間、毎日来るようにと女性に言われたことを母に話す。
ルイーズは、自分の許しがなければ洞窟には行かないと言うベルナデッタに、当分の間、伯母のベルナルド・カステロット(ブランチ・ユーカ)の家にあずけることも考えるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
1941年に発表された、フランツ・ヴェルフェルの小説”The Song of Bernadette”を基に製作された作品。
「シカゴ」(1937)などのヘンリー・キングが監督し、脚本はジョージ・シートン、主演はジェニファー・ジョーンズ、チャールズ・ビックフォード、ウィリアム・アイス、グラディス・クーパー、ヴィンセント・プライス、リー・J・コッブ、アン・リヴィアなどが共演した作品。
フランスのルルドで聖母の出現を体験して聖人となったベルナデッタ・スビルーの半生を描く伝記ドラマ。
第16回アカデミー賞では作品賞をはじめ12部門にノミネートされ、主演女優(ジェニファー・ジョーンズ)、音楽(ドラマ)、美術(白黒)、撮影賞(白黒)を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
助演男優(チャールズ・ビックフォード)
助演女優(グラディス・クーパー)
助演女優(アン・リヴィア)
脚色・録音・編集賞
事実とは異なり、映画的にかなり脚色されているものの、宗教的な繊細な内容をドラマチックに描いたヘンリー・キングの演出手腕が見どころの作品。
ルルドの街並みや神秘的な洞窟のセットも素晴らしく、アルフレッド・ニューマンの美しい音楽も印象に残る。
ベルナデッタ・スビルーを演ずる主演のジェニファー・ジョーンズは、正に天使のような異次元の美しさで、人々に感動を与える素晴らしい演技を見せ、見事にアカデミー主演女優賞を獲得した。
当初は主人公の言動を疑うものの、彼女を支えるドミニク・ペラマール司祭のチャールズ・ビックフォード、主人公が惹かれる青年ウィリアム・アイス、主人公に厳しく接するの学校の教師で後の修練院長マリー・テレーズ・ヴォズー役グラディス・クーパー、主人公のことを疑うヴィタル・デュトゥール検事役ヴィンセント・プライス、町医者のドズー医師役リー・J・コッブ、主人公の母親を好演するアン・リヴィア、その夫ローマン・ボーネン、主人公の友人メアリー・アンダーソン、ウジェニー皇后のパトリシア・モリソン、ナポレオン3世のジェローム・コーワン、市長のオーブリー・マザー、警察署長のチャールズ・ディングル、主人公の隣人で泉のおかげで息子が助かるエディス・バレット、泉のおかげで視力が回復する町民シグ・ルーマン、主人公の伯母ブランチ・ユーカ、主人公の妹エルマデアン・ウォルターズ、警官マルセル・ダリオ、医師のペドロ・デ・コルドバ、アントワーヌ(ウィリアム・アイス)の母親ユーラ・モーガン、ルイ皇太子のフォーチュニオ・ボナノヴァ、石工のハリー・コーディング、無原罪の御宿りのリンダ・ダーネル、精神科医のアラン・ネイピア、医師のフランク・ライヒャー、エドワード・ヴァン・スローンなどが共演している。