1834年に発表された、アレクサンドル・プーシキンの短編小説”スペードの女王”を基に製作された作品。 悪魔と契約してカードの必勝法を知った伯爵夫人からそれを聞き出そうとする将校の危険な行動を描く、監督ソロルド・ディキンソン、主演アントン・ウォルブルック、イーディス・エヴァンス、イボンヌ・ミッチェル他共演のスリラー。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ソロルド・ディキンソン
製作:アナトール・デ・グランワルド
原作:アレクサンドル・プーシキン”スペードの女王”
脚本
ロドニー・アックランド
アーサー・ボーイズ
撮影:オットー・ヘラー
編集:ヘーゼル・ウィルキンソン
音楽:ジョルジュ・オーリック
出演
ゲルマン・スヴォリン大尉:アントン・ウォルブルック
アンナ・ラニエフスカヤ伯爵夫人:イーディス・エヴァンス
リザヴィエータ・イヴァノヴァ:イボンヌ・ミッチェル
アンドレイ:ロナルド・ハワード
ヴァヴァラシュカ:メアリー・ジェロルド
フョードル:アンソニー・ドーソン
チブキン:マイルス・モールソン
ホヴァイスキー:マイケル・メドウィン
イヴァシン王女:アテネ・セイラー
本屋の店主:アイヴァー・バーナード
フェディア:オーブリー・マラリュー
ジプシー歌手:マルシア・ディミトレヴィッチ
ジプシー・ダンサー:ヴィオレッタ・エルヴィン
アンナ・ラニエフスカヤ伯爵夫人(若年期):ポーリン・テナント
ゲルマンの使用人:ヘイ・ペトリー
ディミトリ:オーブリー・ウッズ
イギリス 映画
配給
Associated British-Pathe
リパブリック・ピクチャーズ
1949年製作 95分
公開
イギリス:1949年3月16日
北米:1949年6月30日
日本:1950年6月20日
£107,250
■ ストーリー ■
1806年、サンクトペテルブルク。
工兵隊に所属するゲルマン・スヴォリン大尉(アントン・ウォルブルック)は、他の将校たちがギャンブルをしているのを見ているだけで加わろうとしなかった。
将校のフョードル(アンソニー・ドーソン)は、そんなスヴォリンを挑発するが、同僚のアンドレイ(ロナルド・ハワード)が自分の友人だと言って制止する。
フョードルを相手にしないスヴォリンは去ろうとした際、彼らが、魂を悪魔に売りカードに勝つ秘訣を知り大金を手に入れたアンナ・ラニエフスカヤ伯爵夫人(イーディス・エヴァンス)の話を聞く。
その後スヴォリンは、”サンジェルマン伯爵の奇妙な秘密”という本を手に入れる。
その本には、富、権力、影響力を得るために、魂を売った人々の実話が語られていた。
その中のある章に、1746年、伯爵から3枚の当たりカードを手に入れた”伯爵夫人R・・・”が、ギャンブルで大金を手に入れたことが書かれていた。
スヴォリンは、その”R伯爵夫人”がラニエフスカヤ伯爵夫人であると考える。
伯爵夫人には侍女のリザヴィエータ・イヴァノヴァ(イボンヌ・ミッチェル)が常に付き添っていたために、スヴォリンは、彼女に近づき秘密を探ろうとするのだが・・・。
アレクサンドル・プーシキンの短編小説”スペードの女王”を基に、監督ソロルド・ディキンソン、アントン・ウォルブルック、イーディス・エヴァンス、イボンヌ・ミッチェルなどが共演した作品。
悪魔と契約してカードの必勝法を知った伯爵夫人に近づき、それを聞き出そうとする将校の危険な行動を描くスリラー映画の秀作。
それぞれのキャラクターがその役柄を見事に演じ、バロックの雰囲気を漂わせるセットや衣裳を効果的に映し出す映像、その中で展開する緊迫感溢れる内容は絶賛され、後の映画人にも多大な影響を与えた作品として知られている。
主演のアントン・ウォルブルックは、堅実な将校から、ギャンブルの秘策を手に入れるための危険な計画を実行する将校を熱演している。
主人公が近づく、カードの必勝法を知る伯爵夫人を異様な雰囲気で演ずるイーディス・エヴァンス、その侍女であり、主人公に利用されるイボンヌ・ミッチェル、彼女に惹かれる将校ロナルド・ハワード、同じく将校で伯爵夫人の孫アンソニー・ドーソン、伯爵夫人の使用人メアリー・ジェロルド、主人公と手を組む男マイルス・モールソン、書店の店主アイヴァー・バーナード、ジプシー歌手マルシア・ディミトレヴィッチ、ジプシー・ダンサーのヴィオレッタ・エルヴィン、アンナ・ラニエフスカヤ伯爵夫人(若年期)ポーリン・テナント、スヴォリンの使用人ヘイ・ペトリー他、マイケル・メドウィン、アテネ・セイラー、オーブリー・マラリュー、オーブリー・ウッズなどが共演している。