実在のボクサー、ミッキー・ウォードが目標にした兄”ディッキー”エクランドや家族そして周囲の人々と共に歩んだ波乱のボクシング人生を描く、監督デヴィッド・O・ラッセル、製作、主演マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス、メリッサ・レオ他共演のドラマ。 |
・ドラマ
・エイミー・アダムス / Amy Adams / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:デヴィッド・O・ラッセル
製作
デイヴィッド・ホバーマン
トッド・リーバーマン
ライアン・カヴァノー
マーク・ウォールバーグ
ドロシー・オーフィエロ
ポール・タマシー
製作総指揮
タッカー・トゥーリー
ダーレン・アロノフスキー
レズリー・ヴァレルマン
キース・ドリングトン
エリック・ジョンソン
原案
キース・ドリングトン
ポール・タマシー
エリック・ジョンソン
脚本
スコット・シルヴァー
ポール・タマシー
エリック・ジョンソン
撮影:ホイテ・ヴァン・ホイテマ
編集:パメラ・マーティン
音楽:マイケル・ブルック
出演
ミッキー・ウォード:マーク・ウォールバーグ
リチャード”ディッキー”エクランド:クリスチャン・ベール
シャーリーン・フレミング:エイミー・アダムス
アリス・ウォード:メリッサ・レオ
ジョージ・ウォード:ジャック・マクギー
サル・ラナノ:フランク・レンズーリ
ミッキー・オキーフ:ミッキー・オキーフ
本人:シュガー・レイ・レナード
アメリカ 映画
配給
パラマウント・ピクチャーズ(北米)
ワインスタイン・カンパニー(世界)
2010年製作 115分
公開
北米:2010年12月17日
日本:2011年3月26日
製作費 $25,000,000
北米興行収入 $93,617,010
世界 $129,190,870
■ アカデミー賞 ■
第83回アカデミー賞
・受賞
助演男優(クリスチャン・ベール)
助演女優(メリッサ・レオ)
・ノミネート
作品・監督
助演女優(エイミー・アダムス)
脚本・編集
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
1993年、マサチューセッツ州、ローウェル。
ボクサーのミッキー・ウォード(マーク・ウォールバーグ)は、かつてシュガー・レイ・レナードと対戦して、ダウンを奪ったことばかりを自慢し、その後は自堕落な毎日を送る異父兄リチャード”ディッキー”エクランド(クリスチャン・ベール)と母アリス(メリッサ・レオ)をマネージャーに、町の期待を集めながらトレーニングに励んでいた。
一応、再起を狙うディッキーは、HBOがそれを記録映画として放映しようとしていため、ミッキーもそれに協力する。
元世界王者との試合を控えていたミッキーは、その日もジムに現われないディッキーの代わりに、警官であるトレーナーのミッキー・オキーフ(ミッキー・オキーフ)と共にトレーニングを始める。
そんなミッキーは、バーで働くシャーリーン・フレミング(エイミー・アダムス)に声をかけてデートに誘う。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
街の期待を集めるボクサーのミッキー・ウォードは、地域では伝説となっている、シュガー・レイ・レナードと戦いダウンさせた異父兄”ディッキー”エクランドと母親でマネージャーのアリスとで、トレーニングに励む日々を送っていた。
ディッキーは、ドラッグに溺れ自堕落な生活を続け、再起も囁かれる中、ミッキーの成功のために、一応、協力をしていた。
ある日ミッキーは、バーで働くシャリーンと知り合いデートの約束をするのだが、次の試合で階級差のある相手に叩きのめされ、自信をなくして引き篭もってしまう。
そんなミッキーをシャリーンは励まし、やがて二人は愛し合うようになる。
しかしシャリーンは、問題を起すディッキーや一家を仕切るアリスらを嫌い、それに振り回されながら、実力を最大限に発揮できないミッキーに苛立ちを隠せない・・・。
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ボクサーとして成功していく男のドラマではあるが、その突出した経歴を描いたものではなく、彼の歩むボクシング人生に兄を含めた家族や恋人、また周囲の人々がどのように関ったかが、実に興味深く描かれている作品。
比較的、純情で傷つきやすい主人公に対し、家族は大切にするものの、かなり型破りな兄や母親の存在、そして、その微妙な家族愛を、デヴィッド・O・ラッセルは絶妙なタッチで描いている。
スターである二枚目や美女が、平民らしく見える素朴なメイクなども素晴らしく、クライマックスの試合でのリングのセット、テレビ映像風に見える雰囲気など、出演者ほかスタッフのプロ意識の高さが窺える一級の作品でもある。
実際の試合
ミッキー・ウォード VS シェア・ニアリー
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=vsUbuIC-rdE
北米興行収入は、約9400万ドル、全世界では約1億2900万ドルのヒットとなった。
第83回アカデミー賞では、各映画賞などで絶賛されたクリスチャン・ベールとメリッサ・レオが、それぞれ助演賞を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
助演女優(エイミー・アダムス)
脚本・編集
製作にも参加したマーク・ウォールバーグは、小柄ではあるが、もともと逞しいボディをシェイプアップして役に挑み、歯車が噛み合わない家族に悩みながら、ナイーブな青年を見事に演じている。
主演ともいえるクリスチャン・ベールも、ジャンキーである主人公の兄を熱演している。
キャリア最高の演技を見せたと言っていい彼の演技は、オーバーアクション気味に見える場面もあったが、彼が演じた”ディッキー”エクランドのエンドロールでの本人の映像を見て納得した。
アカデミー賞の常連エイミー・アダムスも、嫌っている大家族を相手に一歩も引かない女性を熱演し、彼女と激しく対立するメリッサ・レオとの、火花散る舌戦も見逃せない。
主人公の父親ジャック・マクギー、試合のスポンサー、フランク・レンズーリ、実際のトレーナーであり本人役のミッキー・オキーフ、そして同じく本人役でシュガー・レイ・レナードも登場する。