南米・アマゾンの奥地に伝説の都市があると信じたイギリスの軍人で探検家パーシー・フォーセットの冒険を描く、製作総指揮ブラッド・ピット、製作、監督、脚本ジェームズ・グレイ、主演チャーリー・ハナム、ロバート・パティンソン、シエナ・ミラー、トム・ホランド他共演のアドベンチャー・ドラマ。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジェームズ・グレイ
製作
ジェームズ・グレイ
デデ・ガードナー
アンソニー・カダガス
ジェレミー・クライナー
デイル・アーミン・ジョンソン
原作:デヴィッド・グラン”The Lost City of Z”
脚本:ジェームズ・グレイ
撮影:ダリウス・コンジ
編集
ジョン・アクセルラッド
リー・ハウゲン
音楽:クリストファー・スペルマン
出演
パーシー・フォーセット:チャーリー・ハナム
ヘンリー・コスティン:ロバート・パティンソン
アーサー・マンリー:エドワード・アシュレイ
ニーナ・フォーセット:シエナ・ミラー
ジャック・フォーセット:トム・ホランド
ジャック・フォーセット(7歳):ボビー・スモールドリッジ
ジャック・フォーセット(幼少期):トム・マルヘロン
ジェームズ・マレー:アンガス・マクファーデン
ジョン・スコット・ケルティ:クライヴ・フランシス
ジョージ・ゴールディ卿:イアン・マクダーミド
ゴンドリス男爵:フランコ・ネロ
ウィリアム・バークレー:ハリー・メリング
サイモン・ボークラーク:ジョン・サックヴィル
セシル・ゴズリング:アダム・ベラミー
ブライアン・フォーセット:ダニエル・ハットルストーン
ジェームズ・バーナード卿:マレー・メルヴィン
アメリカ 映画
配給
アマゾン・スタジオ
ブリーカー・ストリート
2017年製作 141分
公開
北米:2017年4月14日
日本:2018年1月27日
製作費 $30,000,000
北米興行収入 $8,580,400
世界 $19,263,940
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1905年、アイルランド、コーク、イギリス陸軍駐留地。
パーシー・フォーセット少佐(チャーリー・ハナム)は、妻ニーナ(シエナ・ミラー)と息子ジャック(トム・マルヘロン)に見守られながら、オーストリア=ハンガリー帝国大公に献上する鹿狩りを始めて、見事に獲物を仕留める。
その夜のパーティーで、フォーセットは上流と認められるために政務官のことを気にする。
鹿を仕留めたのがフォーセットだと知った政務官は、彼を晩餐に招待しようとするものの、側近から、彼の先祖に問題があると言われたために考え直す。
1906年3月。
ロンドンの王立地理学会/RGSに派遣されたフォーセットは、会長のジョージ・ゴールディ卿(イアン・マクダーミド)と事務局長ジョン・スコット・ケルティ(クライヴ・フランシス)と話をする。
ゴム資源を有するボリビアとブラジルが戦争に発展しかねない状態にあり、両国から地理審査を依頼されたという説明を受けたフォーセットは、その地の測量を命ぜられる。 それに成功すれば一族の名誉も回復できると言われたフォーセットは、酒とギャンブルで身を滅ぼした父の話をされる。 アイルランドに戻り、ニーナにその話をしたフォーセットは、彼女から二人目が生まれる予感がすると言われて喜び、ジャックのことを任せて旅立つ。 1906年4月、大西洋、客船パナマ。 自分の名誉が懸かっているフォーセットは、真剣に取り組むようコスティンに指示し、彼の持っていた酒を捨てる。 その後、南米大陸に到着してブラジルを列車で横断するフォーセットは、ヴェルデ川の水源を探せという指令を受ける。 ある農園に向かおうとするフォーセットは、ゴム採取の町であることをコスティンから知らされる。 1906年7月、ボリビア東部の未開地。 イギリス政府から探索の中止要請を受けてことを知ったフォーセットは、任務を遂行するとマンリーに伝える。 ゴンドリスと話したフォーセットは協力を求め、スカウトのタジュイらを伴い出発して川を下る。 先住民の襲撃を受けながら危険な旅を続けるフォーセットは、タジュイから”エル・ドラード/黄金郷”の話を聞く。 ニーナからの手紙をコスティンに読んでもらったフォーセットは、次男ブライアンが生まれたことを知り、その手紙を燃やす。 その後、食料がなくなり正気を失いかける者も出る中、フォーセットらは、ついに水源を見つける。 目的を終えたタジュイは姿を消し、最後の測量を終えたフォーセットは、野ブタを仕留める。 地面に落ちていた土器などを見つけたフォーセットは、タジュイの話が正しかったと考え、必ずこの場に戻ることを誓う。 英雄として帰国したフォーセットは、ニーナとブライアン、そして成長したジャック(ボビー・スモールドリッジ)に迎えられ、家族との再会を喜ぶ。 ゴールディから、生物学者である探検家のジェームズ・マレー(アンガス・マクファーデン)を紹介されたフォーセットは、上流階級の晩餐会に招かれ歓迎される。 マレーに現地の話をしたフォーセットは、土器などを見つけて歴史的大発見をしたと伝える。 1911年2月6日、王立地理学会。 現地に行った経験があるウィリアム・バークレー(ハリー・メリング)にそれを否定さたフォーセットは、考えを変えようとしない。 人類に新たな歴史を刻むことになる大発見の証拠である、持ち帰った土器を見せたフォーセットは、単なる鍋と釜だと非難される。 フォーセットは、妻ニーナがダブリン大学のトリニティ・カレッジ図書館で、征服者/コンキスタドールの時代に”ロスト・シティ/失われた都市”との遭遇について書かれた書物を見つけたことを話す。 1753年のポルトガルの兵士が遭遇した黄金の都市の内容について話すフォーセットは、バークレーからエル・ドラードかと冷やかされる。 それを否定したフォーセットは、自分なら”Z”とつけると言って、都市があることを確信して、探しだすことを伝える。 席を立ったマレーはフォーセットに賛同し、共にアマゾンに向かうことを提案する。 興奮するフォーセットは、その場にいたコスティンにも声をかけ、旅立つ決心をする。 旅に同行する準備をしていたニーナだったが、フォーセットに反対され、その望みは受け入れられなかった。 1912年5月、アマゾン未開地。 川を下る途中、先住民の人喰い族に襲われたフォーセットは、敵でないことを理解させる。 マレーは野蛮人を信用しようとしないが、彼らが伝説の都市を知っている可能性があると考えるフォーセットやコスティンは、先住民と友好関係を築く。 足手まといになるマレーは、感染症に加えて正気を失い始める。 フォーセットは、先住民のスカウトと共にマレーを付近の農園に向かわせる。 その後、都市に近づいていることを確信したフォーセットだったが、マレーに食料をパラフィンまみれにされたことに気づき、探索を諦めるしかなかった。 隊から離脱したマレーが失踪したと思われることを王立地理学会に報告したフォーセットは、オーストリア=ハンガリー帝国の帝位継承者フランツ・フェルディナント大公が暗殺されたことを知る。 帰国したフォーセットは、娘のジョアンと対面し、家族を守ってくれたニーナに感謝する。 王立地理学会。 謝罪すれば訴えを取り下げると言われたフォーセットは、ニーナの前で自分を見捨てたことを認めるよう要求するマレーに、命は自分が救ったと伝える。 今すぐ謝罪するようにと言われたフォーセットは、マレーを仲間に入れたことをコスティンとマンリーに謝罪する。 マレーへの謝罪を拒否したフォーセットは、学会から去ることを伝えて退席する。 帰宅したフォーセットは、第一次大戦が激化する大陸に向かう決意をニーナに伝える。 フォーセットは、ジャック(トム・ホランド)とブライアン(ダニエル・ハットルストーン)と話をする。 家族を犠牲にして探検や戦地に向かおうとすると言って自分を非難するジャックに、手を出してしまったフォーセットは、苦悩しながら戦地に向かう。 2年後、フランス、ソンム川。 1916年9月26日。 塩素ガスに気づいたコスティンはマスクを被るが、フォーセットは倒れて気を失う。 帰還して病院に収容されたフォーセットは、子供たちを見まいに来たニーナから、一時的に視力を失ったものの回復することを知らされる。 部下のことを心配するフォーセットに、ニーナは、コスティンは無事であり、部隊は撤退せずに戦い、勇気を認められて中佐に昇進したと伝える。 アマゾンの夢を見たことを話すフォーセットだったが、医師から二度とジャングルには戻れないと言われて涙する。 ジャックは、祖国や自分達のために戦った父に寄り添う。 1923年、イングランド、ストーク・キャノン。 フォーセットが”Z”の発見を諦めていないと考えたジャックは、父と共にアマゾンに向かう決心をしてニーナを説得する。 コスティンに同行を求めたフォーセットだったが、妻子がいる身の彼はそれを拒み、アマゾンで記した日記を渡す。 1924年12月3日、ロンドン。 王立地理学会のケルティから、信じるべきだったと言われたフォーセットは、20年間使っているコンパスを見せて、”Z”から戻らないと決めた場合は、それを送ることを約束する。 準備を整えたフォーセットとジャックは、ニーナらに別れを告げて旅立つ。 1925年4月、アマゾン。 別の先住民に捕らえられたフォーセットは、死を恐れるジャックを落ち着かせる。 部族長は、味方でも敵でもない二人に対し、魂の住みかに導くための儀式を行う。 薬を飲まされた二人は、朦朧となり運ばれる。 数年後。 ケルティから、失踪した二人の捜索を諦めるしかないと言われたニーナは、苦しみを味わっている自分のために諦めないでほしいと伝える。 自分は諦めないと伝えたニーナは、ブラジル人から受け取ったコンパスをケルティに渡す。 ケルティは、それが何を意味しているか理解していないニーナに、調べておくと伝えて彼女を見送る。 建物から去るニーナの姿は、ジャングルに向かうようにも見えた。 パーシー・フォーセットと息子ジャックの捜索は続いたが、失敗に終わった。 ニーナは、二人の生還を信じたまま1954年に死去した。 フォーセットの仮説は100年近く信じられなかったが、21世紀初頭、アマゾンのジャングルから道路網や農耕集落の遺跡が各地で見つかった。 そのうち一つは、フォーセットが”Z”と呼んだ場所だった。
...全てを見る(結末あり)
アマゾン熱帯雨林に詳しいヘンリー・コスティン伍長(ロバート・パティンソン)が同行していたことを知ったフォーセットは驚く。
ポルトガルの貴族ゴンドリス男爵(フランコ・ネロ)が所有する大規模なゴム農園に到着したフォーセットは、連絡兵のアーサー・マンリー伍長(エドワード・アシュレイ)に迎られ、コスティンを紹介する。
演説したフォーセットは、アマゾンには失われた文明が眠っていることを話し、会場は騒然となる。
ジャングルの厳しさに慣れないマレーは、苦労しながら何とかフォーセットらについて行く。
マレーが生還していたことを知り驚くフォーセットは、アマゾンで見捨てられたという彼の主張に対し反論し、食料と金銭を渡したことを伝える。
塹壕で待機するフォーセットは、マンリーから、北極探検で仲間割れしたマレーが、消息不明になったことを知らされる。
突撃したフォーセットは、マンリーが射殺されてために近づこうとする。
平穏に暮らしていたフォーセットは取材を受け、探検に関心が集まるアメリカの事情を知る。
3年を予定する探検計画についての記者会見を開いたフォーセットは、北米新聞連合とジョン・D・ロックフェラーJr.の資金援助を受け、王立地理学会も支援を申し出てくれたことを話し、同行する息子ジャックを紹介する。
逞しく頼りになるジャックと共に奥地に向かったフォーセットは、先住民に遭遇して逃げる。
ニーナは、”Z”にたどり着いたフォーセットとジャックに会ったというブラジル人から聞いた話をケルティに伝える。
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*(簡略ストー リー)
1905年。
イギリス陸軍少佐パーシー・フォーセットは、王立地理学会から南米のアマゾンの奥地の測量を依頼される。
妻ニーナに幼い息子を任せたフォーセットは旅立ち、現地に詳しいコスティンと共にアマゾンの探索を始める。
連絡兵のマンリーや先住民のスカウトらの探索隊を指揮したフォーセットは川を下り、苦難の末についに水源を見つける。
探索を終えようとしたフォーセットは、スカウトから聞いていた伝説の都市のものとも思われる土器などを見つけ、必ず戻ることを誓うのだが・・・。
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2009年に発表された、デヴィッド・グランの著書”The Lost City of Z”を基に製作された作品。
「裏切り者」(2000)、「アンダーカヴァー」(2007)、「トゥー・ラバーズ」(2009)、「エヴァの告白」(2013)などのホアキン・フェニックスとのコンビ他、話題作を手掛けるジェームズ・グレイが、製作と脚本を兼ねて監督した作品。
南米・アマゾンの奥地に伝説の都市があると信じた、イギリスの軍人である探検家パーシー・フォーセットの冒険を描くアドベンチャー・ドラマ。
派手さもない古典的な冒険ドラマなのだが、厳かな雰囲気で展開する重みのある物語は、スケール感ある美しい映像やジェームズ・グレイの繊細な脚本と演出により見事な作品に仕上がり、批評家から好評価を得た。
アマゾン奥地の伝説の都市に魅せられ、信念を貫き冒険を続けるパーシー・フォーセットを熱演するチャーリー・ハナム、彼のサポートをするアマゾン熱帯雨林のスペシャリストである伍長ロバート・パティンソン、同じく連絡兵のエドワード・アシュレイ、家族を守る主人公の妻シエナ・ミラー、主人公の長男トム・ホランド、その少年期ボビー・スモールドリッジ、幼少期のトム・マルヘロン、主人公に協力するものの裏切り対抗する冒険家ジェームズ・マレーのアンガス・マクファーデン、王立地理学会書記ジョン・スコット・ケルティのクライヴ・フランシス、その前任者ジョージ・ゴールディ卿のイアン・マクダーミド、ポルトガル人であるジャングルのゴム農園経営者フランコ・ネロ、王立地理学会員のハリー・メリング、主人公の次男ダニエル・ハットルストーン、他ジョン・サックヴィル、マレー・メルヴィンなどが共演している。