かつて関わった北アイルランド問題に翻弄されながら再起を目指すボクサーと彼を愛する元恋人との関係を描く、製作、監督、脚本ジム・シェリダン、主演ダニエル・デイ=ルイス、エミリー・ワトソン、ブライアン・コックス他共演のドラマ。 |
・ドラマ
・ダニエル・デイ=ルイス / Daniel Day-Lewis / Pinterest
■ スタッフ キャスト ■
監督:ジム・シェリダン
製作
ジム・シェリダン
アーサー・ラッピン
脚本
ジム・シェリダン
テリー・ジョージ
撮影:クリス・メンゲス
編集:ジェリー・ハンブリング
音楽
ギャヴィン・フライデー
モーリス・シーザー
出演
ダニー・フリン:ダニエル・デイ=ルイス
マギー:エミリー・ワトソン
ジョー・ハミル:ブライアン・コックス
ハリー:ジェラード・マクソーリー
パッツィ:エレノア・メソヴェン
アイク・ウィアー:ケン・ストット
マット・マグワイア:ケネス・クラナム
アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1997年製作 113分
公開
北米:1997年12月31日
日本:1998年6月13日
北米興行収入 $5,980,580
世界 $16,534,580
*詳細な内容、結末が記載されています。
■ ストーリー ■
北アイルランド、ベルファスト。
ボクサーとして有望視されながら、IRAに加わったことで14年間服役していたダニー・フリン(ダニエル・デイ=ルイス)は、出所後、故郷に戻る。
IRA幹部ジョー・ハミル(ブライアン・コックス)の娘のマギー(エミリー・ワトソン)は、元恋人ダニーが出所したことを知らされる。
マギーはダニーの親友の妻となり、息子リアムと共に服役する夫の帰りを待つ身だった。
簡易宿泊所に向かったダニーは、かつてのトレーナーであるアイク・ウィアー(ケン・ストット)に出くわし、テロに加わり才能を無駄にしたことを酔った彼に責められる。
...全てを見る(結末あり)
*(簡略ストー リー)
北アイルランド、ベルファスト。
ボクサーとして将来を有望視されながら、IRAのテロに加わったダニー・フリンは、14年の刑期を終えて故郷に戻る。
ダニーの元恋人マギーは、彼の親友と結婚して息子と共に服役中の夫を待つ身だった。
ダニーは、マギーへの想いを胸に秘め、彼女の身を考えた行動をする。
その後、かつてのトレーナー、アイクと再会していたダニーは、ジムの再開を考える。
イギリス側との和平交渉を進める、IRA幹部でマギーの父親ハミルは、ダニーの存在を歓迎しない過激派ハリーの行動が気になる。
ジムを再開したダニーが、自分と距離を置くことが理解できないマギーだったが、彼はその理由を語らない。
しかし、変わらぬ気持であった二人の愛は再燃する・・・。
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北アイルランド問題を題材にした社会派ドラマ的な要素も強いものの、主人公とかつての恋人の愛の物語がテーマであり、緊張感の中で進展していく二人の関係は実に興味深い。
アイルランド人監督のジム・シェリダンは、「マイ・レフトフット」(1989)、「父の祈りを」(1993)に続くダニエル・デイ=ルイスとの作品となり、力強く生き抜く者達の生き様と共に骨太に描き切っている。
既にオスカーも受賞して演技派として認められていたダニエル・デイ=ルイスと、この後、着実にキャリアを重ねるエミリー・ワトソン、イギリスを代表する二人の役者の演技は注目だ。
ロマンスではあるが、過酷な生活環境の中で生き抜く人間の逞しさが感じられる、二人の演技に心動かされる。
ヒロインの父親で穏健派のIRA幹部ブライアン・コックス、彼の考えに反する過激派のジェラード・マクソーリー、その妻エレノア・メソヴェン、主人公のトレーナー、ケン・ストット、マネージャーとなるケネス・クラナムなどが共演している。