長城を守る禁軍に拘束された二人は、指揮官のリン・メイ(ジン・ティエン)から怪物の腕を見つけた場所を訊かれ、ウィリアムが、自分が切り落としたと答える。
それをシャオ将軍(チャン・ハンユー)に伝えたリンは、ウィリアムが一人で殺したことを知る。
この地に来た目的を訊かれたウィリアムは、交易のためだったが、馬賊に襲われたと答える。
兵士だと言ってウィリアムに剣を向けたリンを制止したシャオ将軍は、ワン軍師(アンディ・ラウ)から、腕の状態からするとウィリアムの話は嘘とは思えないと言われる。
秘密を守るために二人を始末するべきだと言うリンと他の指揮官だったが、ワンは、真実が分かるまで生かすことを将軍に提案する。
そこに、のろし台の合図があり攻撃が始まったという連絡が入り、全部隊、戦闘態勢に入る。
壁の上に連れて行かれるウィリアムとトヴァールは、殺した怪物”饕餮”(とうてつ)が襲ってくることをワンから知らされ、自分達の話が興味深いため生かしておくと言われる。
二人を見張るよう命じたワンは、シャオ将軍の元に向かい、60年ごとに現れる饕餮を迎え撃つ。
色分けされた各部隊は戦闘準備を整え、現れた饕餮の大軍に対し攻撃を開始する。
禁軍が、犠牲者を出しながら勇敢に戦う姿を見守るしかないウィリアムとトヴァールは、拘束されていない白人のバラード卿(ウィレム・デフォー)を目撃する
饕餮の女王が現れ、禁軍の攻撃は激しさを増す。
壁を登った饕餮は兵士に襲い掛かり、自分達を見張るポン・ヨン(ルハン)に戦うよう指示したウィリアムは、その隙にバラードを呼び寄せて縄を切らせる。
拘束を解かれたウィリアムとトヴァールは勇敢に戦い、饕餮を倒す。
女王の撤退の合図で、饕餮は引き揚げ始める。
初戦を終えたシャオ将軍は、ウィリアムとトヴァールの戦いぶりを称え、兵舎に案内して休ませるようワンに命ずる。
リンを呼んだシャオ将軍は、今日の戦いで多くを学んだが、饕餮が60年前より進化していることを伝え、異国人を監視して秘密を守るようにと伝える。
バラードと話したウィリアムとトヴァールは、火薬を求めて旅をしたことを伝え、バラードも同じ目的で25年前に傭兵と共に来たと言われる。
この場から逃れるのは至難の業だと言われたウィリアムとトヴァールは、体を洗うよう指示され、その後、食事が用意されているとことを知らされる。
バラードが火薬の在処を知っている可能性があり、ウィリアムとトヴァールは、逃げる手助けを求めている可能性があり、まずは禁軍に協力して火薬を手に入れ、そして帰国することを考える。
体を洗ったウィリアムとトヴァールは大食堂に向かい、シャオ将軍他、兵士らに拍手で迎えられる。
シャオ将軍から、加勢してくれたことを感謝されたウィリアムとトヴァールは、光栄に思う。
チェン指揮官(ケニー・リン)から、弓の名手であるにも拘らず、なぜこんな古い弓を使っているのかと訊かれたウィリアムは、これ以上の弓はないと答える。
シャオ将軍から、その腕を見たいと言われたウィリアムは、トヴァールに食器を投げさせて、それを見事に柱に放った矢の上に乗せる。
将軍は満足して兵士達と共に喜び、ウィリアムとトヴァールは食事をとる。
リンと話したウィリアムは、彼女がバラードから英語とラテン語を習ったことを知り、25年もいるバラードを帰すつもりはないことを確認し、自分達のことを訊くものの返事はなかった。
バラードから、火薬の件は悟られないようにするべきだと言われたトヴァールは、ウィリアムと三人で夜になったら話し合おうと伝える。
身寄りがないリンは、5歳になる前からこの場にいることをウィリアムに話す。
自分も同じだと言うウィリアムは、軍の中で育ち金のために戦うようになり、様々な国に仕えたことをリンに伝える。
自分達は同じでないと言うリンは、それを教えるためにウィリアムを壁に連れて行く。
恐ろしい女であるリンには注意した方がいいと、バラードはトヴァールに伝える。
ウィリアムの勇気を試そうとするリンは、”シンレン”信頼することが大切だと言って、自分達は私利私欲ではなく大義に命を捧げているという信念を語る。
自分は何も信じないと言うウィリアムは、人を信用しない者は信用されないと考えるリンに、やはり考えが違うようだと伝える。
その夜、火薬の威力をバラードから知らされたウィリアムとトヴァールは、饕餮が再び襲ってくれば、その隙を利用して火薬を奪うことができるだろうと言われる。
ワンに呼ばれたウィリアムは、饕餮を殺した時に磁石がどこにあったかを訊かれ、腰袋の中だと答える。
その力が饕餮を倒す鍵になるかもしれないと言うワンは、饕餮の正体をウィリアムから訊かれる。
2000年前の皇帝が欲の限りを尽くして国が傾き、天が落した流れ星から出現した饕餮は、以来60年ごとに現れ国の北部を荒らすようになった。
強欲を戒めるための災いのごとく現れる饕餮は何でも食し、それを女王に運び、食物を補充した女王は繁殖を行うため、200万の民が住む800里先の都も危ういとワンは語る。
ウィリアムは狩ることを提案するが、ワンから、試みたが部隊は全滅したと言われる。
壁に現れた饕餮に襲われたシャオ将軍は重傷を負い、禁軍の司令官である証のメダルを渡し、全権をリンに委ねて息を引き取る。
シャオ将軍の葬儀が終わり、王宮のシェン特使(チェン・カイ)が戦いのための資料を届ける。
それは900年前の戦記で、そこでも磁石が饕餮の行動に影響したことが記されていた。
饕餮を捕えてそれを試すことをウィリアムから提案されたリンは、捕鯨の要領で槍を使う方法を教えられる。
禁軍に協力しようとするウィリアムを批判するトヴァールは、捕獲には加わるなと伝える。
饕餮捕獲作戦は始まり、トヴァールの元に向かおうとするウィリアムだったが、現場に戻り禁軍に手を貸す。
鎖を伝って地上に下りたウィリアムは、眠り薬で意識を失った饕餮を鎖でつなぎ引き上げさせる。
逃亡のために必要なウィリアムを助けるため、その場に現れたトヴァールは、饕餮に立ち向かう。
ウィリアムからの合図で、リンは火薬攻撃を開始する。
爆破のショックで朦朧とするウィリアムとトヴァールは、壁の隠し扉から現れた兵士に救われる。
意識が戻ったウィリアムは、その場にいたリンから、饕餮を捕らえたことを知らされる。
トヴァールも無事だと言われたウィリアムは、リンから壁を下りた理由を訊かれ、”シンレン”だと答えて感謝される。
自分も強欲なのかと考えて悩むリンに、強者は好き勝手をするものだと伝えたウィリアムは、彼女から、ここで見たことは忘れるようにと言われる。
その後、捕らえた饕餮を檻に閉じ込めてワンが磁石を近づけ、大人しくなることを確認したシェン特使は、それを都に運ぼうとする。
調査が必要であり危険だと警告するワンだったが、シェンは、捕らえたら皇帝の元に送るのは勅令だと伝える。
失態をして厨房係に降格されたポンに声をかけたウィリアムは、お前は勇敢だと言って励ます。
トヴァールと話したウィリアムは、泥棒で嘘つきで人殺しの過去は消えないので、英雄気取りでいても自分は騙せないと言われる。
再び饕餮が接近する中、ウィリアムのことを諦めたトヴァールは、バラードと共に火薬を奪い逃亡しようと考える。
その頃リンは、壁を貫通させた穴から饕餮が北部に向かったというワンからの報告を受ける。
武器庫の壁を爆破したトヴァールとバラードは、火薬を奪おうとする。
そこにウィリアムが現れ、欲のために無駄な戦いをした、愚かだった考えを改めることをトヴァールに伝える。
一緒には行けないと言うウィリアムを気絶させたトヴァールとバラードは、火薬を奪ってその場から逃れる。
饕餮の攻撃は陽動作戦で、その間に穴を開けていたことを知ったリンは、都の危険をワンから知らされる。
馬では間に合わないと言われたリンは、ワンから天灯を使うことを提案されて準備を始める。
梁。
運ばれてきた饕餮に興味を示す皇帝(ワン・ジュンカイ)は、捕らえた方法を訊き、磁石が大人しくさせることを知る。
トヴァールとバラードの逃亡を助けたと疑われたウィリアムはリンに責められ、誤解だと言っても信じてもらえない。
そこに現れたパンは、ウィリアムが逃げようとした二人を止めようとしたことをリンに伝える。
ウィリアムを監禁するよう命じたリンは、トヴァールとバラードの追跡も指示する。
トヴァールを裏切ったバラードは、火薬と馬を奪い逃亡する。
パンに解放されたウィリアムは、天灯で飛び立つ兵士らに気づき、饕餮が国内に侵入したことをワンから知らされる。
リンの命令で自由の身となったことを知ったウィリアムは、ワンから、好きな物を何でも持って行けと言われる。
都に向かったリンに勝ち目はあるのかとワンに尋ねたウィリアムは、女王を殺せば敵を倒せることを知る。
ワンから、逃げて、見たことを世界に知らせるようにと言われたウィリアムは、自分の弓を返してほしいと伝え、都に向かおうとする。
同行を求めるパンに許可を与えたワンは、ウィリアムと共に飛び立つ。
その頃、バラードは現れた馬賊に捕らえられる。
王宮では、シェンが、磁石を遠ざけると饕餮が暴れ始めることを試す。
火薬の知識のない馬賊はそれで遊び始め、焚火で発火して大爆発を起こし、それに気づいたトヴァールはその場に向かう。
都に到着したリンは落下して饕餮に囲まれるものの、現れたウィリアムに救われる。
王宮に着地したリンは、禁軍の司令官である証のメダルを皇帝警備隊長(チーニー・チェン)に見せる。
リンは皇帝の元に向かい、運ばれてきた饕餮を使い女王を殺せば、他は動けなくなるとワンが説明する。
残った火薬と馬を奪ったトヴァールは、禁軍の部隊に追いつかれる。
饕餮に爆薬をつけて食物を与えて女王の元に戻す考えのワンは、ウィリアムらと共に饕餮を運ぶ。
襲われたパンは負傷し、命は助かると言うウィリアムは、彼をその場に残す。
そこに饕餮が襲い掛かり、パンはウィリアムらを助けるために自爆する。
扉を開けて磁石を離したワンは、目覚めて食物を食べた饕餮が、女王の元に向かったことを確認する。
上から狙い矢を射ると言うウィリアムは、磁石を持ち扉を見張るワンを残し、リンと共に塔に上る。
矢を射ったウィリアムは、それがはじかれたために更に上に向かう。
扉が破られたために磁石を投げたワンは、後をリンに任せて饕餮に殺される。
磁石を鉄槍で受け止めたリンは、もう一度ウィリアムに矢を射らせるが、再びはじかれてしまう。
大量の饕餮は塔によじ登り始め、縄を括り付けたリンは、ウィリアムと共に飛び降りながら、女王に向けて火薬を付けた槍を放つ。
大爆発を起こして女王は木っ端微塵となり、その反動で塔に戻ったリンは、落ちそうになったウィリアムを助ける。
動きが止まった饕餮は、地面に落下する。
長城に戻ったウィリアムは、捕らえられていたトヴァールに、火薬一山を受け取り故郷まで護衛が同行してくれることを伝える。
皇帝から、火薬を持ち帰るかトヴァールと帰るか選べと言われたことを話すウィリアムは、トヴァールを解放する。
リンが現れたために、トヴァールは気を遣いその場を離れ、ウィリアムは、北西地方の司令官となった彼女を祝福する。
自分達は間違っていたと言うリンは、似た者同士かもしれないとウィリアムに伝える。
リンに感謝したウィリアムは、護衛にま守られながら、トヴァールと共に長城から去ろうとする。
自分達を見つめるリンに気づいたウィリアムは、トヴァールから戻らなくていいのかと言われ、一人では帰れないだろうと伝えて旅立つ。