第一次大戦下、厳しい状況下で出撃するイギリス陸軍航空隊の戦いを描く、監督ハワード・ホークス、主演リチャード・バーセルメス、ダグラス・フェアバンクスJr.、ニール・ハミルトン他共演の戦争ドラマ。 |
■ スタッフ キャスト ■
監督:ハワード・ホークス
製作:ロバート・ノース
原作:ジョン・モンク・サウンダース”The Flight Commander”
脚本
ハワード・ホークス
ダン・トザロー
シートン・I・ミラー
撮影:アーネスト・ホーラー
編集:レイ・カーティス
音楽:レックス・ダン(クレジットなし)
出演
ディック・コートニー:リチャード・バーセルメス
ダグラス・スコット:ダグラス・フェアバンクスJr.
ブランド少佐:ニール・ハミルトン
フラハティ:フランク・マクヒュー
ボット:クライド・クック
軍曹:ジェームズ・フィンレイソン
ラルフ・ホリスター:ガードナー・ジェームズ
ゴードン・スコット:ウィリアム・ジャニー
フィップス中尉:エドマンド・ブレオン
アメリカ 映画
配給 First National Pictures
1930年製作 108分
公開
北米:1930年8月20日
日本:1930年11月日 未公開
製作費 $611,720
■ アカデミー賞 ■
第4回アカデミー賞
・受賞
原案賞
■ ストーリー ■
第一次大戦下。
RFC/イギリス陸軍航空隊のパイロットは、激しい戦いを繰り広げていた。
中隊指揮官のブランド少佐(ニール・ハミルトン)は、隊員が次々と戦死する中、出動命令を出す司令部に苛立つ。
帰還したA小隊のパイロット、ディック・コートニー(リチャード・バーセルメス)とダグラス・スコット(ダグラス・フェアバンクスJr.)は、親友のメイチェンが戻らないことで動揺する新兵のラルフ・ホリスター(ガードナー・ジェームズ)を落ち着かせる。
ブランドに戦闘の報告をしたコートニーは、数的に劣勢な上に整備不足の戦闘機で新兵を出撃させた彼を非難する。
ブランドは、司令部の命令との板挟みで苦しい立場であることをコートニーに伝えて反論する。
酒場でスコットと話すフィップス中尉(エドマンド・ブレオン)は、ブランドが厳しい状況下で神経をすり減らしていることを伝える。
コートニーらは、戦闘のストレスに対処するために、酒の力を借りるしかなかった。
補充兵の連絡を受けたブラウンは、酒場に集まるコートニーらの元に向かい、明朝の任務の内容を伝える。
補充兵のことをブランドに確認したコートニーは、任務を了解する。
コートニーは、精神的に限界に達している様子のホリスターのことを気にしながら、出撃に備えるのだが・・・。
■ 解説 評価 感想 ■
ジョン・モンク・サウンダースの原作”The Flight Commander”を基に製作された作品。
監督のハワード・ホークスにとっては初のトーキー作品であり、主演はリチャード・バーセルメス、ダグラス・フェアバンクスJr.、ニール・ハミルトンなどが共演した作品。
第一次大戦下、厳しい状況下で出撃するイギリス陸軍航空隊の戦いを描くドラマ。
1938年にエロール・フリン主演で「突撃爆撃隊」としてリメイクされた。
その内容から、ハワード・ヒューズの「地獄の天使」(1930)を盗作したと言われ訴訟となり、その対抗措置として、同作の3か月前に本作は公開されることになった。
第4回アカデミー賞では、原案賞を受賞した。
死を覚悟する出撃の連続で疲弊する、兵士や指揮官の心情が切実に描かれている。
ただ、ストレスのためとは言え、任務中や出撃前を含め、飲酒シーンが多すぎるのが気になる。
盗作問題などが話題になったものの、当時の技術を駆使した戦闘シーンの迫力と臨場感は見ものだ。
主演のリチャード・バーセルメスは、厳しい状況下で戦闘を続けるパイロットを好演している。
主人公の同僚パイロットのダグラス・フェアバンクスJr.、司令部の命令と部下との板挟みで苦しむ中隊指揮官の少佐ニール・ハミルトン、運転手のフランク・マクヒュー、兵舎の酒場のバーテンダー、クライド・クック、戦闘機の整備を担当する軍曹のジェームズ・フィンレイソン、親友が戦死して精神的に限界に達する新兵ガードナー・ジェームズ、ダグラス(ダグラス・フェアバンクスJr.)の弟であるパイロットのウィリアム・ジャニー、中隊指揮官の部下である中尉エドマンド・ブレオンなどが共演している。