1826年に発表された、ジェームズ・フェニモア・クーパーの”モヒカン族の最後”を基に製作された作品。 ”フレンチ・インディアン戦争”を舞台にした先住民の部族間闘争や人種を越えた恋を描く、 製作、監督モーリス・トゥールヌール、クラレンス・ブラウン、主演ウォーレス・ビアリー、バーバラ・ベッドフォード、アラン・ロスコー他共演のドラマであるサイレント作品。 |
・ドラマ
■ スタッフ キャスト ■
監督
モーリス・トゥールヌール
クラレンス・ブラウン
製作:モーリス・トゥールヌール
原作:ジェームズ・フェニモア・クーパー”モヒカン族の最後”
脚本:ロバート・A・ディロン
撮影
フィリップ・R・デュボス
チャールズ・ヴァン・エンジャー
音楽:アーサー・カイ
出演
マグア:ウォーレス・ビアリー
コーラ・マンロー:バーバラ・ベッドフォード
アリス・マンロー:リリアン・ホール
アンカス:アラン・ロスコー
ホークアイ:ハリー・ローレイン
ダンカン・ヘイワード少佐:ヘンリー・ウッドワード
エドモンド・マンロー大佐:ジェームズ・ゴードン
ランドルフ大尉:ジョージ・ハッカソーン
デヴィッド・ガムート:ネルソン・マクドゥーウェル
チンガチュック:セオドア・ローチ
ウェッブ将軍:シドニー・ディーン
先住民:ボリス・カーロフ
アメリカ 映画
配給 Associated Producers, Inc.
1920年製作 73分
公開
北米:1920年11月21日
日本:1921年8月
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1757年、”フレンチ・インディアン戦争”の最中、ハドソン川が流れる渓谷。
モヒカン族の酋長チンガチュック(セオドア・ローチ)とその息子アンカス(アラン・ロスコー)は、白人は自分達の友人であることを確認する。
チンガチュックは、イギリス陸軍の砦に向い危険が迫っていることを知らせるようアンカスに指示する。
エドワード砦。
コーラ・マンロー(バーバラ・ベッドフォード)と妹アリス(リリアン・ホール)は、ウィリアム・ヘンリー砦に赴任している指揮官のエドモンド・マンロー大佐(ジェームズ・ゴードン)と共に祖国を離れこの地で暮らしていた。
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*(簡略ストー リー)
1757年、”フレンチ・インディアン戦争”の最中。
白人を友人と考えるモヒカン族の酋長チンガチュックは、危険を知らせるためイギリス陸軍のエドワード砦に息子アンカスを向かわせる。
アンカスから警戒するよう言われたウェッブ将軍は、ウィリアム・ヘンリー砦でフランス軍と激しい戦いを繰り広げる、マンロー大佐からの手紙を伝令の先住民マグアから渡される。
援軍を出すことを決めたウェッブ将軍は、マンローの娘姉妹コーラとアリスをヘイワード少佐の護衛の下で同行させる。
ガイドのマグアは、近道だと言って部隊と離れて姿を消し、迷ったヘイワードらはアンカスと出くわす。
マグアの案内を不審に思い警戒したアンカスは、ヘイワードとコーラとアリスを連れて安全な場所である洞窟に向かう。
しかし、実はフランス軍と手を組むヒューロン族の戦士だったマグアは、アンカスらに襲いかかる・・・。
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同じ題材として、1932年にハリー・ケリー主演で、1936年にはランドルフ・スコット主演で、そして1992年には、製作、監督、脚本マイケル・マン、主演ダニエル・デイ・ルイスで「ラスト・オブ・モヒカン」が映画化されている。
この後、何度も映画化やテレビ・ドラマになる有名な物語で、アメリカ先住民間の争いや、人種を越えた恋などが細やかなタッチで描かれている。
1995年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。
1920年公開の作品にして、その映像の美しさは驚きであり、舞台となる渓谷の地を生かしたロケも見所の作品。
また、蛮族のヒューロン族による殺戮場面などはかなり残虐で、目を覆いたくなるようなシーンは衝撃的でもある。
アメリカ先住民の部族、誇り高いモヒカン族、残虐非道なヒューロン族、平和を求めるデラウェア族などの考えや習慣などの違いが興味深く描かれている。
狙った獲物は必ず手に入れようとする、残虐なヒューロン族の戦士ウォーレス・ビアリー、友好的なモヒカン族の勇敢な戦士アラン・ロスコーに心惹かれる、イギリス軍指揮官ジェームズ・ゴードンの娘バーバラ・ベッドフォードとリリアン・ホール、モヒカン族のスカウト、ハリー・ローレイン、姉妹を守るイギリス軍士官ヘンリー・ウッドワード、臆病な裏切り者の士官ジョージ・ハッカソーン、聖職者ネルソン・マクドゥーウェル、モヒカン族の酋長セオドア・ローチ、イギリス軍司令官シドニー・ディーン、そして先住民役でボリス・カーロフなどが共演している。