襲われた男を射殺した2人旅の女性のメキシコへの逃避行を描く、製作、監督リドリー・スコット、主演スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピット共演のアドベンチャー・アクション。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:リドリー・スコット
製作
リドリー・スコット
ミミ・ポーク・ギトリン
脚本:カーリー・クーリ
撮影:エイドリアン・ビドル
編集:トム・ノーブル
音楽:ハンス・ジマー
出演
ルイーズ・エリザベス・ソウヤー:スーザン・サランドン
テルマ・イヴォンヌ・ディッキンソン:ジーナ・デイヴィス
ハル・スローコム警部:ハーヴェイ・カイテル
ジミー・レノックス:マイケル・マドセン
ダリル・ディッキンソン:クリストファー・マクドナルド
J.D.:ブラッド・ピット
マックス:スティーヴン・トボロウスキー
ハーラン・パケット:ティモシー・カーハート
トラック・ドライバー:マルコ・セント・ジョン
パトロール警官:ジェイソン・ベギー
アメリカ 映画
配給 MGM
1991年製作 129分
公開
北米:1991年5月24日
日本:1991年10月19日
製作費 $16,500,000
北米興行収入 $45,361,000
■ アカデミー賞 ■
第64回アカデミー賞
・受賞
脚本賞
・ノミネート
監督
主演女優(スーザン・サランドン)
主演女優(ジーナ・デイヴィス)
撮影・編集賞
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
快活な性格の女性レストランのウェイトレス、ルイーズ・エリザベス・ソウヤー(スーザン・サランドン)は、親友で、内気なテルマ・イヴォンヌ・ディッキンソン(ジーナ・デイヴィス)を二日間のドライブ旅行に誘っていた。
自分本位の夫ダリル(クリストファー・マクドナルド)にはそれを話さないまま、テルマはルイーズと共に、彼女の店の支配人の山荘へと”サンダーバード”(1966年型)で向かう。
その途中、バーに寄った二人は、ハーラン・パケット(ティモシー・カーハート)という男に声をかけられるもののルイーズが彼を追い払う。
その後テルマは、ハーランにダンスに誘われて陽気に楽しみ気分が悪くなり表に出る。
ハーランはテルマに乱暴しようとするが、銃を手にして現れたルイーズが、それを制止する。
*(簡略ストー リー)
ウェイトレスのルイーズ・ソウヤーは、平凡な主婦で親友のテルマ・ディッキンソンをドライブ旅行に誘う。
テルマは、身勝手な夫ダリルに黙ったまま家を出て、ルイーズと共に旅立つ。
途中で立ち寄ったバーで、二人はハーランという男に声をかけられ、テルマがレイプされそうになる。
かつて同じ経験をしたルイーズは、ハーランに侮辱されたために彼を射殺してしまう。
動揺するテルマを連れて、その場を逃れたルイーズは、恋人ジミーに連絡を入れて、まとまった金を送金してもらおうとする。
刑事スローコムは、FBIと共に捜査を始め、目を付けたルイーズとテルマの周辺を洗う。
その頃ルイーズは、一人ででもメキシコに逃れようと考えるのだが・・・。
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既に世界的な名声を得ていたリドリー・スコットが、徹底した映像派としてのこだわりが作風に生かされた作品で、エイドリアン・ビドルの撮影の素晴らしさが際立つ。
主人公の人物像などを掘り下げて表現するカーリー・クーリの脚本も秀逸。(アカデミー脚本賞受賞)
地道に生きれば、それなりの人生を送れるはずの主人公の二人、気晴らしに出た旅の事件がきっかけで、自らの生き方を再発見するという、ヒューマン・ドラマの要素も絡めた作品。
本作を1990年代の”アメリカン・ニュー・シネマ”などと安っぽい表現をするのは正しくない。
そのような二番煎じ的な考えは、類い稀な才能を発揮し続ける、製作者のリドリー・スコット他に対して失礼だ。
第64回アカデミー賞では脚本賞を受賞した。
ノミネート
監督
主演女優(スーザン・サランドン/ジーナ・デイヴィス)
撮影・編集賞
共にオスカー候補となった、熱演の主人公スーザン・サランドンとジーナ・デイヴィスの役柄は、性格が真反対ながら、それが交互して助け励まし合い、新たな考えや自己に目覚めて行く姿が、実に興味深く描かれている。
その二人の事件を捜査するものの、根からの悪人でないことを見抜き、彼女らを救おうとする刑事を好演するハーヴェイ・カイテル、ルイーズ(S・サランドン)の恋人役マイケル・マドセン、テルマ(G・デイヴィス)の夫クリストファー・マクドナルド、端役ではなく、強盗を魅力的に演ずる若きブラッド・ピット、FBI捜査官スティーヴン・トボロウスキー、主人公に射殺される男役のティモシー・カーハート、トラック・ドライバーのマルコ・セント・ジョン、パトロール警官ジェイソン・ベギー等が共演している。