1990年に公開されたリュック・ベッソンのフランス映画「ニキータ」のスピンオフ的な作品。 家族を惨殺された少女が隣人の殺し屋との親交を深めながら仇を討つまでを描く、主演ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲーリー・オールドマン、ダニー・アイエロ他共演のサスペンス・アクション。 |
・ゲーリー・オールドマン / Gary Oldman / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:リュック・ベッソン
製作:パトリス・ルドゥー
脚本:リュック・ベッソン
撮影:ティエリー・アルボガスト
編集:シルヴィ・ランドラ
音楽:エリック・セラ
出演
レオン:ジャン・レノ
マチル・ダランドー:ナタリー・ポートマン
スタンフィールド:ゲーリー・オールドマン
トニー:ダニー・アイエロ
マルキー:ピーター・アペル
マチルダの父:マイケル・バダルコ
マチルダの母:エレン・グリーン
ホテルのフロント係:ジョージ・マーティン
フランス/アメリカ 映画
配給
コロンビア・ピクチャーズ
ゴーモン
1994年製作 109分(DC:133分/IC136分)
公開
フランス:1994年9月14日
北米:1994年11月18日
日本:1995年3月25日
製作費 FRF 115,000,000
北米興行収入 $19,251,000
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
ニューヨーク。
殺し屋レオン(ジャン・レノ)は、マフィアのトーニー(ダニー・アイエロ)から、最近、組織の縄張りを荒らし始めた男を締め上げる仕事を請け負い実行する。
アパートに戻ったレオンは、隣に住む12歳の少女マチルダ・ダランドー(ナタリー・ポートマン)の、顔のあざに気を止めながら部屋に戻る。
マチルダの部屋から出てきた父(マイケル・バダルコ)は、取引したコカインの純度が低かったと、スタンフィールド(ゲーリー・オールドマン)という男から責められる。
コカインをくすねた者を捜し出せと、マチルダの父を脅したスタンフィールドは立ち去り、タバコを吸ったことがバレたマチルダは、父に怒鳴られる。
それをドアノブの穴から見ていたレオンは、何事もなかったかのように普段の生活に戻る。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
ニューヨーク。
殺し屋レオンは、同じアパートのヤクの売人家族の様子を気にしていた。
ある日、売人を脅していたスタンフィールドという男が、その家族を皆殺しにする。
買い物に出ていたために助かった売人の娘マチルダは、それに気づきながらもレオンの部屋に向かう。
レオンは躊躇するも、仕方なくマチルダを部屋に入れて匿う。
マチルダは、幼い弟まで殺され動揺するが、その後、レオンが殺し屋だと気づく。
自分も殺し屋になりたいことを、マチルダはレオンに伝える。
しかし、マチルダはそれを断られ、銃を乱射してみせて、レオンにその意気込みを見せる。
住居をホテルに移したレオンは、マチルダに射撃を伝授し始める。
やがて、2人に不思議な友情が芽生えた頃、マチルダは、スタンフィールドが麻薬捜査官だったことを知ってしまう・・・。
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既に「フィフス・エレメント」(1997)の監督が決まっていたリュック・ベッソンが、ハリウッド初進出を果たした作品。
1990年に公開された彼自身のフランス映画「ニキータ」のスピンオフ的な作品でもある。
舞台はニューヨークではあるが、主人公がイタリア系という設定で、アパートの構造や雰囲気が、どことなくヨーロッパ的な生活感が漂う作品になっている。
主人公を演ずるジャン・レノの他、リュック・ベッソンの盟友達がスタッフとして参加して、上記のように、裏社会や人物像なども含め、ニューヨークが異質な場所に感じる雰囲気を味わえるところが新鮮だ。
個人的には、ジャン・レノがジョン・ウェインの真似をして、「リバティ・バランスを射った男」(1962)で使う”pilgrim”が登場する場面が非常に興味深い。
リュック・ベッソンの、代表作の一本であることは間違いないが、寡黙で飾り気のない凄腕の殺し屋ジャン・レノと、撮影当時12歳になったばかりのナタリー・ポートマンの魅力に支えられた支持と評価で、作品価値が上がったことも確かだ。
根の生えないという観葉植物を、大切に持ち歩く主人公の孤独さなども、ジャン・レノはその風貌だけで見事に表現し、2000人の候補者から選ばれたナタリー・ポートマンは、デビュー作にも拘らず”貫禄”さえ感じさせる出色の演技を見せてくれる。
あまりのあくどさと冷酷さに、クライマックスで爆死しても物足りなさを感じる程の怪演を見せるゲーリー・オールドマンは、本作により、過激な悪役がはまり役になってしまうが、近年は善人役が続き、やや寂しいような気もする。
主人公を操るマフィアのダニー・アイエロ、マチルダの父マイケル・バダルコ、義母のエレン・グリーンなどが共演している。